チュートリアル: ロケーターの作成

ストリート住所プライマリ ロール、代替名テーブル、カスタム出力フィールド、高精度で単一ロールのロケーターを作成します。

データの取得

このチュートリアルのデータは、arcgis.com からダウンロードできます。

  1. arcgis.com のジオコーディング チュートリアル データのアイテム説明 Web ページに移動します。
  2. [ダウンロード] をクリックして、ファイルをローカルに保存します。
  3. ダウンロードしたファイルを展開します。

ストリート住所ロケーターの作成

この演習では、Atlanta ストリート レイヤーを使用してストリート住所ロケーターを構築します。

  1. ArcGIS Pro を開きます。
  2. [マップ] テンプレートからプロジェクトを作成します。
  3. [カタログ] ウィンドウの [フォルダー] を右クリックして、[フォルダー接続の追加] をクリックします。
  4. [フォルダー接続の追加] ダイアログ ボックスで、ジオコーディング チュートリアル フォルダーを参照して [OK] をクリックします。
  5. [カタログ] ウィンドウで [フォルダー] を展開し、前の手順で追加したジオコーディング チュートリアル フォルダーを展開します。
  6. ジオコーディング チュートリアル フォルダー内の Atlanta.gdb ジオデータベースを展開します。
  7. ジオデータベース内の [streets] フィーチャクラスをマップにドラッグします。

    マップでジョージア州アトランタが拡大表示され、ストリート レイヤーがマップに表示されます。 ストリート レイヤーは [コンテンツ] ウィンドウにも表示されます。

  8. ジオデータベース内の altname テーブルをマップにドラッグします。

    代替テーブルが [コンテンツ] ウィンドウに表示されます。

  9. [ジオプロセシング] ウィンドウの検索ボックスに「ロケーターの作成」と入力します。

    [ジオプロセシング] ウィンドウが開いていない場合は、[解析] タブの [ツール] ツールボックス をクリックして [ジオプロセシング] ウィンドウを開きます。

  10. [ロケーターの作成] ツール ツール をクリックして [ジオプロセシング] ウィンドウでこのツールを開きます。
  11. [ロケーターの作成] ツールで、[国または地域] パラメーターをデフォルト値の [米国] のままにします。
  12. [プライマリ テーブル] パラメーターのドロップダウン メニューから [streets] を選択します。

    このレイヤーはマップに追加されたのでドロップダウン メニューに表示されています。

  13. [ロール] パラメーターのドロップダウン メニューから [ストリート住所] を選択します。

    ロケーターの構築に使用可能なその他のロールの詳細については、「プライマリ ロケーター ロールの概要」をご参照ください。

  14. [エイリアス名] ドロップダウン メニューから適切なフィールドを選択することで、ジオプロセシング ツールの [フィールドの割り当て] 部分にある各フィールドを [ロール: ストリート住所] セクションにある各関連フィールド名にマップします。
    1. [左側の開始番地]L_F_ADD を選択します。
    2. [左側の終了番地]L_T_ADD を選択します。
    3. [右側の開始番地]R_F_ADD を選択します。
    4. R_T_ADD[右側の終了番地] を選択します。
    5. [接頭辞の方角]PREFIX を選択します。
    6. [接頭辞タイプ]PRE_TYPE を選択します。
    7. [ストリート名]NAME を選択します。
    8. [接尾辞タイプ]TYPE を選択します。
    9. [接尾辞の方角]SUFFIX を選択します。
    10. [左側の都市]CITYL を選択します。
    11. [右側の都市]CITYR を選択します。
    12. [左側の州の略語]STATE_ABBR を選択します。
    13. [右側の州の略語]STATE_ABBR を選択します。
    14. [左側の郵便番号]ZIPL を選択します。
    15. [右側の郵便番号]ZIPR を選択します。

    各ロケーター ロール フィールドに指定する必要がある値のタイプについては、「ロケーター ロール フィールド」をご参照ください。

  15. [出力ロケーター] パラメーターを変更して出力ロケーターの名前を [Atlanta_Streets] に変更します。
  16. [言語コード] ドロップダウン メニューから [英語] を選択します。

    必要に応じて、このツールをただちに実行してアトランタ市のストリート住所ロケーターを作成することも、次の手順に進んで代替ストリート名テーブルを追加することもできます。

ロケーターへの代替ストリート名テーブルの追加

ロケーターに代替名テーブルを追加することで、「Old 10th St」、「Atlanta Blvd」、「Old Country Rd」といった、ストリートの正式名や代替名を使用して住所を検索できるようになります。独自のデータで構成された代替名テーブルを使用する方法の詳細。

  1. [ロケーターの作成] ツールの [オプション パラメーター] セクションを展開します。
  2. [代替名テーブル] ドロップダウン メニューから [altname] を選択します。

    このテーブルはマップに追加したのでドロップダウン メニューに表示されています。

  3. テーブルの [ロール] ドロップダウン メニューから [代替ストリート名] を選択します。
  4. [エイリアス名] ドロップダウン メニューから適切なフィールドを選択することで、ジオプロセシング ツールの [代替データ フィールドの割り当て] 部分にある各フィールドを [ロール: 代替ストリート名] セクションにある各関連フィールド名にマップします。
    1. [ストリートの結合 ID]JOINID を選択します。
    2. [接頭辞の方角]PRE_DIR を選択します。
    3. [接頭辞タイプ]PRE_TYPE を選択します。
    4. [ストリート名]ST_NAME を選択します。
    5. [接尾辞タイプ]ST_TYPE を選択します。
    6. [接尾辞の方角]SUF_DIR を選択します。
  5. [ロール: ストリート住所] セクションまで上にスクロールし、[フィールドの割り当て][ストリートの結合 ID]JoinID を選択します。

