測位パフォーマンスの解釈

IPS エクステンションのライセンスが付与された ArcGIS 組織で利用できます。

測位品質データを視覚化および解釈する方法は、大きく分けて 2 つあります。

  • 基本的な視覚化
  • 高度な視覚化
注意:

環境でパフォーマンスを低下させている箇所を検出した場合、ArcGIS IPS 配置ガイドラインを確認し、最適な IPS 体験を実現します。

基本的な視覚化

このセクションでは、IPS Quality データセットに適用することで配置の測位品質に関する基本的な洞察が得られる、簡単な視覚化について説明します。

精度レベルの識別

Reference Positions フィーチャクラスの Accuracy Level フィールドは、実際の位置と IPS Engine で計算された位置との距離に基づく測位パフォーマンスを簡単に分類します。

Reference Positions フィーチャをシンボル表示することで、IPS パフォーマンスの精度レベルが異なるエリアをマップ上に視覚化して識別できます。 次の手順を実行します。

  1. マップに Reference Positions フィーチャクラスを追加します。
  2. マップをフロア対応として構成します。
  3. Reference Positions レイヤーをフロア対応として構成します。
  4. [コンテンツ] ウィンドウで Reference Positions レイヤーを選択します。
  5. [フィーチャ レイヤー] タブの [描画] グループで、[シンボル] シンボル の下にある矢印をクリックして、[個別値] 個別値 を選択します。

    [シンボル] ウィンドウが開きます。ここで、レイヤーを分類およびシンボル化する方法をさらにカスタマイズできます。

  6. [フィールド 1] ドロップダウン矢印をクリックして [Accuracy Level] を選択します。

    Reference Positions フィーチャは、Accuracy Level フィールドに基づいて色付けされ、精度レベルが異なるエリアを視覚化できます。

    精度レベルが異なるエリア
  7. 必要に応じ、[シンボル] ウィンドウの [配色] ドロップダウン リストから配色を選択するか、[クラス] タブで各クラスのシンボルを手動で編集します。
  8. 必要に応じ、レイヤーにフィルターを作成し、マップ上の参照位置フィーチャのサブセットを表示します。

    これは、多数の参照位置フィーチャが重なっているか、近くに配置されている場合に、わかりやすく視覚化するために役立ちます。

    レイヤーをフィルター処理するには、次の手順を実行します。

位置レベルの照合

Reference Positions フィーチャクラスの Level Match フィールドは、実際の位置と IPS Engine で計算された位置が同じレベルであるかどうかを報告します。

Reference Positions フィーチャをシンボル表示することで、IPS でユーザーが間違ったフロアに配置されているエリアをマップ上に視覚化して識別できます。 次の手順を実行します。

  1. マップに Reference Positions フィーチャクラスを追加します。
  2. マップをフロア対応として構成します。
  3. Reference Positions レイヤーをフロア対応として構成します。
  4. [コンテンツ] ウィンドウで Reference Positions レイヤーを選択します。
  5. [フィーチャ レイヤー] タブの [描画] グループで、[シンボル] シンボル の下にある矢印をクリックして、[個別値] 個別値 を選択します。

    [シンボル] ウィンドウが開きます。ここで、レイヤーを分類およびシンボル化する方法をさらにカスタマイズできます。

  6. [フィールド 1] ドロップダウン矢印をクリックして [Level Match] を選択します。

    Reference Positions フィーチャは、Level Match フィールドに基づいて色付けされ、レベルが一致していないエリアを視覚化できます。

    レベルが一致していないエリア
  7. 必要に応じ、[シンボル] ウィンドウの [配色] ドロップダウン リストから配色を選択するか、[クラス] タブで各クラスのシンボルを手動で編集します。
  8. 必要に応じ、レイヤーにフィルターを作成し、マップ上の参照位置フィーチャのサブセットを表示します。

    これは、多数の参照位置フィーチャが重なっているか、近くに配置されている場合に、わかりやすく視覚化するために役立ちます。

    レイヤーをフィルター処理するには、次の手順を実行します。

見通し線の視覚化

Reference Positions フィーチャクラスの LOS To Computed フィールドは、実際の位置と IPS Engine で計算された位置の間に見通し線が存在するかどうかを報告します。

Reference Positions フィーチャをシンボル表示することで、IPS でユーザーが実際の位置の見通し線 (LOS) の外側に配置されているエリアをマップ上に視覚化して識別できます。 次の手順を実行します。

  1. マップに Reference Positions フィーチャクラスを追加します。
  2. マップをフロア対応として構成します。
  3. Reference Positions レイヤーをフロア対応として構成します。
  4. [コンテンツ] ウィンドウで Reference Positions レイヤーを選択します。
  5. [フィーチャ レイヤー] タブの [描画] グループで、[シンボル] シンボル の下にある矢印をクリックして、[個別値] 個別値 を選択します。

