Python ウィンドウの対話型コンソールを使用することで、ArcGIS Pro から Python インタープリターを介して Python コードを直接実行することができ、スクリプト ファイルは必要ありません。 このウィンドウから実行する Python コードは、単一行テキストから複数行のコード ブロックまで広範囲にわたります。 次のビデオでは、Python ウィンドウの概要を紹介します。
- 視聴時間: 0:52
- このビデオは ArcGIS Pro 3.2 を使用して作成されています。
[Python] ウィンドウは ArcGIS Pro に統合されているため、ジオプロセシング ツールをアプリ内で便利に実行および確認して生産性を向上させることができます。 コード スニペットを [Python] ウィンドウに入力または読み込むことで、スタンドアロン スクリプトの外でスクリプトに関するアイデアを簡単にテストすることができます。 [Python] ウィンドウは、スクリプト初心者にとっては Python への入り口でもあり、そのインターフェイスを介して、Python の構文を学んだり Python の機能やジオプロセシング ツールを試したりすることができます。
[Python] ウィンドウには、ジオプロセシング ツールを実行したり Python を試したりするための次のような機能が含まれています。
- [Python] ウィンドウは ArcGIS Pro と連携して、マップのレイヤーやその他のコンテンツを操作し、アプリケーションの環境設定を使用し、マップにジオプロセシング ツールの出力を追加します。
- Python のすべての機能 (ArcPy を含む)、Python の主要な機能 (Python 標準ライブラリを含む)、および多数のサードパーティ ライブラリが [Python] ウィンドウを介して公開されています。
- 単一行または複数行のコード ブロックを入力して実行できます。
- すでに入力して実行されたことがあるツールや関数は、再び呼び出したり、編集したり、再実行したりすることができます。
- Python コードは、既存の Python ファイルから読み込んだり、保存して後から再び読み込んだり別の環境で使用したりすることができます。
- インテリジェントなコード補完、パラメーター情報、クイック ヘルプ、メンバー リスト機能によって、ツール ダイアログ ボックスを使用するよりも短時間でジオプロセシング ツール パラメーターを入力することができます。
[Python] ウィンドウを開くには、[解析] タブの [ジオプロセシング] グループで、[Python] ボタン の下にあるドロップダウン メニューをクリックしてから、[Python ウィンドウ] ボタン をクリックします。
[Python] ウィンドウを初めて開いたときには、プロンプトとトランスクリプトのセクションが含まれています。 プロンプトはウィンドウの下部にあり、ここでコードを記述して入力します。 トランスクリプトはプロンプトの上にあり、以前に入力した Python コードのレコードが表示されます。 最初は空白になっています。
Python プロンプトに Python コードを入力した後で Enter キーを押すと、そのコードが実行されてトランスクリプト セクションに移動します。 トランスクリプト セクションには出力されたメッセージやエラーも表示されます。 Python プロンプトは、入力されたコードが収まるように拡張され、コードが実行された後はデフォルト サイズに戻ります。
ヒント:
複数のコード行を操作している場合、Ctrl + 上矢印キーと Ctrl + 下矢印キーを押すことで、以前に実行された Python コードを呼び出すことができます。 あるいは、上矢印キーまたは下矢印キーを押してある行から別の行に移動することができます。
[Python] ウィンドウでコードが実行されると、プロンプトの上に灰色のバーが表示され、処理を停止するためのキャンセル ボタンも表示されます。 キャンセル ボタンをクリックすると、KeyboardInterrupt 例外でコードが中断します。
ヘルプへのアクセス
Python には、ツール、関数、クラスのすべてに役立つ情報が格納されています。 ジオプロセシング ツールを使用しているときに、名前の後ろの丸括弧内にポインターを合わせることでヘルプ情報にアクセスでき、構文と現在のパラメーターのヘルプがウィンドウに表示されます。 さらに、ヘルプ ボタン をクリックすることで、任意のジオプロセシング ツールに関するヘルプ トピックにアクセスすることができます。
Python コードの保存と読み込み
[Python] ウィンドウで完了した作業をファイルに保存して、以降のセッションで使用したり、Python IDE (統合開発環境) でさらに調整したりすることができます。 [Python] ウィンドウからコードを保存するには、トランスクリプト セクションでクリックし、[トランスクリプトの保存] をクリックします。 [名前を付けて保存] ダイアログ ボックスで、パスとファイル名を入力します。 これにより、Python コードを含む、トランスクリプトの現在のコンテンツが保存され、メッセージと戻り値がコード コメントとして残されます。
Python ファイルから [Python] ウィンドウに既存のコードを読み込むには、Python プロンプト セクションでクリックし、[コードの読み込み] をクリックします。