ArcGIS Pro のシーンは、ローカル (通常、小さな領域の場合) またはグローバル (通常、大きな領域の場合) のいずれかである 3D マップです。 Web シーンとして ArcGIS Online または ArcGIS Enterprise ポータルに共有できます。
概要
このチュートリアルでは、ニュージーランドのウェリントンの小さな領域をカバーするローカル シーンを作成して共有します。 シーンには、建物、樹木、および標高サーフェス レイヤーが含まれます。
- ビデオの長さ: 10:00
- このビデオは ArcGIS Pro 3.1 を使用して作成されています。
- 所要時間: 30 分 (オプションのセクションを含めると 40 分)
- ソフトウェア要件:
- ArcGIS Pro
- 共有権限を持つ ArcGIS Online または ArcGIS Enterprise アカウント
注意:
ソフトウェア リリースごとにクイックスタート チュートリアルが更新されます。 最適なユーザー エクスペリエンスを得るには、お使いのソフトウェアと同じバージョンのオンライン ヘルプを使用します。
データのダウンロード
チュートリアル データを ArcGIS Online からダウンロードします。
- Web ブラウザーを開いて、「ローカル シーン v310 の作成と共有」のアイテム詳細ページに移動します。
- [ダウンロード] をクリックします。
- コンピューターのダウンロード フォルダーで [Author_and_share_a_local_scene_v310.zip] を右クリックし、C:\Temp などのわかりやすい場所に展開します。
プロジェクトの作成
ArcGIS Pro の開始ページにあるローカル シーン テンプレートを使用してプロジェクトを作成します。
- ArcGIS Pro を起動して、必要に応じてサイン インします。
- 開始ページの [新しいプロジェクト] で [ローカル シーン] をクリックします。
注意:
プロジェクトをすでに開いている場合は、リボン上の [プロジェクト] タブをクリックします。 サイド タブのリストで [新規] をクリックします。 [新しいプロジェクト] で [ローカル シーン] をクリックします。
- [新しいプロジェクト] ダイアログ ボックスで、プロジェクトの名前を「Wellington Buildings and Trees」に設定します。
デフォルトでは、プロジェクトは <User Documents>\ArcGIS\Projects フォルダーに作成されます。 この場所は、全般オプションで変更できます。 または、[参照] をクリックして、別のフォルダーを参照することもできます。
- [OK] をクリックします。
プロジェクトが、ローカル シーン ビューとともに開きます。 表示されるベースマップと地理範囲は、ArcGIS Online または ArcGIS Enterprise ポータルの管理設定によって決定されます。 (表示内容が異なる場合があります)。シーンには、デフォルトの標高サーフェス レイヤーも含まれています。
- リボンの [表示] タブをクリックします。 [ウィンドウ] グループで [ウィンドウのリセット] をクリックし、[マッピング用にウィンドウをリセット (デフォルト)] をクリックします。
これにより、[コンテンツ] ウィンドウと [カタログ] ウィンドウが開き、他のウィンドウが閉じられます。
- [カタログ] ウィンドウの [プロジェクト] タブで [フォルダー] を右クリックして、[フォルダー接続の追加] をクリックします。
- 参照ダイアログ ボックスで、チュートリアル データを展開したフォルダーを参照します。 [Author_and_share_a_local_scene_v310] フォルダーをクリックして選択します。 [OK] をクリックします。
データへのフォルダー接続では、[カタログ] ウィンドウまたはカタログ ビューの [フォルダー] コンテナー からフォルダーのコンテンツにアクセスできます。
- [カタログ] ウィンドウで [フォルダー] を展開します。 [Author_and_share_a_local_scene_v310] フォルダー接続を展開します。
このフォルダーには、ファイル ジオデータベースと標高のラスター データセット (Local_DEM.tif) が格納されています。
- [カタログ] ウィンドウで [Victoria_University.gdb] を右クリックし、[プロジェクトに追加] をクリックします。
これにより、ジオデータベースへの直接接続が作成されます。
- [データベース] コンテナー を展開します。
これで、[データベース] コンテナーからも、フォルダー接続からも、Victoria_University ジオデータベースにアクセスできるようになります。
