LAS データセットを表示またはシンボル表示する方法として、いくつかのオプションが用意されています。 [シンボル] ドロップダウン メニューまたは [シンボル] ウィンドウを使用して、LAS データセット レイヤーの表示をすばやく変更できます。 [シンボル] ドロップダウン メニューの表示レンダラーでは、レンダラーを一度に 1 つだけ表示できます。 LAS データセットに対して複数のレンダラーを表示するには、[シンボル] ウィンドウを使用してください。
LAS データセット レイヤーの [シンボル] オプションは、適用されている LAS データセット フィルターを反映します。 LAS データセットのフィルター オプションについては、「LAS データセットのフィルターの変更」をご参照ください。
単一の .las ファイルまたは .zlas ファイルのシンボルを LAS データセットの場合と同じ方法で使用できます。
LAS データセット、.las ファイル、または .zlas ファイルが ArcGIS Pro で 3D シーンに追加されると、ポイントが標高レンタリングおよび Eye-Dome Lighting がデフォルトで適用されて描画されます。 Eye-Dome Lighting は、LAS データセットを表示する際に深度と地形を認識しやすくする陰影手法です。 Eye-Dome Lighting のオンとオフを切り替えるには、[コンテンツ] ウィンドウで LAS データセットを選択してから [LAS データセット レイヤー] タブ セットを選択して、[照明と陰影] グループの位置を特定します。 [Eye-Dome Lighting] ボタンを選択して、陰影効果のオンとオフを切り替えます。
LAS データセット、.las ファイル、または .zlas ファイルが ArcGIS Pro で 2D マップに追加されると、ポイントは標高レンタリングだけで描画されます。
参照されるサーフェス制御は、写真測量など何らかのリモート センシング手法により取得されるのが一般的です。 サーフェス制御は、LAS データセットが TIN サーフェス モデルとして描画される際に適用されます。
点群のポイントがレンダリングされる形状を円から四角形に切り替えることで、3D シーンでの全体的なパフォーマンスを向上させることができます。
欠落している LAS ファイル
LAS データセットでいずれかのファイルが欠落している場合、それらのファイルは灰色のパターンでシンボル表示されます。 以下の図は、欠落している LAS ファイルのシンボルを示しています。
シンボル ドロップダウン メニューの使用
[シンボル] ドロップダウン メニューを使用すると、LAS データセットのシンボルを、一般的なポイント シンボル レンダラーとサーフェス シンボル レンダラーの間ですばやく切り替えることができます。 LAS データセットの表示設定は、[シンボル] ドロップダウン メニューの選択に応じて自動的に変更されます。
[シンボル] ドロップダウン メニューにアクセスするには、次の手順に従います。
- [コンテンツ] ウィンドウで LAS データセット レイヤーを選択し、[LAS データセット レイヤー] タブ セットをクリックします。
- [LAS データセット レイヤー] タブ セットの [描画] グループで、[シンボル] ドロップダウン矢印 をクリックします。
- 選択した LAS データセット レイヤーに対して適切なシンボルを選択します。
LAS データセットの表示に使用できる一般的な TIN (不規則三角形網) ベースのシンボル レンダラーが、いくつか用意されています。 選択が完了したら、アクティブな LAS データセットの [レイヤー] ドロップダウン メニューに示されている LAS データセットに、変更内容が適用されます。
次に示すポイントベースのシンボル レンダラーのいずれかを選択します。
ポイント シンボル | 説明 |
---|---|
標高 | LAS ポイントを標高に基づいてシンボル表示します。 |
クラス | LAS クラスコードで LAS データセットポイントをシンボル表示します。 |
リターン | LAS データセット ポイントを LIDAR パルス リターン番号別にシンボル表示します。 |
