ArcGIS Pro から認証プロバイダーに接続

ArcGIS Pro では、外部認証プロバイダーとの認証コネクションを構成できます。 組織において、Microsoft Azure Active Directory (AD) などの認証プロバイダーでユーザー ID を管理している場合、認証コネクションを追加して、プロバイダーと ArcGIS Pro との間でリレーションシップを確立できます。

認証コネクションは、OAuth 2.0 ベースです。 コネクションにサイン インすると、プロバイダーのログイン ページにリダイレクトされるので、そこで認証情報を指定して、自分の代わりにリソースにアクセスするよう ArcGIS Pro を承認できます。 サイン イン後は、クラウド ストアへの接続など、アプリケーションのさまざまな部分で認証コネクションを使用できるようになります。

次の 3 つのセクションでは、ArcGIS Pro を認証プロバイダーに接続する 3 つの手順を表します。

ArcGIS Pro でサポートされている認証プロバイダーは Microsoft Azure AD のみです。

認証プロバイダーへの ArcGIS Pro の登録

ArcGIS Pro を認証プロバイダーに登録する次の手順は、通常は IT 管理者が行います。

  1. ArcGIS Pro を認証プロバイダーに登録します。
  2. ArcGIS Pro 向けに生成されたアプリケーション (クライアント) ID を取得します。
  3. リダイレクト URI を arcgis-pro://auth として指定します。
  4. 詳細の手順については、認証プロバイダーが提供するドキュメントをご参照ください。

Microsoft Azure Active Directory への ArcGIS Pro の登録

アプリケーションを Azure AD に登録するには、次の前提条件が満たされている必要があります。

  • お使いの Azure アカウントには、Azure AD でアプリケーションを管理する権限を持つアクティブなサブスクリプションが必要です。
  • Microsoft Azure AD テナントが必要です。

詳細については、Microsoft ドキュメントの「クイックスタート: Microsoft ID プラットフォームにアプリケーションを登録する」をご参照ください。

ArcGIS ProMicrosoft Azure Active Directory に登録するには、以下の手順を実行します。

  1. 新しいアプリケーションを次の設定で登録します。
    1. [名前] ボックスに「ArcGIS Pro」と入力します。
    2. サポートされているアカウント タイプとして [シングル テナント] を選択します。
    3. [リダイレクト URI] で、プラットフォームとして [モバイル アプリケーションとデスクトップ アプリケーション] を選択し、URI「arcgis-pro://auth」を入力します。
    4. 次の API 権限を有効にして、管理者の同意を付与します。
      • Azure Storage > user_impersonation
      • Microsoft Graph > User.Read (デフォルトで有効になっています。)
    5. 必要に応じ、[トークン構成] に任意のクレーム「login_hint」を ID トークンに追加します。

      コネクションからサイン アウトする際に、より合理的なユーザーエクスペリエンスを提供するために推奨されます。

  2. 登録が完了したら、アプリケーション (クライアント) ID をメモします。これは、Microsoft ID プラットフォームで ArcGIS Pro を一意に識別するものです。 認証コネクションを ArcGIS Pro に追加する際に使用します。
  3. Microsoft Azure AD ドメイン名をメモします。 認証コネクションを ArcGIS Pro に追加する際に使用します。

認証コネクションの追加

認証コネクションを追加するには、以下の手順に従います。

  1. 次のいずれかの方法で、ArcGIS Pro の設定ページを開きます。
    • 開いているプロジェクトのリボンで [プロジェクト] タブをクリックします。
    • 開始ページで [設定] タブ 設定 をクリックします。
  2. サイド タブのリストで [オプション] をクリックします。
  3. [オプション] ダイアログ ボックスの [アプリケーション] の下で、[認証] をクリックします。
  4. [コネクションの追加] 認証コネクションの追加 をクリックします。
  5. [コネクションの追加] ダイアログ ボックスに、コネクションの名前を入力します。
    注意:

    コネクション名は 50 文字以下に制限されており、コネクションの追加後は変更できません。

  6. [タイプ] ドロップダウン矢印をクリックし、コネクション タイプを選択します。

    サポートされているプロバイダーは Microsoft Azure AD のみです。

  7. コネクション プロパティを指定し、[OK] をクリックします。

認証コネクションへのサイン イン

認証コネクションにサイン インするには、以下の手順に従います。

  1. [オプション] ボタン オプション をクリックするか、コネクションを右クリックして、[サイン イン] をクリックします。

    ブラウザーにリダイレクトされます。

  2. アカウントに関連付けられている認証情報を指定して、[次へ] をクリックします。
  3. プロンプトが表示されたら [続行] をクリックします。

    正常にログインすると、ArcGIS Pro を開くためのプロンプトが表示されます。

認証コネクションの管理

認証コネクションを管理するには、[オプション] ボタン オプション をクリックするか、コネクションを右クリックして以下の手順を実行します。

  • [更新] をクリックし、コネクションのステータスを更新します。 あるいは [すべて更新] すべてのコネクションの更新 をクリックすると、すべてのコネクションのステータスが更新されます。
  • [サイン アウト] をクリックしてコネクションからサイン アウトします。
  • [編集] をクリックし、コネクション プロパティ (コネクション名を除く) を編集します。

    コネクションの編集が完了したら、[OK] をクリックして変更を保存します。 もう一度サイン インする必要があります。

  • [削除] をクリックしてコネクションを削除します。

認証コネクションの実施

アプリケーション設定を管理するシステム管理者は、ArcGIS Pro デプロイメントでデフォルトの認証コネクションを設定することができます。 コネクションが変更されないよう、管理者はコネクションをロックできます。 管理されたコネクションがあれば、[オプション] ダイアログ ボックスにメッセージが表示されます。

管理者によって管理される認証設定