- [データベース] で [Victoria_University.gdb] を右クリックし、[デフォルトに設定] をクリックします。
新しいフィーチャクラスまたはテーブルなどのジオプロセシング出力は、別途指定しない限り、デフォルトのジオデータベースに保存されます。
建物レイヤーの追加および立ち上げ
ウェリントンの Victoria University 周辺の建物のレイヤーを追加します。 また、建物をその建物の高さまで立ち上げます。
- [カタログ] ウィンドウで、[Victoria_University] ジオデータベースを展開します。 [Buildings] フィーチャクラスを右クリックして [現在のマップに追加] をクリックします。
シーンがウェリントンの Victoria University の場所にズームします。 マップ上と [コンテンツ] ウィンドウに建物のレイヤーが表示されます。
建物のシンボルの色はこれと異なる場合があります。
- リボンの [マップ] タブをクリックします。 [ナビゲーション] グループで、必要に応じて、[マップ操作] ツールをクリックします。
- スクリーン ナビゲーター を使用してシーンを操作するか、以下のマウスの操作を行います。
ズーム
マウス ホイールをスクロールします (または、マウスの右ボタンを押しながらドラッグします)。
仰角
スクロール ホイールを押して、マウスを上下に動かします。
回転
スクロール ホイールを押して、マウスを左右に動かします。
ヒント:
位置がわからなくなりデータを表示できない場合は、[コンテンツ] ウィンドウで [Buildings] レイヤーを右クリックし、[レイヤーにズーム] をクリックします。
地形は、WorldElevation3D/Terrain3D 標高レイヤーの値を使用して 3D で表示されます。 ただし、建物はサーフェス上で平らに表示されます。 建物の立ち上げに使用できる、レイヤー属性テーブルの高さ属性を確認します。
- [コンテンツ] ウィンドウで [Buildings] レイヤーを右クリックし、[属性テーブル] をクリックします。
Height フィールドには、各建物の高さがメートル単位で格納されています。
- テーブルを閉じます。
- [コンテンツ] ウィンドウで、Buildings レイヤーが選択されていることを確認します。 リボンの [フィーチャ レイヤー] タブをクリックします。
- [立ち上げ] グループで、[タイプ] をクリックしてから [最大高度] をクリックします。
- 立ち上げタイプの横にある [フィールド] ドロップダウン矢印をクリックし、[Height] をクリックします。 [単位] 設定が [メートル] であることを確認します。
シーンでは、建物は属性テーブルに格納されている高さで表示されます。 立ち上げは 3D プロパティであるため、レイヤーは [2D レイヤー] グループから [コンテンツ] ウィンドウの [3D レイヤー] グループに移動します。
- [クイック アクセス ツールバー] で [プロジェクトの保存] をクリックします。
建物のシンボル表示
建物のさまざまなシンボル設定を試します。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[Buildings] レイヤーのシンボルをクリックします。
[シンボル] ウィンドウが開き、ポリゴン シンボルの書式設定オプションが表示されます。
- 必要に応じて、[シンボル] ウィンドウの上部にある [ギャラリー] タブをクリックします。
- 検索ボックスに「建物」と入力して Enter キーを押します。 必要に応じて、[プロシージャル シンボル] スタイルを展開します。
- [International Building] シンボルをクリックします。
マップ上で、建物フィーチャに写実的なシンボルが反映されます。
- [シンボル] ウィンドウの上部にある [プロパティ] タブをクリックします。 その下で、[レイヤー] タブ をクリックします。
設定には、建物タイプ、地上階および最上階の高さ、高さの合計があります。 これらの設定は、手動または属性値を使用して変更できます。
- [TotalHeight] の横にある [定義された属性マッピングなし] をクリックします。
- [属性マッピングの設定] ダイアログ ボックスで、ドロップダウン矢印をクリックし、[Height] をクリックします。 [OK] をクリックします。
- [シンボル] ウィンドウの下部にある [適用] をクリックします。
マップ上で、建物が属性テーブルに格納されている高さで再描画されます。
- シーン内を移動して、いくつかの建物をさらに詳しく調べます。
建物シンボルは詳細かつ写実的で、建物の高さを正しく表現しています。 (ただし、Victoria University 周辺の建物の実際の外観は反映されていません。) プロシージャル シンボルは Web シーンでサポートされていますが、共有に時間がかかります。 このチュートリアルでは、代わりにシンプル シンボルを使用します。