RGB | 各ポイントに割り当てられた RGB 値で LAS データセット ポイントをシンボル表示します。 |
強度 | 各ポイントに割り当てられた強度値で LAS データセット ポイントをシンボル表示します。 |
次のサーフェス ベースのシンボル レンダラーのいずれかを選択します。
TIN サーフェス シンボル | 説明 |
---|---|
標高 | 標高を使用して TIN をシンボル表示します。 |
傾斜方向 | 傾斜方向の値を使用して TIN をシンボル表示します。 |
傾斜角 | 傾斜角の値を使用して TIN をシンボル表示します。 |
次のサーフェス ベースのシンボル レンダラーから選択します。
ライン シンボル | 説明 |
---|---|
コンター | コンターを使用して TIN をシンボル表示します。 |
エッジ | エッジを使用して TIN をシンボル表示します。 |
シンボル ウィンドウの使用
LAS データセット レイヤーの [シンボル] ウィンドウを使用すると、LAS データセットをポイント、コンター、エッジ、またはサーフェスとして、またはこれらのシンボル レンダラーの任意の組み合わせとして描画できます。 選択した LAS データセットに対して有効なタイプのシンボルだけが表示されます。
- [コンテンツ] ウィンドウで LAS データセット レイヤーを選択し、[LAS データセット レイヤー] タブ セットをクリックします。
- [LAS データセット レイヤー] タブ セットの [描画] グループで [シンボル] ボタンをクリックします。
[シンボル] ウィンドウが表示されます。 このウィンドウで、[コンテンツ] ウィンドウで選択した LAS データセットに適用可能なシンボルを変更できます。
[シンボル] ウィンドウを開いたまま、[コンテンツ] ウィンドウで他の LAS データセット レイヤーを選択し、同じシンボルを適用することもできます。
ArcGIS Pro のシンボルに関する詳細については、「シンボル表示」、「データの分類方法」、および「フィーチャ レイヤーのシンボル」をご参照ください。
ポイントを使用したシンボル表示
[ポイントを使用してレイヤーをシンボル表示] ボタンをクリックすると、[ポイント] ウィンドウが開きます。 [次を使用して描画] チェックボックスをオンにすると、次のオプションが使用可能になります。 [次を使用して描画] ドロップダウン メニューで使用できるポイント シンボルの属性を表に示します。 [次を使用して描画] ドロップダウン メニューからポイントベースの属性が選択されると、[シンボル] ウィンドウで指定されたシンボル オプションは、ストレッチ、分類、または個別値のシンボル オプションのいずれかを表示します。
ポイント シンボルの属性 | 説明 |
---|---|
標高 (分類) | 分類オプションを使用してポイントを標高に基づいてシンボル表示します。 |
標高 | ストレッチ オプションを使用してポイントを標高に基づいてシンボル表示します。 |
RGB | 各ポイントに割り当てられた RGB 値で LAS データセット ポイントをシンボル表示します (可能な場合)。 |
強度 | 各ポイントに割り当てられた強度値でポイントをシンボル表示します (可能な場合)。 |
スキャン角度 | スキャン角度に基づいてポイントをシンボル表示します。 |
分類 | LAS 分類コードを使用して、ポイントをシンボル表示します (可能な場合)。 |
リターン番号 | リターン番号に基づいてポイントをシンボル表示します。 |
リターン数 | ポイントを LIDAR パルス リターン番号別にシンボル表示します (可能な場合)。 |
ユーザー データ | ユーザー データでポイントをシンボル表示します。 |
ポイント ソース ID | ポイント ソース ID でポイントをシンボル表示します。 |
分類
このオプションにより、[標高] の値が表示されている場合、指定した数のクラスにポイントをまとめて分類することができます。
- [シンボル スケール] では、最小値と最大値を指定してポイントのサイズを拡大または縮小します。
