Spatial Analyst のライセンスで利用可能。
複数のラスターの統計情報を求めるときは、セルの統計情報を計算します。たとえば、農業促進のための補償金を提供する場所を特定するために割り当てる目的で、25 年間の年別の平均降雨量または最小降雨量を算出したり、地球温暖化による変化を調べるために年間の温度範囲を計算したりするなど、ある現象の経年変化を解析するためにこのツールを使用します。
例
時間経過に伴う土地利用の変化
以下の図は、ラスターの各セルにおける土地利用状況を数年にわたって解析し、用途の種類が 1 より大きいエリア (灰色のエリア) を特定しています。この図により、時間の経過に伴って土地利用タイプが変化したエリアがわかります。ここでは、都市の郊外化 (オレンジ色のエリア) が明確になっています。
以下の図は、数十年にわたる都市部の土地利用状況 (オレンジ色の部分) を示しています。ラスターの各セルにおける土地利用状況を数十年にわたって解析し、用途の種類が 1 より大きいエリア (マゼンタ色のエリア) を特定しています。この図により、時間の経過に伴って土地利用タイプが変化したエリアがわかります。ここでは、都市の郊外化が明確になっています。
![土地利用状況を 10 年ごとに記録した入力ラスター 土地利用状況を 10 年ごとに記録した入力ラスター](GUID-C91E9BA7-1B31-414B-B4B1-08EFDC62E7E0-web.png)
![土地利用の経年変化を示す出力ラスター 土地利用の経年変化を示す出力ラスター](GUID-E0A88B14-09D1-4093-B61C-86B5504EB351-web.png)
年間平均生産高
以下の図は、10 年間の各年におけるトウモロコシの生産高を示す 10 個の入力ラスターから、1980 ~ 1990 年の平均生産高を求めたものです。