ダーティ エリア

ダーティ エリアは、フィーチャ ジオメトリやネットワーク属性に対して編集を行った部分や、エラー フィーチャが存在するネットワークの場所をフラグするために作成されます。ネットワークに変更が加えられたが、それがネットワーク トポロジに反映されていないことを示すインジケーターとしての役割を果たします。整合チェックを行った範囲内にエラー フィーチャが存在しなければ、ネットワーク トポロジが整合チェック済みになるとダーティ エリアは消去されます。

ネットワーク トポロジが有効になると、ダーティ エリアが作成され、編集を追跡できるようになります。編集には、フィーチャの作成、フィーチャ ジオメトリの更新、ネットワーク属性に関連付けられたフィールドの変更などがあります。ネットワーク トポロジが無効な場合、ネットワークの空間参照の全範囲をカバーする 1 つのダーティ エリアが表示され、編集が行われてもダーティ エリアは追加で生成されません。

ダーティ エリアは、紫色の半透明なポリゴンで表され、編集されたフィーチャの範囲、編集のタイプ、フィーチャの Global ID、編集を実行した編集者を追跡します。フィーチャのジオメトリが変更されると、1 つのフィーチャに対して 2 つのダーティ エリアが生成されます。一方のダーティ エリアはそのフィーチャの前のジオメトリのエンベロープを表し、もう一方はそのフィーチャの新しいジオメトリを表します。

ダーティ エリア

ダーティ エリアを作成する操作

次の要素に修正を加えると、ダーティ エリアが作成されます。

ネットワーク トポロジを有効化または整合チェックする際に作成されるエラー フィーチャは、ダーティ エリアになります。

ダーティ エリアの表示と管理

ダーティ エリアにトレース ネットワークのサブレイヤーとしてアクセスし、コアのシンボル ツールを使用してシンボル化することができます。ダーティ エリアの表示は、他のレイヤーと同様に、オン/オフを切り替えることができます。たとえば、ネットワークに編集を加えるときに、ダーティ エリアの表示が不要だと感じたときは、レイヤーをオフにすることができます。ダーティ エリアは引き続き存在しますが、マップ上に表示されません。ダーティ エリア レイヤーの属性に基づき、ダーティ エリアをシンボル化することができます。たとえば、編集者の追跡フィールドは、特定の編集者が作業を実施したダーティ エリアや編集が行われた時期に基づくダーティ エリアを表示できます。UpdateType フィールドを使用して、作成した操作タイプによってダーティ エリアをシンボル化します。

詳細:

ダーティ エリアの種類は、ダーティ エリア属性テーブル内の UpdateType フィールドで表されます。このフィールドにはシステム指定のコード値ドメインに割り当てられ、ダーティ エリアの生成方法を分類します。次の表に示すように、コード値ドメインの値には、挿入、更新、削除、エラーなどがあります。

更新タイプダーティ エリア タイプ

0

挿入

1

更新

2

削除

3

エラー

エラー フィーチャに関連付けられたダーティ エリア (UpdateType = 3) は、ネットワーク トポロジが整合チェックされるときに評価されず、エラーのフィーチャに対する編集によってエラー状態が処理されるまで維持されます。

ネットワーク トポロジの整合チェックを行うと、マップ上に表示される内容とネットワーク トポロジに格納される内容との整合性が確保されます。解析操作はネットワーク トポロジに基づいているため、ダーティ エリアが存在する場合に、予期しない結果が返されることがあります。たとえば、トレースのパスがダーティ エリア全体を通過する場合、その結果は、マップ上に表示される内容と一致しない可能性があります。トレース結果にダーティ エリアと交差する結果が含まれないようにするには、[トレース (Trace)] ツール内の [一貫性の整合チェック] オプションを使用します。