    [シンボル] ウィンドウが開きます。ここで、レイヤーを分類およびシンボル化する方法をさらにカスタマイズできます。

  6. [フィールド 1] ドロップダウン矢印をクリックして [LOS To Computed] を選択します。

    Reference Positions フィーチャは、LOS To Computed フィールドに基づいて色付けされ、ユーザーが見通し線の外側に配置されているエリアを視覚化できます。

    ユーザーが見通し線の外側に配置されているエリア
  7. 必要に応じ、[シンボル] ウィンドウの [配色] ドロップダウン リストから配色を選択するか、[クラス] タブで各クラスのシンボルを手動で編集します。
  8. 必要に応じ、レイヤーにフィルターを作成し、マップ上の参照位置フィーチャのサブセットを表示します。

    これは、多数の参照位置フィーチャが重なっているか、近くに配置されている場合に、わかりやすく視覚化するために役立ちます。

    レイヤーをフィルター処理するには、次の手順を実行します。

位置ソースの設定

Reference Positions フィーチャクラスの Location Source フィールドは、IPS Engine で位置の計算に使用されている技術を示しています。 サポートされている位置ソースは、Bluetooth、Wi-Fi、Apple IPS、または GNSS (Global Navigation Satellite System) です。

注意:

位置ソースは、屋内測位ファイルでサポートされている測位のタイプとは異なる場合があります。 これは、IPS Engine が他の利用可能なソースも使用して、最適な屋内測位を計算するためです。

Reference Positions フィーチャをシンボル表示することで、環境の異なるエリアで使用されている測位技術を視覚化し、適切な手段を講じて予期しない動作を修正することができます。 たとえば、Bluetooth ベースの配置が存在し、エリアが GNSS を使用している場合、ビーコン配置を見直して、適切な出入りの遷移を定義することができます。

次の手順を実行します。

  1. マップに Reference Positions フィーチャクラスを追加します。
  2. マップをフロア対応として構成します。
  3. Reference Positions レイヤーをフロア対応として構成します。
  4. [コンテンツ] ウィンドウで Reference Positions レイヤーを選択します。
  5. [フィーチャ レイヤー] タブの [描画] グループで、[シンボル] シンボル の下にある矢印をクリックして、[個別値] 個別値 を選択します。

    [シンボル] ウィンドウが開きます。ここで、レイヤーを分類およびシンボル化する方法をさらにカスタマイズできます。

  6. [フィールド 1] ドロップダウン矢印をクリックして [Location Source] を選択します。

    Reference Positions フィーチャは、Location Source フィールドに基づいて色付けされ、IPS Engine が異なる位置ソースを使用しているエリアを視覚化して識別できます。

    IPS Engine が異なる位置ソースを使用しているエリア
  7. 必要に応じ、[シンボル] ウィンドウの [配色] ドロップダウン リストから配色を選択するか、[クラス] タブで各クラスのシンボルを手動で編集します。
  8. 必要に応じ、レイヤーにフィルターを作成し、マップ上の参照位置フィーチャのサブセットを表示します。

    これは、多数の参照位置フィーチャが重なっているか、近くに配置されている場合に、わかりやすく視覚化するために役立ちます。

    レイヤーをフィルター処理するには、次の手順を実行します。

高度な視覚化

このセクションでは、IPS Quality データセットに適用することで配置の測位品質に関する高度な洞察が得られる、高度な視覚化について説明します。

カスタム精度レベルの設定

Reference Positions フィーチャクラスの Distance to Computed フィールドは、実際の位置と IPS Engine で計算された位置とのユークリッド距離を報告します。

Reference Positions フィーチャに等級色シンボルを適用し、カスタム クラスを定義することで、環境全体の測位精度のレベルを詳細かつカスタマイズして表示できます。

次の手順を実行します。

  1. マップに Reference Positions フィーチャクラスを追加します。
  2. マップをフロア対応として構成します。
  3. Reference Positions レイヤーをフロア対応として構成します。
  4. [コンテンツ] ウィンドウで Reference Positions レイヤーを選択します。
  5. [フィーチャ レイヤー] タブの [描画] グループで、[シンボル] シンボル の下にある矢印をクリックして、[等級色] 等級色 を選択します。

    [シンボル] ウィンドウが開きます。ここで、レイヤーを分類およびシンボル化する方法をさらにカスタマイズできます。

  6. [フィールド] ドロップダウン矢印をクリックして [Distance to Computed] を選択します。
  7. [クラス] ドロップダウン矢印をクリックし、データを分割するクラス数を選択します。
  8. [方法] ドロップダウン矢印をクリックするか、クラス分割の手動間隔を適用して、分割方法を定義します。

    Reference Positions フィーチャは、Distance to Computed フィールドに基づいて色付けされ、精度レベルが異なるエリアを視覚化できます。

    精度レベルが異なるエリア
  9. 必要に応じ、[シンボル] ウィンドウの [配色] ドロップダウン リストから配色を選択するか、[クラス] タブで各クラスのシンボルを手動で編集します。
  10. 必要に応じ、レイヤーにフィルターを作成し、マップ上の参照位置フィーチャのサブセットを表示します。

