3D 編集用のシーンの構成

[表示] タブの [表示] グループの [変換] ドロップダウン メニュー 変換 には、3D シーンを作成するためにコマンドがあります。シーンでは、2D マップを傾けたり、垂直軸を使用して 3 次元でデータを編集することができます。

標高 0 のサーフェスが高さの値を参照する鉛直測地基準系は、地表面の標高サーフェスによって定義されます。地表サーフェスは削除できませんが、その標高ソースをカスタマイズできます。

また、独自のカスタム標高サーフェスを追加し、それを使用してフィーチャや特定の解析のために他の Z 値を取得することもできます。

次のセクションでは、3D コンテンツを作成および変更するためのシーンの構成に使用できる基本的なワークフローについて説明します。特定のツールを使用する詳細な手順については、[コンテンツ] ウィンドウを参照するか、キーワードまたは文字列を使用してヘルプを検索してください。

マルチパッチ フィーチャを作成する手順については、「マルチパッチ フィーチャの作成」をご参照ください。

マップからシーンへの変換

マップからシーンに変換すると、新しい 3D シーンが作成され、アクティブな 2D マップからシーンにレイヤーがコピーされます。ローカル シーンとグローバル シーンの間で、アクティブなシーンをいつでも切り替えることができます。

詳細については、「シーン」をご参照ください。

  1. シーンに変換するマップを開きます。
  2. [表示] タブの [表示] グループで、[変換] ドロップダウン メニュー 変換 をクリックして、次のいずれかを選択します。
    • [グローバル シーンに変換] グローバル シーンに変換 - 地球の曲率が必要なコンポーネントであるときに、実世界のコンテンツを大縮尺で表示することを想定して、グローバルに投影された 3D シーンを作成します。
    • [ローカル シーンに変換] ローカル シーンに変換 - 距離、方向、縮尺、面積に対して正確なローカルの計測が求められるワークフローを想定して、ローカルに投影変換された 3D シーンを作成します。
  3. アクティブなシーンを別の表示モードに変更するには、手順 2 を繰り返します。
ヒント:

これらの操作は、[カタログ] ウィンドウでマップを右クリックしてショートカット メニューを使用しても実行できます。

シーンの表示モード

以下の表に、ローカル シーンとグローバル シーンの基本的な操作の違いを示します。

ローカル シーン 3D シーン ビューグローバル シーン 3D グローバル ビュー

ローカルの視点から 3D コンテンツを表示し、地理座標系 (GCS) または投影座標系 (PCS) によって縮尺を変更します。

グローバルの視点から 3D コンテンツを表示し、地理座標系 (GCS) によって縮尺を変更します。

データのクリップ範囲を変更します。

データのクリップ範囲は変更できません。

サーフェス以下の解析を実行します。

サーフェス以下の解析は実行できません。

基本的なイルミネーション設定と視覚効果を構成します。

高度なイルミネーション設定と視覚効果を構成します。

3D シーン ビュー モード

マップとシーンのリンク

2D マップと 3D シーンのリンクは、アクティブなビューで画面移動またはズームしたときに、それぞれの範囲の対応する中心を同期します。これにより、データを変更したときに、編集をさまざまな視点から視覚的に追跡できます。

詳細については、「リンク ビューの概要」をご参照ください。

  1. シーンの上部にあるシーン ビュー タブを右クリックし、[フローティング] をクリックします。

    シーンのドッキングが解除され、マップ上にフローティング表示されます。これにより、マップ ビューとシーン ビューの両方を表示できます。

  2. [表示] タブの [リンク] グループで、[ビューのリンク] ドロップダウン矢印をクリックして、次のいずれかを選択します。
    • [中心] 中心にリンク
    • [中心と縮尺] 中心と縮尺にリンク
  3. ポインターを使用して、シーンで画面移動やズームをします。