- [シンボル] ウィンドウで [ギャラリー] タブをクリックします。 [ArcGIS 2D] スタイルを展開し、ダーク グレーの [建物フットプリント] シンボルをクリックします。
このシンボルがシーンと [コンテンツ] ウィンドウに反映されます。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[Buildings] レイヤーを右クリックして [レイヤーにズーム] をクリックします。
- [クイック アクセス ツールバー] で [プロジェクトの保存] をクリックします。
建物のマルチパッチ フィーチャへの変換
立ち上げた建物は ArcGIS Pro では適切に表示されますが、Web シーンでは、使用した最大高度タイプを含め、ほとんどのフィーチャの立ち上げタイプがサポートされていません。 このため、シーンが共有されると、建物が平坦化されます。 この問題を解決するには、建物をポリゴンからマルチパッチ フィーチャに変換します。 マルチパッチ フィーチャには、3 次元のジオメトリが含まれているため、立ち上げる必要がありません。
- リボンの [解析] タブをクリックします。 [ジオプロセシング] グループで、[ツール] をクリックします。
[ジオプロセシング] ウィンドウが表示されます。
- [ジオプロセシング] ウィンドウの検索ボックスで「Layer 3D to Feature Class」と入力します。 検索結果のリストで、[3D レイヤー → マルチパッチ フィーチャクラス (Layer 3D To Feature Class)] をクリックしてツールを開きます。
- [パラメーター] タブで、[入力フィーチャ レイヤー] ドロップダウン矢印をクリックし、[Buildings] をクリックします。
- [出力フィーチャクラス] ボックスで、デフォルト名を「Buildings_3D」に置き換えます。
ヒント:
出力フィーチャクラスへのパス全体を削除できますが、パスは自動的に復元されます。
- [実行] をクリックします。
ツールが実行され、Buildings_3D レイヤーがシーンに追加されます。 マップ上では、Buildings レイヤーと同じ外観になります。
- [コンテンツ] ウィンドウで [Buildings_3D] レイヤーを右クリックし、[属性テーブル] をクリックします。
Shape フィールドで、ジオメトリがマルチパッチであることに注意してください。 他の属性は、Buildings レイヤーと同じです。
- 属性テーブルを閉じます。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[Buildings] レイヤーを右クリックし、[削除] をクリックします。
- [カタログ] ウィンドウの [プロジェクト] タブで、[データベース] を展開して、[Victoria_University] ジオデータベースを展開します。
Buildings_3D フィーチャクラスは、デフォルトの Victoria_University のジオデータベースに格納されます。
- [クイック アクセス ツールバー] で [プロジェクトの保存] をクリックします。
OpenStreetMap 樹木の追加
OpenStreetMap 3D シーン レイヤーを使用すると、建物や樹木を表す世界規模のデータをシーンに追加できます。 建物を補完する樹木のレイヤーを追加します。
注意:
アクティブなポータルが ArcGIS Enterprise に設定されている場合、OpenStreetMap レイヤーを追加できません。 次のセクションに進みます。
- [カタログ] ウィンドウで [ポータル] タブをクリックし、[Living Atlas] をクリックします。
- 検索ボックスに「OpenStreetMap 3D trees」と入力して Enter キーを押します。
- 検索結果のリストで、[OpenStreetMap 3D Trees (Thematic)] を右クリックして [現在のマップに追加] をクリックします。
- シーン内を移動して、さまざまな視点からシーンを表示します。
地域全体で樹木がまばらに存在していることがわかります。
標高ソース レイヤーの比較
シーン内のデフォルトの地表面の標高は、WorldElevation3D/Terrain3D レイヤーから取得されています。 このレイヤーは、世界全体の標高カバレッジをさまざまな詳細レベルで提供しています。
分析範囲の高解像度の標高データが存在する場合、WorldElevation3D/Terrain3D レイヤーと一緒に使用して、コンポジット標高サーフェス レイヤーを作成することができます。 ArcGIS Pro は、ローカル標高データが存在する場合はそのデータを使用し、存在しない場合は WorldElevation3D/Terrain3D レイヤーを使用します。
