ArcGIS アプリケーションは、フィーチャのジオメトリが特定の仕様に準拠しているという前提で構築されています。 この仕様に準拠していないデータに処理アルゴリズムが遭遇すると、ソフトウェアのパフォーマンスが低下したり、ソフトウェアがエラーを生成したり、クラッシュしたり、あるいは操作は特に問題なく成功しても結果が正しくなかったりする可能性があります。
無効なジオメトリの原因
シェープファイルは、文書化されている仕様を持つオープンな形式です。 多くのソフトウェア パッケージがこの形式への書き込みをサポートしています。 しかし、これらのソフトウェア パッケージの中には、バグや知識の不足から、文書化されている仕様に準拠していないものがあります。
シェープファイルがジオデータベースに読み込まれるときに、フィーチャのジオメトリがそのまま (既存のジオメトリ問題がある状態で) コピーされます。そのため、シェープファイル データを使用する際に必要な注意事項を、ジオデータベース フィーチャクラスを使用する際にも考慮する必要があります。 例外は、ArcGIS クライアント アプリケーションを使用して、データがエンタープライズ ジオデータベースに読み込まれる場合です。 ジオプロセシング ツール ([フィーチャクラス → フィーチャクラス (Feature Class To Feature Class)]、[フィーチャクラス → ジオデータベース (Feature Class To Geodatabase)]、[アペンド (Append)] など) は、読み込みプロセスの一環として、フィーチャのジオメトリをチェックして修正します。
DBMS システムは、ネイティブのジオメトリ フィールド タイプを提供します。 これらのフィールド タイプは、手動の SQL 式を通じて、または他のソフトウェア パッケージからアップロードおよび変更できます。 DBMS システムは、ArcGIS に対して無効なジオメトリを作成することがあります。
責任
プロジェクトや解析でデータを使用する前に、フィーチャクラスに有効なジオメトリが含まれていることを確認する責任は、データを使用する本人にあります。 任意のデータセットで [ジオメトリのチェック (Check Geometry)] ツールを 1 回実行すると、そのデータが変更されるまで再チェックする必要はありません。
ジオメトリの問題の検出と修正
[ジオメトリのチェック (Check Geometry)] ツールでは、フィーチャクラス内でジオメトリの問題があるすべてのフィーチャについてのレポートが作成されます。 問題を修正するには [ジオメトリの修正 (Repair Geometry)] ツールを使用します。 これらのツールの機能の詳細については、各ツールのドキュメントをご参照ください。