ArcGIS Pro で時間を操作するには、データがどの時点で存在するかを示す、レイヤーまたはスタンドアロン テーブルの時系列プロパティを最初に構成する必要があります。 この構成は、データの属性フィールドに基づくことも (地震の日時など)、レイヤー全体で固定範囲を設定することもできます (有効期間が 3 か月の航空画像など)。 テンポラル プロパティを持つレイヤーやテーブルのことを、時間対応と呼びます。
1 つ以上の時間対応レイヤーを含むマップには対話型タイム スライダー コントロールが備わっており、これを使用してデータを時系列で探索することができます。 マップに地理的範囲があるのと同様に、マップの時間範囲がマップ内のすべての時間対応コンテンツにフィルターとして適用されます。 つまり、タイム スライダーで時間を動かすことは、地理空間でマップを画面移動してコンテンツのサブセットだけを表示することとよく似ています。 マップの時間を無効にして、時間フィルターを適用せずに、すべてのデータを表示することもできます。
異なるタイム ゾーンのデータを操作する際には、各レイヤーのタイム ゾーンを個別に指定します。 マップにもタイム ゾーンがあり、時間対応レイヤーのいずれかのタイム ゾーンと一致することも、いずれのタイム ゾーンとも一致しないこともあります。 タイム ゾーンの変換は、コンテンツを時間によってフィルタリングしたときに、マップのタイム スライダーから各レイヤーに適用されます。
テンポラル プロパティの定義
レイヤーとスタンドアロン テーブルのテンポラル プロパティは、[レイヤー プロパティ] ダイアログ ボックスの [時間] タブで定義します。 レイヤーの時間範囲を属性データ値によって定義するか、手動による固定範囲によって定義するかを選択できます。 タイム ゾーンなどの追加のプロパティや、該当する場合、データ取得レートの詳細も指定することができます。
マップのテンポラル プロパティ (現在の時間範囲、ステップ値、タイム ゾーンなど) はリボンの [時間] コンテキスト タブで定義し、このタブはマップに 1 つ以上の時間対応レイヤーが含まれている場合に表示されます。 マップから開いたテーブル ビューにもマップの時間範囲が適用されます。
ArcGIS Desktop の時間対応マップ、グローブ、またはシーン ドキュメントのインポート
ArcGIS Desktop で作成された既存のマップ、グローブ、またはシーン ドキュメントがある場合、それらをプロジェクトにインポートすることができます。 これにより、新しいマップがプロジェクトに追加されます。 ドキュメントに時間対応レイヤーが含まれている場合、新しいマップにも、テンポラル プロパティが定義されたレイヤーが含まれます。 開いているマップには、タイム スライダー コントロールが表示され、テンポラル レイヤーには、スライダーで設定されている時間に応じたデータが表示されます。