    すべてのマップ ビューとシーン ビューが同期して更新され、操作中の範囲の対応する中心が同じになるように表示されます。

標高ソースの地表サーフェスへの追加

地表サーフェスのデフォルトの標高ソースは、キャッシュ標高イメージ サービスです。インターネットに接続していない場合、ローカル標高ソースを地表面の標高サーフェスに追加できます。標高ソースは、TIN、イメージ サーフェス、ラスター データセットのいずれかになります。

標高サーフェスの詳細については、「標高サーフェス」をご参照ください。

  1. [マップ] タブの [レイヤー] グループで、[データの追加] ドロップダウン メニュー 参照 をクリックし、[標高ソース] 標高ソースの追加 をクリックします。

    [標高ソースを追加] ダイアログ ボックスが表示されます。

  2. 検索するファイルの場所をクリックします。たとえば、[すべてのポータル] ポータル をクリックします。
  3. 検索ボックスで、サーフェス名または名前の一部 (「terrain3D」など) を入力して、Enter キーを押します。
  4. 標高ソースをクリックして、[OK] をクリックします。

    ダイアログ ボックスが閉じて、標高サーフェスがシーンに追加されます。

カスタム標高サーフェスの追加

標高サーフェスは、3D コンテンツを作成または変更するときに Z 値を指定できます。作業に必要な数の標高ソースを含むカスタム標高サーフェスを作成できます。それらは、[コンテンツ] ウィンドウで追加、削除、構成できます。

標高ソースは、サーフェス全体の計測値の高さと単位を定義します。標高ソース値がオーバーラップしているエリアでは、最初に表示されている (リスト内で最上位にある) 標高ソースの値がサーフェスの定義に使用されます。

注意:

リンクされたマップとシーン ビューを横に並べて Z 対応のフィーチャを編集する場合、両方のビューに同じ標高ソースを使用します。

  1. [表示] タブの [ウィンドウ] グループで、[コンテンツ] コンテンツ をクリックします。

    [コンテンツ] ウィンドウが表示されます。

  2. [標高サーフェス] グループ レイヤーを展開します。
  3. [標高サーフェス] グループ レイヤーを右クリックして、次のコマンドを使用します。
    • [貼り付け] 貼り付け - クリップボードから標高サーフェスを貼り付けます。
    • [標高サーフェスの追加] 追加 - カスタム標高サーフェスをグループ レイヤーに追加します。名前を変更するには、F2 キーを押します。標高ソースを追加するには、サーフェスを右クリックして、ショートカット メニューを使用します。
  4. 標高サーフェスを右クリックして、次のコマンドを使用します。
    • [コピー] コピー - 標高サーフェスをクリップボードにコピーします。
    • [貼り付け] 貼り付け - 標高ソースをクリップボードからサーフェスに貼り付けます。
    • [標高ソースの追加] 標高ソースの追加 - [標高ソースの追加] ダイアログ ボックスが開きます。
    • [削除] - シーンから標高サーフェスを削除します。
  5. 標高ソースを右クリックして、次のコマンドを使用します。
    • [プロパティ] プロパティ - プロパティ ダイアログ ボックスが開きます。ここで、標高ソース レイヤーの名前を変更したり、鉛直単位を変更できます。
    • [コピー] コピー - 標高ソースをクリップボードにコピーします。
    • [削除] 削除 - サーフェスから標高ソースを削除します。

鉛直座標系の追加

鉛直座標系は、3D コンテンツを作成または変更するときの Z 値の計測単位と原点 0 を定義します。

鉛直座標系の詳細については、「鉛直座標系」をご参照ください。

  1. [表示] タブの [ウィンドウ] グループで、[コンテンツ] コンテンツ をクリックします。

    [コンテンツ] ウィンドウが表示されます。

  2. シーンを右クリックし、[プロパティ] プロパティ をクリックします。

    [マップ プロパティ] ダイアログ ボックスが表示されます。

  3. ダイアログ ボックスの [座標系] タブで、[現在の Z] 座標系ボックスをクリックします。

    使用可能な Z 座標系のリストが表示されます。

  4. [鉛直座標系] を展開して、座標系を選択します。
  5. [OK] をクリックします。

    鉛直座標系がシーンに追加され、ダイアログ ボックスが閉じます。

3D コンテンツの整理

シーンは、2D および 3D データをグループ レイヤーに整理します。2D と 3D のグループ レイヤー間でレイヤーを随時ドラッグし、3D 空間でのフィーチャの表示方法を変更することができます。2D フィーチャをサーフェス上にドレープしたり、標高サーフェスを基準に 3D 空間内に表示したり、立ち上げたり、3D シンボルを適用したりできます。