分析範囲の WorldElevation3D/Terrain3D レイヤーの解像度を確認します。 次に、ローカル DEM を追加し、その解像度を比較します。
- [カタログ] ウィンドウの [ポータル] タブで、[Living Atlas] が選択されたままであることを確認します。 既存の検索語句を削除し、「Elevation Coverage Map」と入力して Enter キーを押します。
- 検索結果のリストで、[Elevation Coverage Map] を右クリックし、[新しく追加] をポイントして、[マップ] をクリックします。
マップ ビューが開き、標高カバレッジ マップ レイヤーが表示されます。 このレイヤーは、WorldElevation3D/Terrain3D レイヤーの解像度およびデータ ソースに関する情報を提供します。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[Elevation Coverage Map] グループ レイヤーを展開します。 [ElevationDatasetResolutions] を展開してから、いくつかの値を展開します。
シンボル クラスは、標高データの解像度を示しています。 解像度が 1 メートルの場合、地表の 1 平方メートルごとに 1 つの標高値がデータに格納されることを意味します。 マップは、高解像度のデータが存在する場所を示しています。
- リボンの [マップ] タブをクリックします。 [照会] グループの [場所検索] をクリックします。
- [場所検索] ウィンドウの [検索] ボックスに「Wellington」と入力します。 候補のドロップダウン リストで [Wellington, NZL] をクリックします。
以下の図に示されているように、これが最初のエントリです。
マップ上でウェリントンが拡大表示されます。
- ウェリントン地域の任意の場所をクリックします。
ポップアップは、この地域の標高データの解像度が 1 メートルであることを示しています。
- ポップアップを閉じ、[場所検索] ウィンドウを閉じて、マップ ビューを閉じます。 ローカル シーンがアクティブであることを確認します。
ここで、チュートリアル データに含まれるデジタル標高モデル (DEM) を比較します。
- [カタログ] ウィンドウで、[プロジェクト] タブをクリックします。 必要に応じて、[フォルダー] を展開し、[Author_and_share_a_local_scene_v310] を展開します。
- [Local_DEM.tif] をクリックして選択します。
- [Local_DEM.tif] を [コンテンツ] ウィンドウにドラッグし、WorldElevation3D/Terrain3D レイヤーのすぐ上にある [地表] 見出しの下にドロップします。
Local_DEM.tif レイヤーが WorldElevation3D/Terrain3D レイヤーの上に表示されます。 これは、その値がカバーするエリアの地表面の標高を定義することを意味します。 標高ソース レイヤーを必要な数だけ追加し、上下にドラッグして順番を変えることができます。 レイヤーは上から下への順序で使用されます。
注意:
Local_DEM.tif レイヤーは約 1.5 平方キロメートルのエリアをカバーしています。 その範囲を確認するには、World Topographic Map レイヤーの上にある [2D レイヤー] カテゴリにレイヤーをドラッグします。 その後、WorldElevation3D/Terrain3D レイヤーの上にある [地表] カテゴリにドラッグして戻します。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[Local_DEM.tif] を右クリックし、[プロパティ] をクリックします。 [レイヤー プロパティ] ダイアログ ボックスで [ソース] タブをクリックします。
- [空間参照] を展開し、[距離単位] がメートル (1.0) であることに注目します。
- [ラスター情報] を展開し、[セル サイズ X] と [セル サイズ Y] が両方とも 1.00 より大きいことに注目します。
DEM の解像度は約 1.35 メートルです。 この解像度は十分に高いものの、同じエリアの WorldElevation3D/Terrain3D レイヤーよりは低い解像度です。 この場合、標高サーフェス レイヤーに DEM を追加しても意味がありません。
- [OK] をクリックして [レイヤー プロパティ] ダイアログ ボックスを閉じます。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[Local_DEM.tif] を右クリックし、[削除] をクリックします。
