スナップ対象ラスターの環境を反映するツールは、出力ラスターの範囲を調整して、指定したスナップ対象ラスターのセルの配置に一致させます。
スナップ対象ラスターは一般にツールの入力が次に該当するときに使用されます。
- セルの配置が異なる
- セルの解像度が異なる
- 座標系が異なる
- フィーチャである
使用上の注意
- スナップ対象ラスターを指定しても出力範囲制御の値が即時に変わるわけではありません。出力範囲は実行中に調整されます。
- 範囲の左下隅をスナップ対象ラスターのセルの隅にスナップしてから、出力セル サイズを使用して右上隅を調整します。その結果、出力セル サイズがスナップ対象ラスターのセル サイズと同じ場合は、出力ラスターのセルがスナップ対象ラスターのセルに合わせて配置されます。
- 一般に、スナップ対象ラスターは、ラスターを出力するツールに適用されます。出力がフィーチャクラス、テーブル、またはファイルの場合、範囲はスナップされません。
- スナップ対象ラスターは、デフォルトの出力範囲で使用できます。スナップ対象ラスターを使用するために、この環境に明示的に範囲を指定する必要はありません。
- スナップ対象ラスターと出力ラスターに同じセル サイズを使用することをお勧めします。ただし、スナップ対象ラスターに、出力ラスターのセル サイズとは異なるセル サイズを使用することも可能です。その場合には、左側と下側の境界だけがスナップ対象ラスターのセルに揃えられ、出力範囲の右上隅はスナップ対象ラスターのセルの隅に一致しない可能性があります。
- 範囲をさらに大きい範囲にスナップすることができるため、出力ラスターに NoData セルの追加の行と列が含まれる可能性があります。
- スナップ対象ラスターのサイズ (行または列の数) は重要ではありません。出力範囲の調整には、スナップ対象ラスターの起点とセル サイズだけが使用されます。
- スナップ対象ラスターの範囲が出力範囲と重なっている必要はありません。解析範囲の外に位置する小さいラスターは、スナップに使用できます。
- スナップ対象ラスター環境は、範囲環境に左右されません。
ダイアログの構文
スナップ対象ラスター - 出力ラスターのセルの配置を指定するために使用されるラスターを設定します。
スクリプトの構文
arcpy.env.snapRaster = raster
| パラメーター | 説明 |
|---|---|
raster | スナップ対象ラスターとして使用されるラスター。 |
スクリプトの例
この例は、ArcGIS Spatial Analyst extension ツールを実行する前にスナップ対象ラスターの環境を設定する方法を示しています。
import arcpy
# Set workspace and extent environments
arcpy.env.workspace = "C:/workspace"
arcpy.env.extent = "C:/data/StudyArea.tif"
# Set Snap Raster environment
arcpy.env.snapRaster = "C:/data/my_snapraster.tif"
# Set local variables
InZones = "C:/data/parcels.shp"
InZoneField = "Parcel_ID"
InValueRaster = "C:/data/slope_ras.tif"
# Check out ArcGIS Spatial Analyst extension license
arcpy.CheckOutExtension("Spatial")
# Process: Calculate the mean slope of each parcel area.
out = arcpy.sa.ZonalStatistics(InZones, InZoneField, InValueRaster, "MEAN",
"DATA")
out.save("mean_ParSlp.tif")