正弦曲線図法

説明

正弦曲線図法とは、すべての緯線と中心子午線を正角な縮尺で表す擬正積円筒図法です。境界子午線は外側に著しく隆起するため、マップのアウトライン周辺の形状に大きな歪みが生じます。大洋上の投影の連続性を断ち、中央子午線が中心となるように大陸の中心を移動してフォーマットを変えると、外周子午線上の歪みを抑えることができます。

正弦曲線図法は、この図法を用いた地図製作者にちなんで、サンソン フラムスチード図法、あるいはメルカトル サンソン図法とも呼ばれます。この図法は 16 世紀に考案されました。ArcGIS Pro 1.0 以降と ArcGIS Desktop 8.0 以降で使用できます。

正弦曲線図法の例
グリニッジを中心にした正弦曲線図法による地図投影を示します。

投影のプロパティ

次のサブセクションでは、正弦曲線図法のプロパティについて説明します。

経緯線

正弦曲線は擬円筒図法です。赤道と中心子午線は直線として投影されます。投影される赤道は、中心子午線の約 2 倍の長さになります。他の子午線は、中心子午線から離れるにつれて隆起し、等間隔の正弦曲線です。緯線は、中心子午線に対して垂直な等間隔の直線です。極はポイントとして表され、突起エッジとして表示されます。経緯線は赤道と中心子午線に対して対称的です。

歪み

正弦曲線図法は、等積 (正積) 図法です。一般に、形状、方向、角度、距離には歪みが生じます。すべての緯線と中央子午線上の縮尺は正確です。投影の中心付近の歪みは軽微です。隆起する子午線によって、投影図のエッジに向かって大きな歪みが生じます。歪みの値は、赤道と中心子午線で対称的となります。

使用法

正弦曲線図法は世界の主題地図に適していますが、使用は推奨されません。この図法は、南米やアフリカなど赤道付近の大陸で、それぞれの中心子午線を中心にして投影したマップにも使用されます。

パラメーター

正弦曲線図法のパラメーターは次のとおりです。

  • 東距
  • 北距
  • 中央子午線

ソース

Snyder, J. P. (1987). Map Projections: A Working Manual. U.S. Geological Survey Professional Paper 1395. Washington, DC: United States Government Printing Office.

Snyder, J. P. (1993). Flattening the Earth. Two Thousand Years of Map Projections. Chicago and London: University of Chicago Press.

Snyder, J. P. and Voxland, P. M. (1989). An Album of Map Projections. U.S. Geological Survey Professional Paper 1453. Washington, DC: United States Government Printing Office.