- [クイック アクセス ツールバー] で [プロジェクトの保存] をクリックします。
シーン プロパティの設定
シーンを共有する前に、座標系を含むさまざまなシーン プロパティを設定します。
- [コンテンツ] ウィンドウで、シーン名をダブルクリックしてプロパティを開きます。
- [マップ プロパティ] ダイアログ ボックスで、[一般] タブをクリックします。 [名前] ボックスで、デフォルト名を「Victoria University」に置き換えます。
- [Web レイヤーを共有できるよう一意の数値 ID の割り当てを許可] チェックボックスをオンにします。
チェックボックスをオンにすると、描画順序に基づいてシーン内の各レイヤーにレイヤー ID が割り当てられます。 たとえば、Buildings_3D レイヤーの ID は 0 になりました。 各レイヤーの ID は [レイヤー プロパティ] ダイアログ ボックスの [一般] タブに表示されます。 レイヤーが Web に共有されるとレイヤー ID はそのレイヤーを追跡し、Web マップ、Web シーン、および Web アプリが変更および上書きされた際に整合性を維持します。
- 必要に応じて [適用] をクリックします。
[マップ プロパティ] ダイアログ ボックスのすべての変更内容は [OK] をクリックしたら保存されるため、[適用] をクリックする必要はありません。 ただし、[適用] をクリックすると、変更内容がマップにすぐに反映されます。 これは、複数の変更を行っており、他の変更をコミットする前に変更の影響を確認する場合に便利です。
- [メタデータ] タブをクリックし、次のフィールドに値を入力します。 カンマを使用してタグを区切ります。
- [タイトル] - 「Victoria University」
- [タグ] - 「建物, 樹木, ウェリントン, ニュージーランド」
- [サマリー] - 「Victoria University 周辺の建物と樹木。」
- [説明] - 「ニュージーランドのウェリントンにある Victoria University 周辺の建物と樹木の 3D ビュー。」
- [著作権] - 「Wellington City Council」
シーンを共有すると、このメタデータが Web シーンのアイテム詳細ページに表示されます。
シーンに日時を設定し、現実感のある影を表示します。
- [イルミネーション] タブをクリックします。 [影] の下にある [影を 3D で表示] チェックボックスをオンにします。
- [イルミネーションの定義] で、[日時] オプションをクリックします。
- カレンダー ボタン をクリックします。 目的の日付とサマータイムの時間を設定します。
- タイム ゾーン ドロップダウン矢印をクリックし、[(UTC + 12:00) オークランド、ウェリントン] をクリックします。
- 日付に応じて、[サマータイムを適用] チェックボックスをオンにします。
ニュージーランドのサマータイムは、9 月の最終日曜日から 4 月の第 1 日曜日までの期間です。
- [座標系] タブをクリックします。
シーンの現在の XY 座標系は NZGD 2000 New Zealand Transverse Mercator です。
- [レイヤー] を展開し、3 つのレイヤーの見出しをそれぞれ展開します。
レイヤーに異なる座標系が設定されています。
- Buildings_3D レイヤーには、NZGD 2000 New Zealand Transverse Mercator 座標系が設定されています。 Buildings レイヤーはマップに追加された最初の操作レイヤーであるため、シーンではこの座標系が採用されました。
- OpenStreetMap Thematic Trees レイヤーには、WGS 1984 地理座標系が設定されています。
- ベースマップおよび標高サーフェス レイヤーには、WGS 1984 Web メルカトル座標系が設定されています。
これらの異なる座標系は、データが適切に位置合わせされるよう、リアルタイム投影を通じて調整されます。 ただし、ローカル シーンを Web に共有する際、その座標系はベースマップおよび標高サーフェス レイヤーの座標系と一致する必要があります。
この時点で、シーンの現在の XY 座標系が WGS 1984 Web メルカトルに再設定され、これが [レイヤー] で選択された座標系であるとします。
- 現在の XY 座標系が WGS 1984 Web メルカトル (球体補正) に設定されていることを確認します。 [OK] をクリックします。
シーンは、設定したイルミネーション プロパティを含む新しい座標系で再描画されます。 必要に応じて、さまざまなイルミネーション設定をテストします。