    これは、多数の参照位置フィーチャが重なっているか、近くに配置されている場合に、わかりやすく視覚化するために役立ちます。

    レイヤーをフィルター処理するには、次の手順を実行します。

時空間解析の使用

Reference Positions フィーチャクラスと Computed Positions フィーチャクラスの IPS Time フィールドは、IPS Engine で位置が計算された時刻を示します。 このフィールドは、Recording GUID フィールドとともに、Reference Positions フィーチャと Computed Positions フィーチャの間で 1 対 1 の対応関係を形成します。

Reference Positions フィーチャと Computed Positions フィーチャの両方に時間プロパティを設定することで、時間経過に伴う測位パフォーマンスを視覚化できます。 この方法では、画面上のタイム スライダーを使用して、両方のフィーチャクラスを時間間隔で表示することができます。 この視覚化により、IPS Engine の時間経過に伴うパフォーマンスの一般的な概要も把握でき、Reference Positions と Computed Positions をペアで比較できます。

次の手順を実行します。

  1. マップに Reference Positions フィーチャクラスを追加します。
  2. Computed Positions フィーチャクラスを同じマップに読み込みます。
  3. マップをフロア対応として構成します。
  4. Reference Positions レイヤーと Computed Positions レイヤーをフロア対応にします。
  5. [コンテンツ] ウィンドウで Reference Positions レイヤーをダブルクリックします。

    [レイヤー プロパティ] ダイアログ ボックスが表示されます。

  6. [時間] をクリックすると、対応するプロパティ ウィンドウが開きます。
  7. [属性値に基づいてレイヤー コンテンツをフィルター] オプションをクリックします。
  8. [レイヤーの時間][各フィーチャに 1 つの時間フィールドがあります] オプションに設定します。
  9. [時間フィールド][IPS 時間] に設定します。
  10. [計算] をクリックして、データの実際の [時間範囲] を計算します。
  11. [通常の時間間隔を使用して表示] オプションをクリックし、[ステップ][1 秒] に設定します。
  12. [OK] をクリックして設定を保存し、[レイヤー プロパティ] ダイアログ ボックスを閉じます。
    Reference Positions のレイヤー プロパティ
  13. Computed Positions レイヤーに対して、ステップ 5 ~ 12 を繰り返します。

タイム スライダーが有効になり、マップ ウィンドウの上部に表示されるようになりました。 タイム スライダーを使用して、さまざまな時間での Reference Positions フィーチャと Computed Positions フィーチャを視覚化できます。

時系列データの視覚化方法の詳細

Reference Positions と Computed Positions のペア

解析の結合

Referenced Positions フィーチャクラスの複数のフィールドを結合して、データを視覚化できます。 マルチフィールドの視覚化により、IPS パフォーマンスを低下させている可能性があるフィールドの相関に基づく傾向を特定できます。

Level Match フィールド、LOS to Computed フィールド、および Accuracy Level フィールドを結合して Reference Positions フィーチャをシンボル表示することで、配置の品質に関する一般的な概要を把握できます。

次の手順を実行します。

  1. マップに Reference Positions フィーチャクラスを追加します。
  2. マップをフロア対応として構成します。
  3. Reference Positions レイヤーをフロア対応として構成します。
  4. [コンテンツ] ウィンドウで Reference Positions レイヤーを選択します。
  5. [フィーチャ レイヤー] タブの [描画] グループで、[シンボル] シンボル の下にある矢印をクリックして、[個別値] 個別値 を選択します。

    [シンボル] ウィンドウが開きます。ここで、レイヤーを分類およびシンボル化する方法をさらにカスタマイズできます。

  6. [フィールド 1] ドロップダウン矢印をクリックして [Level Match] を選択します。
  7. [フィールドの追加] をクリックし、新しく追加されたフィールドで、ドロップダウン リストから [LOS to Computed] を選択します。
  8. [フィールドの追加] をクリックし、新しく追加されたフィールドで、ドロップダウン リストから [Accuracy Level] を選択します。

    Reference Positions フィーチャは、Level Match フィールド、LOS to Computed フィールド、および Accuracy Level フィールドに基づいて色付けされ、レベルが一致していないエリア、見通し線から外れている可能性があるエリア、または精度レベルが低いエリアを同時に視覚化できます。

    レベルが一致していないエリア、見通し線から外れている可能性があるエリア、または精度レベルが低いエリア
  9. 必要に応じ、[シンボル] ウィンドウの [配色] ドロップダウン リストから配色を選択するか、[クラス] タブで各クラスのシンボルを手動で編集します。
  10. 必要に応じ、レイヤーにフィルターを作成し、マップ上の参照位置フィーチャのサブセットを表示します。

    これは、多数の参照位置フィーチャが重なっているか、近くに配置されている場合に、わかりやすく視覚化するために役立ちます。

    レイヤーをフィルター処理するには、次の手順を実行します。


このトピックの内容
  1. 基本的な視覚化
  2. 高度な視覚化