Indoors エクステンションのライセンスが付与された ArcGIS 組織で利用できます。
ArcGIS Indoors を使用すると、フロア プラン データを作成および管理でき、Web およびモバイル アプリ (Indoor Space Planner、Indoor Viewer、ArcGIS Indoors for iOS、および ArcGIS Indoors for Android) で使用するためのフロア対応マップとサービスを共有できます。
Space Planner は、屋内スペースでの入室者の活動を計画できる、ブラウザー ベースのアプリです。 たとえば、Space Planner では企業キャンパスにおける従業員の作業場所を計画できます。または、人を個々のスペースに割り当てたり、アクティビティベースの作業エリア (ホテルリングまたは共用デスクとも呼ばれる) に割り当てたりすることも可能です。
Indoor Viewer、Indoors for iOS、および Indoors for Android アプリにより、施設内や複数の施設を含む敷地内の位置や資源を特定できます。 フィーチャの詳細情報の表示、フィーチャ間のルート検索、会議室やオフィス ホテリングの予約、入室者への電話や電子メールの送信、ArcGIS Survey123 などのアプリ起動による問題の記録や作業指示の構成を行うことができます。
Indoors を使用すると、データの収集やフロア対応マップの作成を行い、それらを ArcGIS Enterprise または ArcGIS Online に対して共有でき、Indoor Viewer、Space Planner、Indoors for iOS、および Indoors for Android がアクセスできるようになります。
ArcGIS Indoors 製品データのインストール パッケージは、My Esri から入手できます。 このパッケージには、マップ テンプレート、属性ルール、シンボルなど、フロア対応マップの作成時に使用するサポート ファイルが含まれています。
必要なソフトウェア
Indoor Viewer、Indoor Space Planner、Indoors for iOS、または Indoors for Android を使用する場合は、次のいずれかが必要です。
- ポータル接続に使用する最新バージョンの ArcGIS Enterprise
- ArcGIS Online 組織
Indoors のライセンス付与
ArcGIS Indoors には、次の 3 つのライセンス オプションがあります。
- ArcGIS Indoors Maps - すべての組織のメンバーが自動的に利用可能になる組織エクステンション。
- ArcGIS Indoors Spaces - すべての組織のメンバーが自動的に利用可能になる組織エクステンション。 ArcGIS Indoors Spaces は、ArcGIS Indoors Maps ライセンスへのアドオンで、ArcGIS Indoors Maps を使用しない場合、利用できません。
- ArcGIS Indoors Pro - ライセンスを個別に割り当てる組織メンバーを必要とするアドオン ライセンス。
Indoors ジオプロセシング ツールを使用して、フロア プラン データの読み込み、ルート検索可能なネットワークの作成、Indoors カテゴリと起動アクションの構成、およびフロア対応マップの作成と共有を ArcGIS Pro で行うには、ArcGIS Indoors Pro または ArcGIS Indoors Maps ライセンスが必要です。 ArcGIS Indoors Maps では、フロア プランのモデリングおよびウェイファインディングのための Indoor Viewer、Indoors Mobile、および Indoors Kiosk にもアクセスできます。
Indoor Space Planner での空間管理に使用するための Web マップを共有し、Indoor Viewer と Indoors Mobile のワークスペース予約機能を有効化するには、ArcGIS Indoors Spaces が必要です。
ユーザーは、指定ユーザー ライセンスを使用して、ArcGIS Indoors Maps、ArcGIS Indoors Spaces、および ArcGIS Indoors Pro に関連付けられた ArcGIS Pro の機能にアクセスできます。 ArcGIS Enterprise を介してライセンスされた ArcGIS Indoors Pro を使用している場合、必要に応じて、管理者は指定ユーザー ライセンスを単独使用または同時使用ライセンスに変更できます。
どの構成方法の場合も、ArcGIS Pro で一連のすべての Indoors ジオプロセシング ツールにアクセスするには、ユーザーが Advanced ライセンス レベルに加え、ArcGIS Pro の 3D Analyst および Network Analyst エクステンションを使用する必要があります。
Indoors 機能の中には、一部の Indoors ジオプロセシング ツール、起動アクションやカテゴリを構成するための機能、フロア対応マップの構成とフロア フィルターの使用を可能にする機能、フロア対応マップを共有する機能など、ArcGIS Pro であらゆるライセンス レベルのユーザーが使用できるものもあります。ただし、これらのユーザーに対して Indoors ライセンスが構成されていることを前提とします。
管理者およびライセンスを管理する権限を持つメンバーは、Enterprise または ArcGIS Online 上の ArcGIS 組織のメンバーのユーザー タイプ、ロール、およびライセンスされたアプリへのアクセス権を管理できます。
管理者として ArcGIS 組織に ArcGIS Indoors を構成するには、次の手順を実行します。
- Enterprise または ArcGIS Online で Indoors にライセンスを設定して、ArcGIS 組織のメンバーのユーザー タイプを管理します。
- Indoors ライセンスがリストされていることを確認します。
- [組織] タブをクリックし、[ライセンス] をクリックします。
- ArcGIS Indoors Pro ライセンスを構成した場合は、[アドオン ライセンス] をクリックします。または、ArcGIS Indoors Maps エクステンションと、オプションで ArcGIS Indoors Spaces エクステンションを構成した場合は、[組織エクステンション] をクリックします。
- 正しいライセンスがリストされていることを確認します。
ArcGIS Indoors Pro ライセンスと、ArcGIS Indoors Maps およびオプションの ArcGIS Indoors Spaces 組織エクステンションを両方とも構成した場合は、[アドオン ライセンス] と [組織エクステンション] の両方に反映されます。
