ベクトル場シンボルは、フロー (強度や速度など) と方向を表示するために使用します。 一部のベクトル場データは強度と方向とともに保存されます。ここで、強度はフローの計測値、方向はフローの角度を示します。 ベクトル場データを保存するもう 1 つの方法は、U-V (速度と方向) 成分の使用です。
海洋データの場合は、デフォルトの [単一の矢印] シンボルをそのまま使用できますが、[海流] シンボルの 1 つを使用することをお勧めします。
気象データの場合は、[風向き記号] や [ビューフォート風力階級] などの風シンボルを使用してデータを表示する必要があります。
シンボルのレンダリング
データが強度と方向の形式である場合は、強度と方向がシンボルの描画で直接使用されます。 デフォルトでは、角度は地理参照系 (真北が 0 度、角度は時計回りに計測され、矢印は物質移動の方向を示す) を基準とします。 気象学と海洋学における角度計測値は、それぞれ異なる方法で表現されます。
海洋の矢印は、一般的に、海流のフローを表す場合に使用されます。 フローの角度を計測するには、真北、すなわち 0 度から始めます。 次に、終点の角度、つまり、フローの移動先の角度に達するまで時計回りに進みます。 下図では、海洋学的な終点角度は 45 度です。
気象の矢印は、風のフローを表示する場合に使用されます。 風向は、風が発生する起点の角度を基準に計測されます。 この例では、45 度の風向が東北から発生し、矢印は反対方向を向いています。 フローのこの角度を計測するには、真北、すなわち 0 度から始めます。 次に、風の起点の方向に達するまで時計回りに進みます。 下図では、気象学的な起点の角度は 45 度です。
風向き記号シンボルが 45 度の角度で指定された場合、このシンボルには風向と同じ角度の方法が使用されますが、下図に示すような風向き記号シンボルが使用されます。
U-V 成分
データが U 成分と V 成分によって定義されている場合は、U 成分と V 成分が強度と方向に変換されます。ここで、角度参照は、真北が 0 度である地理を基準とします。
U-V 成分が海洋フローの計算に使用される場合は、U 成分と V 成分がフローの強度と終点を表します。 この例では、海流の角度は 50 度になります。
U-V 成分が風のフローに使用される場合、矢印は物質のフロー方向を示しますが、矢印の方向は気象規則を使用して計測されます。 この例では、風の角度は 230 度になります。