さまざまなロケールおよび地域でのジオプロセシング

ArcGIS Pro は、さまざまなロケールで使用することができます。ジオプロセシング ツールは、システムのユーザー ロケールに従います。つまり、ArcGIS Pro 起動時、ジオプロセシング ツールはこのユーザー ロケールに従って実行されます。これについて、次のシナリオで説明します。

ロケールのサポートについて、次のシナリオで説明します。

  • ArcGIS Pro でジオプロセシング ツールを使用
  • ArcGIS Pro で ArcPy を使用
  • ArcGIS Pro の外部で ArcPy を使用

説明のため、ユーザー ロケールとして [ドイツ語 (ドイツ)] が設定されたドイツ語のオペレーティング システムを使用しているものとし、ユーザー ロケールとして [英語 (米国)] が設定された英語のオペレーティング システムと比較します。

[ドイツ語 (ドイツ)] ユーザー ロケール

[英語 (米国)] ユーザー ロケール

ジオプロセシング ツールのダイアログ

この例では、[バッファー (Buffer)] ツールを使用し、ツールの [距離] パラメーターに距離単位を入力します。

ユーザー ロケールとして [ドイツ語 (ドイツ)] が設定されているオペレーティング システムを使用している場合、ドイツでは小数点の記号としてカンマが使用されているため、4,5 と入力することができます。

ドイツ語環境の [バッファー (Buffer)] ツール

小数点を付して 4.5 と入力しても、入力値はユーザー ロケールの地域設定に従い 4,5 に更新されます。

ユーザー ロケールとして [英語 (米国)] が設定されているオペレーティング システムを使用している場合、米国では小数点の記号としてピリオドが使用されているため、ダイアログ ボックスでは 4.5 が指定されます。

英語環境の [バッファー (Buffer)] ツール

ArcGIS ProPython

ツールのダイアログで見られた動作は、ArcGIS ProPython ウィンドウや ArcGIS Notebooks でも見られます。Python のロケールは、ユーザー ロケールに従って設定されます。

ドイツ語環境の Python ウィンドウのロケール

ドイツ語環境の Python ウィンドウの [バッファー (Buffer)] ツール

ArcGIS Pro の外部で ArcPy を使用

ArcGIS Pro の外部の Python でジオプロセシング ツールを使用する場合、Python のロケールは、ArcPy インポート後に現在のユーザー ロケールに設定されます。Python のデフォルトのロケールは英語のため、ArcPy モジュールのインポート前には、locale.getlocale()(None, None) を返すことにご注意ください。このように、ArcPy モジュールと ArcPy 関数を使用した Python での操作は、ArcGIS Pro での操作と同様の動作となります。

ドイツ語 OS の Python コマンド プロンプト