    必要に応じて、このツールをただちに実行して、代替ストリート名を使用してアトランタ市のストリート住所ロケーターを作成することも、次の手順に進んでカスタム出力フィールドを追加することもできます。

ロケーターへのカスタム出力フィールドの追加

ロケーターを作成するときに、参照データから追加のフィールドを選択してロケーターに追加できます。 これらのフィールドは、ジオコード結果に関する追加情報を提供するために使用されます。 カスタム出力フィールドは住所や場所の検索には使用されませんが、すべてのジオコード結果でデフォルトの出力フィールドとともに返されます。 ロケーターでサポートされるカスタム出力フィールドの最大数は 50 です。

  1. [ロケーターの作成] ツールの [オプション パラメーター] セクションにある [カスタム出力フィールド] テキスト ボックスに「CFCC」と入力し、Tab キーを押してフィールドを保存します。

    カスタム出力フィールドとして使用するフィールドの名前を入力すると、新しいフィールドが [フィールド マッピング] に自動的に追加されます。この場合、参照データから [フィールド マッピング] の新しいフィールド セットにフィールドを割り当てる必要があります。

  2. [ロール: ストリート住所] セクションまで上にスクロールし、[フィールドの割り当て][CFCC_left][CFCC_right]CFCC を選択します。

    必要に応じて、このツールをただちに実行して、代替ストリート名および構成したカスタム出力フィールドを使用してアトランタ市のストリート住所ロケーターを作成することも、次の手順に進んでデフォルトより高い精度のロケーターを作成することもできます。

ロケーターの精度設定の更新

必要に応じて、ロケーターの精度を設定できます。 デフォルトでは、ロケーターは [グローバル高精度] で作成され、グローバルで元の参照データの 0.5 メートル以内にある結果が返されます。 [グローバルで極めて高い] ではグローバルで元の参照データの 1 メートル以内にある結果が返され、[ローカルで極めて高い] では小さなローカル エリアでより高い精度の結果が返されます。

  1. [ロケーターの作成] ツールの [オプション パラメーター] セクションにある [精度タイプ] ドロップダウン メニューから [ローカルで極めて高い] を選択します。

    ローカル ジオコーディングには、この高精度の設定が適しています。

ツールを実行することによるロケーターの作成

  1. [実行] をクリックして、アトランタのストリート住所ロケーターを作成します。

    ツールの実行後に警告メッセージが返されます。これは、[ストリート] フィーチャクラスには州の値のあるフィールドは 1 つしかなく、[フィールド マッピング] ではストリートの両側に 2 回使用されなくてならないためであり、想定されていることです。 警告の詳細は、[警告 003107] をクリックします。 ロケーターの作成ツールは、ツールの使用中または実行後に警告またはエラー メッセージを表示することがあります。 警告またはエラーの番号をクリックすると、ツールのヘルプ トピックが開きます。ヘルプ トピックではメッセージの詳細を確認できます。

    ロケーターはデフォルトではプロジェクト フォルダー内に作成され、プロジェクトに自動的に追加されます。 これを [場所検索] ウィンドウや [ジオコード テーブル] ウィンドウなど、ロケーターを使用するあらゆる場所で使用できます。

    ヒント:

    複数ロールのロケーターの作成時に [ロケーターの作成 (Create Locator)] ツールのフィールド マッピングが複雑になることもあるため、ModelBuilder を使用してモデルを構築し、ロケーターを作成することも検討してください。 モデルを構築すると、参照データが変更されたとき、カスタム出力フィールドを追加してロケーターを変更したいとき、またはロケーターの作成方法を同僚と共有したいときに、ロケーターを再作成しやすくなります。 ロケーター構築に使用した設定を残しておくには、[ロケーターの作成 (Create Locator)] ツールでロケーターをいったん作成し、過去に実行したツールを Python スクリプトか [ジオプロセシング] タブの [履歴] ウィンドウジオプロセシング パッケージのいずれかで保存する方法もあります。

上記の手順を実行すると、ストリート住所ロールに基づいた、番地、ストリート交差点、ストリート ブロックで構成された住所、代替ストリート名で構成された住所、およびストリート名のみの検索をサポートするロケーターが作成されます。 このロケーターを使用して、住所テーブルのジオコーディングのチュートリアルに含まれている顧客テーブルをジオコーディングしたり、[場所検索] ウィンドウで住所を検索したりすることができます。 住所をコピーして検索ボックスに貼り付けて Enter を押すか、住所を入力していくと表示される候補を選択することで、次の住所を検索します。

ヒント:

アトランタのストリート住所のロケーターを使用する前にプロジェクトの他のすべてのロケーターを無効にするには、[オプション] ボタン オプション をクリックし、アトランタのストリート住所のロケーター以外のプロバイダーをオフにします。

  • Falcon Way, Atlanta
  • 41 Kimball Way SE, Atlanta, 30303
  • Jett St NW & Sunset Ave NW, Atlanta, GA 30318
  • 700 block of Peachtree St NE, Atlanta, 30308
  • 30 Atlanta Blvd, Atlanta, 30309

注意:
また、[ロケーターの作成 (Create Locator)] ツールで作成されたロケーターを使用し、グローバル座標 (緯度と経度、MGRS、DD、USNG) をジオコーディングすることもできます。 座標検索のサポートは、ロケーターの [ロケーター プロパティ] ダイアログ ボックスの [ジオコーディング オプション] ページにある [サポートするカテゴリ] で無効または有効にします。

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