- [クイック アクセス ツールバー] で [プロジェクトの保存] をクリックします。
Web シーンの共有
シーンを Web に共有できる状態になりました。 ArcGIS Online または ArcGIS Enterprise ポータルに、ホスト Web レイヤーを公開する権限が付与されたアカウントでサイン インしている必要があります。
- ArcGIS Pro タイトル バーで、ポータルにサイン インしていることを確認します。
- リボンの [共有] タブをクリックします。 [共有] グループで、[Web シーン] をクリックします。
[Web シーンの共有] ウィンドウが表示されます。 [シーン] タブの [アイテムの詳細] に、シーンのメタデータに追加した名前、概要、およびタグが表示されます。
- 必要に応じて、[場所] の下にあるドロップダウン矢印をクリックし、Web シーンを格納する [マイ コンテンツ] 内のフォルダーを選択します。
また、入力ボックスに名前を入力して、フォルダーを作成することもできます。 フォルダーを指定しない場合、Web シーンはコンテンツのルート レベルに保存されます。
- シーンをすべてのユーザー、ArcGIS 組織のメンバー、または自分が所属するグループと共有する場合は、必要に応じて [次のグループと共有] の適切なチェックボックスをオンにします。
- ウィンドウの上部にある [コンテンツ] タブをクリックします。
[新しいコンテンツ] タブ には、シーンを共有したときに作成されるポータル コンテンツが表示されます。
コンテンツは、Victoria University Web シーンと Victoria University_WSL1 シーン レイヤーで構成されています。 シーン レイヤーは、編集などの機能をサポートする関連フィーチャ レイヤー を含む 3D オブジェクト シーン レイヤー として共有されます。
- [新しいコンテンツ] タブの横にある [既存のコンテンツ] タブ をクリックします。
このタブには、シーンに含まれる既存の Web レイヤー (標高レイヤー、OpenStreetMap レイヤー、ベースマップ レイヤー) が表示されます。
- ウィンドウの下部にある [共有の完了] で [分析] をクリックして、警告やエラーがないかを確認します。
警告やエラーは表示されないはずです。
- [共有] をクリックします。
- 必要に応じて、[ジョブ] をクリックし、[ジョブ ステータス] ウィンドウで共有ステータスを監視します。
Web シーンが正常に共有されると、[Web シーンの共有] ウィンドウの下部に青色のメッセージが表示されます。 この時点で、Scene Viewer で Web シーンを開くことができます。ただし、シーン レイヤーはまだ公開途中であるため、描画されない場合があります。 シーン レイヤーのキャッシュが完了すると、青色のメッセージが緑色のメッセージに変わり、処理が完了したことを示します。
- 緑色の成功メッセージが表示されたら、メッセージ内の [Web シーンの管理] リンクをクリックします。
ブラウザー タブまたはウィンドウが開きます。
- 求められたら、ポータルにサイン インして、Web シーンのアイテムの詳細ページを開きます。
このページには、ArcGIS Pro で追加したメタデータが表示されます。 必要に応じて、アイテム詳細ページでこれらの情報を編集できます。
- [Scene Viewer で開く] をクリックします。
- シーンにポインターを合わせると表示される Scene Viewer ナビゲーション ツールを使用して、さまざまな視点からシーンを表示することができます。
ヒント:
Scene Viewer のデフォルトのマウス ボタンの動作は、ArcGIS Pro とは異なります。 [設定] (明るい背景の) ツールバーで、[設定] をクリックすると、デフォルトの動作が表示されます。 必要に応じて、[ArcGIS Pro] オプションをクリックし、マウスの動作を変更することができます。
- いくつかの建物や樹木をクリックして、ポップアップを表示します。
- [デザイナー] (暗い背景の) ツールバーで、[保存] をクリックします。 [シーンの保存] ウィンドウで [保存] をクリックします。
シーンに保存されていない変更が存在する場合、ツールバーの [保存] ボタンに青いドットが表示されます。
- ページ上部のシーン名の横にある [ホーム] ドロップダウン矢印をクリックし、[コンテンツ] をクリックします。
シーンを共有した際に作成されたコンテンツ (Web シーン、関連フィーチャ レイヤーを含むシーン レイヤー、シーン レイヤーの公開仕様を含むサービス定義) が表示されます。 シーン レイヤーを他の Web シーンに追加することができます。
Web シーンへの OpenStreetMap 3D 建物の追加 (オプション)
