エケルト図法 (第 3 図法)

説明

エケルト図法 (第 3 図法) は折衷擬円筒図法によって世界地図を投影します。外側の子午線は半円で、投影図は丸みを帯びた形状になります。外側の子午線が極線と交差する部分の角は滑らかになります。

この図法は、Max Eckert によって 1906 年に考案されました。ArcGIS Pro 1.0 以降と ArcGIS Desktop 8.0 以降で使用できます。

エケルト図法 (第 3 図法) の例
グリニッジを中心にしたエケルト図法 (第 3 図法) による地図投影を示します。

投影のプロパティ

次のサブセクションでは、エケルト図法 (第 3 図法) のプロパティについて説明します。

経緯線

エケルト図法 (第 3 図法) は擬円筒図法です。子午線は等間隔の半楕円になり、中心子午線に対してくぼんだ形状になります。外側の子午線は半円になり、経緯線は丸みを帯びた形状になります。中央子午線は、投影された赤道の半分の長さの直線になります。緯線は、中心子午線に対して垂直な等間隔の直線です。極は、赤道の半分の長さの直線です。外側の子午線と極線が交差する角は滑らかになります。経緯線は赤道と中心子午線に対して対称的です。

歪み

エケルト図法 (第 3 図法) は正角でも等面積でもありません。一般に、形状、面積、距離、方向、角度に歪みが生じます。任意の緯線上では、縮尺は一定です。歪みのパターンは、他の折衷擬円筒図法に似ています。面積の歪みは緯度が高くなるにつれ大きくなりますが、経度では変化しません。高緯度の面積は強調されます。赤道では角度の歪みは生じず、極に近づくにつれて大きくなります。歪みの値は、赤道と中心子午線で対称的となります。

使用法

エケルト図法 (第 3 図法) は、正確な面積を必要としない、全体的な世界地図の描画に使用されます。

制限事項

この図法は球体でのみサポートされます。楕円体の場合、半長軸が半径として使われます。

パラメーター

エケルト図法 (第 3 図法) のパラメーターは次のとおりです。

  • 東距
  • 北距
  • 中央子午線

ソース

Snyder, J. P. (1993). Flattening the Earth. Two Thousand Years of Map Projections. Chicago and London: University of Chicago Press.

Snyder, J. P. and Voxland, P. M. (1989). An Album of Map Projections. U.S. Geological Survey Professional Paper 1453.Washington, DC: United States Government Printing Office.