シンボル ヒストグラムの使用

ヒストグラムには、1 つの変数のデータの頻度分布が表示されます。 ArcGIS Pro のシンボル ウィンドウのヒストグラムでは、選択したシンボル表示フィールド上にデータの分布が表示されます。 このヒストグラムを使用して、データが対称パターン、偏ったパターン、またはモード パターンかどうかを判断したり、外れ値のフィーチャや突出したフィーチャをマップに表示するためにデータをシンボル表示する方法を決定したりすることができます。

[シンボル] ウィンドウの [ヒストグラム] タブでヒストグラムを分析および編集できます。 ヒストグラムは次のタイプのシンボルを使用して表示および編集できます。

自然分類による偏ったパターンの等級色シンボル ヒストグラム
この偏ったパターンの等級色シンボル ヒストグラムでは自然分類が使用されています。

詳細な解析またはレポート用にスタンドアロン ヒストグラムを作成してエクスポートするには、「チャートを作成」することを検討してください。

選択したシンボルでのヒストグラムの表示

フィーチャ レイヤーのシンボル ヒストグラムを分析するには、次の手順に従います。

  1. [コンテンツ] ウィンドウで、フィーチャ レイヤーをクリックして選択します。
  2. [フィーチャ レイヤー] タブの [描画] グループで、[シンボル] シンボル ボタンをクリックして [シンボル] ウィンドウを開きます。
  3. [シンボル] ウィンドウの [プライマリ シンボル] タブ プライマリ シンボル で、上記のいずれかのプライマリ シンボル タイプが選択されていることを確認します。 必要に応じて、フィールド、配色、その他のシンボル プロパティを設定します。
  4. 必要に応じて、[ヒストグラム] タブをクリックして、現在のシンボルのコンテキストにおけるフィールド内のデータの分布を確認します。 「2 変量色」シンボルの場合、[フィールド 1 のヒストグラム] または [フィールド 2 のヒストグラム] をクリックします。

ヒストグラムの形式は、プライマリ シンボル、その配色、データが分類されているかどうかに基づきます。 デフォルトでは、シンボル表示フィールドの最小値と最大値がヒストグラムの一番上と一番下に表示されます。 シンボルに直接適用されている場合、配色には透過表示も示されます。 データは、そのデータの頻度をパーセンタイルで表す横棒に分割されます。

ヒント:

ヒストグラム内の平均マーカーにポインターを合わせると、データの平均値が表示されます。 この値はサンプル サイズによって異なり、サンプル サイズはデフォルトでは 10,000 フィーチャに設定されています。 サンプル サイズは [高度なシンボル オプション] 高度なシンボル オプション で変更できます。

ヒストグラムでのシンボルの変更

ヒストグラムを使用して、フィーチャ レイヤーで値をシンボル表示する方法を直接変更できます。 たとえば、営業所の所在地のマップをシンボル表示しているときに、顧客満足度評価が 80 パーセントを下回る所在地を強調する場合、ヒストグラムの最小値をこの値に設定することで、評価が 80 パーセントを下回るすべての所在地を同じシンボルで描画できます。

[シンボル] ウィンドウ シンボル[プライマリ シンボル] タブ プライマリ シンボル で、ヒストグラムのタブから次の操作を行います。

  • 値を変更するには、最小値と最大値をダブルクリックし、数値を入力し、Enter キーを押します。 値がヒストグラムの最大または最大値の範囲にない場合、その値はマップ上に描画されず、ヒストグラムの横棒の高さがストレッチされてこれが示されます。
  • 値を編集するには、任意の値ストップをダブルクリックするか、右クリックして [値の編集] をクリックします。 スライダー コントロールを上下に手動でドラッグして値を設定することもできます。 値はそれに隣接する閾値の範囲内になければなりません。
  • シンボル表示フィールドの統計情報を表示するには、[オプション] ドロップダウン メニューをクリックして、[統計情報の表示] をクリックします。 このテーブルにはフィールドの個数、最小、最大、平均、標準偏差が表示され、これらの値を使用してクラス閾値や値ストップをさらに定義できます。
  • データ分布を簡単に確認できるようにするには、ヒストグラムの上にある拡張バーを上向きにドラッグしてウィンドウ内で拡大表示します。

ヒストグラムにはこの他にもフィーチャ レイヤーのシンボルに応じたツールがあり、これについては以下で概要を説明します。 たとえば、一部のデータが分類されている場合、クラス閾値を手動で追加してクラス範囲を設定できます。

等級色

選択した配色とシンボル クラスの数がヒストグラムに表示されます。 「分類方法」によって各クラス間隔のサイズが決まり、各クラス間隔 (クラスの最上位の値) がラベルおよび調整可能な値ストップによって表されます。

注意:

クラス閾値の間隔にカスタム編集を加えると、分類方法が自動的に [手動間隔] に変わります。

  • クラス閾値を追加するには、ランプ上の任意の場所を右クリックして [閾値の挿入] をクリックします。 これを削除するには、閾値を右クリックして [閾値の削除] をクリックします。 [コンテンツ] ウィンドウとレイアウト内の凡例は自動的に更新され、編集されているクラス ラベルはそのまま維持されます。
  • フィーチャ レイヤー内の重要なクラス閾値を強調するには、その値を右クリックして [重要な閾値として設定] を選択します。 次に、[配色] ドロップダウン メニューをクリックし、分散配色を選択します。 重要な閾値を削除するには、数値分類の値を右クリックして [重要な閾値の削除] を選択します。
  • 配色を反転させるには、[オプション] ドロップダウン メニューをクリックし、[シンボルの順序の反転] をクリックします。 値は反転させるがカラー シンボルの順序を維持するには、[値を反転] をクリックします。
  • シンボルをリセットまたは更新するには、[オプション] ドロップダウン メニューをクリックし、[すべてのシンボルの再生成] をクリックします。