場合によっては、3D フィーチャ間で表示の競合が発生する可能性があります。フィーチャを他のフィーチャの前面または背後に表示する方法の詳細については、「3D レイヤーの表示優先度の設定」をご参照ください。

  1. [表示] タブの [ウィンドウ] グループで、[コンテンツ] コンテンツ をクリックします。

    [コンテンツ] ウィンドウが表示されます。

  2. レイヤーを次のいずれかのグループ レイヤーにドラッグします。
    • [2D レイヤー] - レイヤーはデフォルトで地表サーフェスにドレープします。
    • [3D レイヤー] - 標高サーフェスを基準にフィーチャを指定した高さで表示するように、レイヤーを構成できます。フィーチャを立ち上げたり、3D シンボルを使用して表示したりできます。

2D および 3D グループ レイヤー

以下の表に、2D および 3D レイヤー間の基本機能の違いと 3D 空間内でフィーチャを表示するための構成方法を示します。

2D レイヤー3D レイヤー

地表面の標高サーフェス

地表またはカスタム標高サーフェスを基準にする

カスタム標高サーフェス

カスタム標高サーフェス

絶対高度

標高サーフェスからのオフセット位置

2D および 3D レイヤーの高さオプション

Z 値の取得方法の構成

レイヤー標高プロパティは、3D 空間でのフィーチャの描画方法を決定します。フィーチャ タイプに応じて、サーフェスから直接、サーフェスを基準として、またはフィーチャ ジオメトリと一緒に保存された Z 値の絶対高度で Z 値を取得できます。

基準高さの詳細については、「レイヤーの高さ特性の定義の定義」をご参照ください。

  1. [コンテンツ] ウィンドウで、レイヤーを右クリックし、[プロパティ] プロパティ をクリックします。
  2. [高度] タブで、[フィーチャ] 矢印をクリックして、次のいずれかを選択します。
    • [地表] 高度 (地表面) - Z 値は地表面の標高サーフェスから取得されます。例としては、電柱、樹木、自動車など、地表に配置されるフィーチャがあります。
    • [地表を基準] 高度 (地面を基準) - フィーチャ ジオメトリ、属性フィールド、または条件式から Z 値を取得できます。フィーチャの高さは、地表面の標高サーフェスを基準に表示されます。例としては、防犯カメラ、井戸の基準点、地下鉄の駅など、地表よりも一定の高さ、または地下にあるフィーチャがあります。
    • [絶対高度] 高度 (絶対高度) - フィーチャ ジオメトリ、属性フィールド、または条件式を使用して、Z 値を取得します。また、シーン内であるフィーチャを他のフィーチャと見分けられるよう、高さを強調する値を指定することもできます。例としては、地表面の標高サーフェスにかかわらず、特定の高さに配置されるフィーチャ (航空機、震源、衛星など) があります。
    • [カスタム標高サーフェス上] 高度 (カスタム) - カスタム標高サーフェスから Z 値を取得します。例としては、地質学上の地下平面上で交差する井戸、土地の汚染度、オゾン測定値など、地表以外の標高サーフェスに配置されるフィーチャがあります。
    • [カスタム標高サーフェスを基準] 高度 (基準カスタム) - フィーチャ ジオメトリ、属性フィールド、または条件式から Z 値を取得します。フィーチャの高さは、カスタム標高サーフェスを基準に表示されます。
  3. [OK] をクリックします。

    設定内容が保存され、ダイアログ ボックスが閉じます。