- 次のエクステンションがライセンスされ、一連のすべての Indoors ジオプロセシング ツールを実行する必要があるユーザーがエクステンションにアクセス可能であることを確認します。
- 3D Analyst
- Network Analyst
これで、必要なライセンスが付与されている ArcGIS 組織のメンバーが、指定ユーザー ライセンスを使用して、ArcGIS Pro で ArcGIS 組織に接続できるようになりました。 ArcGIS Indoors Pro と ArcGIS Enterprise を使用している場合、必要に応じて、指定ユーザー ライセンスを単独使用または同時使用ライセンスに変更できます。
Indoors のセットアップ
管理者が、ArcGIS Indoors のライセンスを設定し、ArcGIS Pro と ArcGIS 組織の Indoors エクステンションの指定ユーザー ライセンスを割り当てたら、ArcGIS Pro で Indoors ツールを使用して、フロア対応マップを準備して共有できます。 ArcGIS 組織の認証情報を使用して ArcGIS Pro にサイン インして、Indoors ツールにアクセスします。
フロア プラン データの作成
屋内 GIS の確立は、フロア プランの作成から始めます。 概説すると、このプロセスには以下が含まれます。
- Indoors ジオデータベースまたは Indoor データセットの作成。
- ソース データのジオリファレンス。
- フロア プラン フィーチャのインポートまたはデジタイズ。
- データ品質の確認。
フロア プランは、サイト (キャンパス)、施設 (建物および他の構造物)、レベル (フロア)、ユニット (占有可能なスペース)、詳細 (壁、扉、他のフィーチャ) の境界を定義し、フロア対応マップでのビジュアライゼーションの基本となるフィーチャ データで構成されます。 入室者、イベント、作業指示、アセットなどのフィーチャを含むフロア対応レイヤーを追加することにより、後からフロア プランをさらに強化できます。
ルート検索可能なネットワークの作成
必要に応じて、ナビゲーションをサポートするルート検索可能なネットワークで屋内 GIS を強化できます。 概説すると、このプロセスには以下が含まれます。
- Indoor ネットワーク データセットを作成します。
- 経路を生成します。
- フロア遷移を生成します。
- 屋内経路を間引きます。
- ランドマーク ポイントを作成します。
- 経路をランク付けします。
- 建物を接続し、最終的なネットワーク フィーチャを更新します。
- 最終的なネットワーク データセットを作成します。
- 必要に応じて、ルート バリアを追加します。
追加のデータの作成
屋内ワークスペースに、入室者、イベント、作業指示、その他の目標物または対象地域 (除菌ステーション、家具、バイク ラックなど) などのデータを追加したい場合もあります。
フィーチャクラスに、屋内にあるフィーチャが含まれる場合は、Level ID フィールドを追加し、各フィーチャと、フィーチャが存在するフロアを関連付けます。 このフィールド値は、フィーチャが配置される Level フィーチャの Level ID フィールド値と一致し、レイヤーをフロア対応として構成し、フロア フィルターを使用してデータを視覚化できるようにする必要があります。 フィーチャが外に配置されている場合は、フィーチャ値を <Null> のまま残します。 NULL フィールド値が含まれるフィーチャは、フロア フィルターによってフィルタリングされません。
フロア対応マップの作成と共有
屋内ワークスペースにデータを追加したら、マップをフロア対応として構成します。 フロア対応マップは、以下のようなアプリで利用するために共有できます。
- ArcGIS Indoors アプリ - フロア対応マップは、Indoor Viewer、Indoor Space Planner、Indoors for Android、Indoors for iOS を使用してアプリを作成するために必要です。
- ArcGIS Field Maps - フロア対応マップで、モバイル作業者はフロアと建物の情報を含む屋内フィーチャ レイヤーを表示したり、フロア フィルターを使用してフロア別に屋内アセットを視覚化したりすることができます。
- ArcGIS Experience Builder - フロア対応マップを使用して Experience Builder でアプリを作成する場合は、フロア フィルター ウィジェットを追加し、フロア プラン データを視覚化して操作することができます。
- Map Viewer - フロア対応マップを Enterprise または ArcGIS Online で ArcGIS 組織に共有し、Map Viewer のフロア フィルターを使用してフロア対応データを探索できます。 また、必要なレイヤーとフィールドが含まれていれば、フロア対応プロパティを変更したり、マップをフロア対応にすることも可能です。
- カスタム アプリ - FloorFilter ウィジェットを使用して、フロア対応マップを共有したり、カスタム アプリで使用したりできます。
Indoors アプリのマップの作成
マップ作成プロセスは、ArcGIS Indoors の配置に使用されるアプリによって異なります。
Indoor Viewer
フロア対応マップを準備する必要があり、場合によっては、Indoor Viewer で使用するシーンも準備する必要があります。
Indoors for iOS または Indoors for Android
ArcGIS Indoors for Android または ArcGIS Indoors for iOS で使用するモバイル マップ パッケージを作成する必要があります。 必要に応じて、モバイル デバイス用にデバイスのトラッキングを構成します。
また、ArcGIS Survey123 による問題レポートのためのデータベースを構成する必要もあります。
Indoor Space Planner
Space Planner で使用するマップを準備する必要があります。
Enterprise ポータルへの共有
フロア対応マップ (およびオプションのシーン) の準備が整ったら、Web マップとして Enterprise ポータルで共有できるようになります。それにより、Indoor Viewer および Space Planner もマップにアクセスできるようになります。 アプリの構成を追加する必要があります。
ArcGIS Online への共有
フロア対応マップおよびオプションのシーンの準備が完了したら、Web マップとして ArcGIS Online で共有できるようになり、それによって Indoor Viewer および Space Planner もマップにアクセスできるようになります。 アプリの構成を追加する必要があります。