Web シーンに約 400 の建物が表示されていますが、エリアには元のデータセットに含まれていない建物が他にも多く存在します。 OpenStreetMap 3D 建物のレイヤーを追加して、シーンのコンテキストを増やすことができます。
注意:
アクティブなポータルが ArcGIS Enterprise に設定されている場合、OpenStreetMap レイヤーを追加できません。
- Web シーンに戻るには、ブラウザーの戻るボタンをクリックします。 または、コンテンツ リストで [Victoria University] をクリックして、Web シーンのアイテム詳細ページを開き、[Scene Viewer で開く] をクリックします。
- [デザイナー] (暗い背景の) ツールバーで、[レイヤーの追加] をクリックします。 ポップアップ メニューで、[レイヤーの参照] をクリックします。
- [レイヤーの参照] ウィンドウで、[マイ コンテンツ] ドロップダウン矢印をクリックしてから [Living Atlas] をクリックします。 検索ボックスに「OpenStreetMap 3D Buildings」と入力して Enter キーを押します。
- [OpenStreetMap 3D Buildings] の検索結果で、[追加] をクリックします。
- ウィンドウの下部にある [完了] をクリックします。 [デザイナー] (暗い背景の) ツールバーにある [レイヤー] をクリックして [レイヤー] ウィンドウを閉じます。
OpenStreetMap 3D Buildings レイヤーがシーンに追加されます。 これには、周辺地域 (および世界全体) の建物が含まれています。 Buildings_3D レイヤーのフィーチャと同じ場所に存在する建物も含まれています。 2 つのレイヤーは互いに干渉し、視覚的なサンドイッチ効果を生み出します。
OpenStreetMap の建物を競合領域から除外する空間フィルターを作成します。
- [レイヤー] ウィンドウで、[OpenStreetMap 3D Buildings] の横にあるチェックボックスをオフにし、レイヤーを無効にします。
ヒント:
ウィンドウが表示されない場合、[設定] (明るい背景の) ツールバーの [レイヤー] をクリックします。
- シーンを傾けて、Buildings_3D レイヤーを真上から表示します。 Buildings_3D レイヤー内のすべてのフィーチャが表示されるよう、必要に応じてズームおよび画面移動します。
- [ナビゲーション] ツールバーで、[マップ方向のリセット] をクリックし、シーンを北向きにします。
ヒント:
ArcGIS Pro ナビゲーション設定を使用している場合、ナビゲーション キーボード ショートカットを使用できます。 シーンを上から見るには P キー、北向きにするには N キーを押します。
- [デザイナー] (暗い背景の) ツールバーで、[レイヤー] をクリックします。
- [レイヤー] ウィンドウの [OpenStreetMap 3D Buildings] の横にあるオプション ボタン をクリックし、[レイヤー プロパティ] をクリックします。
- ウィンドウの下部にある [空間フィルターの構成] をクリックします。
- [モード] の横で、[除外] が選択されていることを確認します。
- シーン内で、Buildings_3D フィーチャを囲むポリゴンを描画します。 クリックして描画を開始します。クリックすると方向を変更することができ、ダブルクリックするとポリゴンが完成します。
- [完了] をクリックします。 [完了] を再度クリックします。
- 必要に応じて、[設定] (明るい背景の) ツールバーにある [レイヤー] をクリックし、[レイヤー] ウィンドウを表示します。 OpenStreetMap 3D Buildings の横にあるチェックボックスをオンにして、レイヤーを有効にします。
- シーン内を移動します。
OpenStreetMap 3D Buildings レイヤーのフィーチャは、空間フィルターによって除外された領域には描画されません。 建物フィーチャ間の競合は存在しないはずです。
- [デザイナー] (暗い背景の) ツールバーにある [レイヤー] をクリックして [レイヤー] ウィンドウを非表示にします。
- [デザイナー] (暗い背景の) ツールバーで、[保存] をクリックします。 [シーンの保存] ウィンドウで [保存] をクリックします。
このチュートリアルでは、ローカル シーンを作成しました。 3D Web 表示用に建物のレイヤーをマルチパッチ フィーチャクラスに変換し、OpenStreetMap の主題的な樹木を追加しました。 シーンの日時を設定し、影を追加しました。 シーンを作成した後、ポータルに共有し、Scene Viewer で表示しました。 必要に応じて、OpenStreetMap 3D Buildings レイヤーも追加しました。