ArcGIS Pro でステレオ マッピングのサポートに使用される 3D 入力デバイスに、Softmouse 3D マウスが含まれています。 このデバイスは、指先で複数の編集コマンドにアクセスできるため、両手のマウス操作によるデジタイズの疲労が軽減され、フィーチャの収集時間が短縮されることで、ステレオ表示マッピングのワークフローをサポートします。 各デバイスには、正確な標高を定義するためのスクロール ホイールと、複数のプログラマブル ボタンが搭載されています。 Softmouse のインストール、セットアップ、使用方法の詳細について、以下に説明します。
Softmouse は、地形マッピング アプリケーションで使用できるように特別に設計された 3D 入力デバイスです。 Softmouse には、10 個のボタンと、高さの定義をサポートする高精度の水平サムホイールが搭載されています。 10 個のボタンに最大 20 個のコマンドを記憶するようプログラミングでき、使用頻度の高い編集コマンドをマウス キーに割り当てることで、ArcGIS Pro メイン メニューから目的のコマンドにアクセスする必要性が減り、編集ワークフローが簡素化されます。
ArcGIS Pro が初期化されると、Softmouse はシステム マウスおよびステレオ表示入力デバイスの両方の目的で使用できます。 通常のシステム マウスとは異なり、ArcGIS Pro のアクティブなインスタンスが存在しない限り、Softmouse は動作しません。
Softmouse ステレオ マウスの構成
Softmouse を ArcGIS Pro で動作するように構成することで、ステレオ編集操作を効率的に行うことができます。 Softmouse を適切に構成するには、次の手順を実行します。
- Softmouse を USB ポートが搭載されたコンピューターに接続します。
- ArcGIS Pro プロジェクトを開くか、新たに作成します。
- ArcGIS Pro が開いたら、メイン メニューで [プロジェクト] > [オプション] の順に選択します。
[オプション] ウィンドウが表示され、ArcGIS Pro で Softmouse の使用方法を構成する優先オプションを設定できます。
- [アプリケーション] セクションで、[3D 入力デバイス] をクリックします。
[ステレオ マップ マウスのオプションの設定] ウィンドウが表示されます。
[マウス タイプ] の横に [Soft Mouse が検出されました] という通知が表示され、接続された Softmouse デバイスを ArcGIS Pro が認識したことを示しています。 この通知が表示されない場合は、デバイスが切断されていることを示しています。
一度接続された Softmouse は、ArcGIS Pro を再起動しなくても、切断して再接続することができます。
- [マウス タイプ] ドロップダウン リストから [Soft Mouse] を選択します。
Softmouse モデルのグラフィックスがページに表示されます。 全画像を表示するには、ページを拡大する必要がある場合があります。
ボタン機能ユーザー インターフェイスには、デフォルトのボタン割り当てが表示され、お好みのマウス ボタンにコマンドを割り当てることができます。
注意:
使用できない割り当て機能が含まれ、ロック アイコンが表示されているボタンはカスタマイズできません。 Softmouse ボタン 1 (左ボタン)、2 (右ボタン)、7 (左シフト)、8 (右シフト) などが該当します。
マウス ボタンの割り当て
さまざまな編集機能やステレオ マッピング機能を Softmouse ボタンに割り当てることで、ステレオ マッピングの効率性を高めることができます。 Softmouse には、10 個のボタンと水平サムホイールが搭載されています。 これらのボタンは最大 20 個のプログラマブル機能に対応しています。 マウス ボタンに割り当てることができるコマンドのリストについては、次の手順で説明します。
- Button 列で、機能を割り当てる特定のボタンまたはボタンの組み合わせ番号をクリックします。
選択したマウス ボタンに関連付けられた機能が、リスト内でハイライト表示されます。 選択したマウス ボタンは、Softmouse グラフィックス上に青色でハイライト表示されます。
- 機能をクリックします。
サポートされている機能のドロップダウン リストが表示されます。
- 関連付けられたボタンに割り当てる機能をドロップダウン リストから選択します。
- Softmouse ボタンに他の機能を割り当てるには、上記の手順を繰り返します。
- ボタンへの機能の割り当てが完了したら、ウィンドウの下部にある [OK] をクリックして、すべての変更内容を適用します。
[デフォルトに戻す] ボタンをクリックすると、デフォルトのボタン割り当てに戻ります。
次の表は、Softmouse ボタンに割り当てることができるコマンドのリストを示しています。
Softmouse でプログラミングできない機能キーについて、以下の表で簡単に説明します。
ボタン | 機能 | 説明 |
---|---|---|
1 | 左ボタン | システム マウスの左クリック機能に倣います。 |
2 | 右ボタン | システム マウスの右クリック機能に倣います。 |
7 | 左シフト | 機能キーと同様、Shift キーを他のキーと組み合わせて、マウス ボタンのマッピング機能を拡張します。 |
8 | 右シフト | 機能キーと同様、Shift キーを他のキーと組み合わせて、マウス ボタンのマッピング機能を拡張します。 |
7 + 8 | クラッチ | クラッチを使用すると、画面上の X、Y、Z 位置を変化させずに、マウスを移動させることができます。 |
マウス ホイールのスクロールを反転
Softmouse のスクロール方向を反転させるには、次の手順を実行します。
- ArcGIS Pro を開き、[プロジェクト] > [オプション] の順にクリックします。
メインの [オプション] ウィンドウが表示されます。
- [アプリケーション] セクションで [ナビゲーション] をクリックします。
[マップとシーンのナビゲーション オプションを設定] ウィンドウが表示されます。
- [マウス ホイールを前方へ回転] で、[縮小] ボタンをクリックし、ウィンドウの下部にある [OK] をクリックして変更内容を適用します。
[マップとシーンのナビゲーション オプションを設定] ウィンドウが閉じます。
- [ArcGIS Pro について] ウィンドウの戻る矢印をクリックすると、ArcGIS Pro ホーム ページに戻ります。
マウスの Z 変化率の感度の調整
Softmouse のサムホイールを使用すると、ステレオ ウィンドウで正確な高さ調整を行うことができます。 高さの増分値の変化は、[ステレオ マップ マウスのオプションの設定] ウィンドウの上部にある [ステレオ カーソル] セクションにある [Z 値の変更] オプションによって制御されます。
このオプションは、ArcGIS Pro メイン メニューの [ステレオ マップ] タブ上にも存在し、[カーソル] グループの [Z 感度] オプションとともに表示されます。 使いやすいように、ステレオ マップ表示で操作する際は、[Z 感度] オプションを使用することをお勧めします。
デフォルト設定では、システムで定義された増分値の単位で高さの値が変化します。 増分値の変化を小さくするか特定の値に設定するには、次の手順を実行します。
- [ステレオ マップ] ウィンドウを開きます。 メイン メニューで [挿入] をクリックし、[新しいマップ] ドロップダウン メニューで [新しいステレオ マップ] をクリックします。
ArcGIS Pro メイン メニューで、[ステレオ マップ] タブが有効になります。
- [ステレオ マップ] タブをクリックし、[カーソル] グループの [Z 感度] をクリックします。
[Z 感度] ダイアログ ボックスが表示されます。
- [デフォルト] の下のボタンをクリックすると、カスタムの高さ増分値の設定が有効になります。
- Z 値を 30 cm 単位で調整するには、単位設定の横のボックスに「0.3」と入力します。
- [適用] をクリックして変更内容を適用し、[Z 感度] ダイアログ ボックスを閉じます。
Softmouse のサムホイールを回転させると、座標トレイ ([ステレオ] ウィンドウの下部) の Z 値が 30 cm 単位で変化します。