2 変量色

2 変量色シンボルには 2 つのヒストグラムがあり、それぞれがシンボル表示フィールドに対応します。 他の定量的シンボル タイプと同様に、分類方法により、各クラス間隔のサイズが決まります。 ただし、間隔数はグリッド サイズによって制御されます。 ヒストグラム内のクラス閾値を手動で追加したり削除したりすることはできません。

注意:

クラス閾値の間隔にカスタム編集を加えると、分類方法が自動的に [手動間隔] に変わります。

  • ソース データが変更または更新された場合、[オプション] ドロップダウン メニューをクリックし、[値の更新] を選択します。 値を更新すると、配色と値の方向は維持されますが、ヒストグラムに対するこれまでのその他の編集はすべて元に戻ります。
  • シンボルをリセットまたは更新するには、[オプション] ドロップダウン メニューをクリックし、[すべてのシンボルの再生成] をクリックします。

等級シンボル

等級シンボル ヒストグラムのランプは、各クラスにおける等級シンボルの相対サイズを表しています。 シンボル テンプレートが図形マーカー シンボルではない場合、シンボルの色がヒストグラム内の配色と異なることがあります。

注意:

クラス閾値の間隔にカスタム編集を加えると、分類方法が自動的に [手動間隔] に変わります。

  • クラス閾値を追加するには、ランプ上の任意の場所を右クリックして [閾値の挿入] をクリックします。 これを削除するには、閾値を右クリックして [閾値の削除] をクリックします。 [コンテンツ] ウィンドウとレイアウト内の凡例は自動的に更新され、編集されているクラス ラベルはそのまま維持されます。
  • フィーチャ レイヤー内のシンボルのサイズを反転させるには、[オプション] ドロップダウン メニューをクリックし、[シンボルの順序の反転] をクリックします。 値は反転させるがシンボル サイズの順序を維持するには、[値を反転] をクリックします。
  • 新たに追加された閾値に基づいてシンボルを更新するには、[オプション] ドロップダウン メニューをクリックし、[すべてのシンボルの再生成] をクリックします。

ストレッチ

データは分類されていないので、ヒストグラムにクラス閾値はありません。 最小値と最大値の間の値の分布が表示されます。

  • 配色の分布を調整するには、上側または下側のスライダー コントロールをドラッグします。 スライダーの最大値よりも大きな値を持つデータは、そのコントロールの上に表示される色で描画されます。 スライダーの最小値よりも小さな値を持つデータは、そのコントロールの下に表示される色で描画されます。 これらの 2 つのコントロール間のデータには、それぞれの配色が適用されます。
  • 配色を反転させるには、[オプション] ドロップダウン メニューをクリックし、[配色を反転] をクリックします。 値は反転させるが配色を維持するには、[値を反転] をクリックします。
  • ソース データが変更または更新された場合、[オプション] ドロップダウン メニューをクリックし、[値の更新] を選択します。 値を更新すると、配色と値の方向は維持されますが、ヒストグラムに対するこれまでのその他の編集はすべて元に戻ります。

比例シンボル

ヒストグラムの形式は、適用される比例シンボルの相対サイズを表しています。 シンボル テンプレートが図形マーカー シンボルではない場合、シンボルの色がヒストグラム内の配色と異なることがあります。

  • 比例シンボルの分布を調整するには、上側または下側のスライダー コントロールをドラッグします。 スライダーの最大値よりも大きな値を持つデータは、最大サイズのシンボルで描画されます。 スライダーの最小値よりも小さな値を持つデータは、最小サイズのシンボルで描画されます。
  • ソース データが変更または更新された場合、[オプション] ドロップダウン メニューをクリックし、[値の更新] をクリックします。 値を更新すると、シンボルはリセットされ、ヒストグラムに対するこれまでの編集はすべて元に戻ります。
注意:

データの単位が設定されている場合、比例シンボル ヒストグラムは編集できません。

変数属性ヒストグラム

透過表示や色などのその他の属性を使用してフィールドをシンボル表示する場合、[シンボル] ウィンドウ シンボル[属性によってシンボルを変更] タブ 属性によってシンボルを変更 でその属性の下に編集可能なヒストグラムが表示されます。 このヒストグラムは設定されている変数を視覚化するツールです。

  • デフォルトでは上側と下側のスライダー コントロールが最小値と最大値に設定されています。 透過表示では、これらは範囲設定で設定します。 上側または下側のスライダー コントロールをドラッグして、変数の分布を調整します。
  • シンボルの順序や配色方向などのその他のコントロールは [プライマリ シンボル] タブまたは配色エディターで管理する必要があります。
  • ソース データが変更または更新された場合、ヒストグラムの下にある [値の更新] ボタンをクリックします。
  • デフォルトでは、視覚変数の凡例は [コンテンツ] ウィンドウとレイアウトに表示されません。 この設定を変更するには、[凡例の表示] チェックボックスをオンにします。

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