- [強度を使用して調整] は、各ポイントの強度の値に基づいて計算されたベース カラーを暗くします。 高い強度値ではベース カラーは変わりませんが、値を低くするとベースカラーが暗くなる可能性があります。 調整量は、データセットを表す強度範囲内 (極端に低い/高い強度値は除外) の強度値に比例します。
- [方法] は、ポイントの分類に使用できるオプションを示します。 ArcGIS Pro で提供されている標準的な分類手法の詳細については、「データの分類方法」をご参照ください。
- [クラス] では、使用されるクラス数を変更できます。
- [配色] では、適用する配色を選択できます。
- [数値分類] では、表示する値の範囲を定義します。
ストレッチ
このオプションにより、[標高]、[RGB]、[強度]、または [スキャン角度] の値のカラー ランプによって関連付けられた最小値と最大値の間で値を引き伸ばす方法を定義します。
- [シンボル サイズ] では、最小値と最大値を指定してポイントのサイズを拡大または縮小します。
- [描画] により、[標高] および [強度] の値の間で値を切り替えることができます。
- [強度を使用して調整] は、各ポイントの強度の値に基づいて計算されたベース カラーを暗くします。 高い強度値ではベース カラーは変わりませんが、値を低くするとベースカラーが暗くなる可能性があります。 調整量は、データセットを表す強度範囲内 (極端に低い/高い強度値は除外) の強度値に比例します。
- [配色] では配色を設定します。
- [ストレッチ] は表示する値の範囲を定義します。
注意:
[RGB] で描画されたポイントのサイズのみを変更できます。
個別値
[個別値] では、データセット内の各値に色が割り当てられます。 LAS データセット レイヤーの LAS ファイルには追加情報が含まれている場合があります。 個別値レンダリングにより、次のポイント属性に対して個別の色を使用して、ポイントをレンダリングできます。 [分類]、[リターン番号]、[リターン数]、[ユーザー データ]、および [ポイント ソース ID]。
- [シンボル スケール] では、最小値と最大値を指定してポイントのサイズを拡大または縮小します。
- [強度を使用して調整] は、各ポイントの強度の値に基づいて計算されたベース カラーを暗くします。 高い強度値ではベース カラーは変わりませんが、値を低くするとベースカラーが暗くなる可能性があります。 調整量は、データセットを表す強度範囲内 (極端に低い/高い強度値は除外) の強度値に比例します。
- [配色] により、現在の配色を変更できます。
- [値] は表示する値の範囲を定義します。
コンターを使用したシンボル表示
[コンターを使用してレイヤーをシンボル表示] ボタン をクリックして、[コンター] ウィンドウを開きます。 [コンターの描画] チェックボックスをオンにすると、次のオプションが使用可能になります。
- [コンター間隔] はコンター ライン間の間隔です。
- [基準高度] は、コンターを描画するためにコンター間隔の加算または減算を開始する Z 値を定義します。 デフォルト値は 0.0 です。
- [インデックス係数] は、多くの場合、コンター ラインの描画に役立てるために、カートグラフィックの補助として使用されます。 インデックス係数は、通常、コンター間隔の 5 倍です。
- [コンター タイプ] は、コンターの [シンボル]、[タイプ]、および [ラベル] を示します。
エッジを使用したシンボル表示
TIN は、LAS データセットをサーフェスとして表示するために使用されます。 エッジは、TIN データセットの三角形エッジを使用するライン フィーチャです。
[エッジを使用してレイヤーをシンボル表示] ボタン をクリックして、[エッジ] ウィンドウを開きます。 [次を使用して描画] チェックボックスをオンにしてから、ドロップダウン メニューを使用して [シンプル] または [エッジタイプ] のいずれかを選択し、TIN のエッジ ラインをシンボル表示します。
サーフェスを使用したシンボル表示
TIN は、LAS データセットをサーフェスとして表示するために使用されます。 TIN として描画された LAS データセットは、[シンプル]、[標高]、[傾斜角]、または [傾斜方向] のシンボルを使用してシンボル表示できます。
[サーフェスを使用してレイヤーをシンボル表示] ボタン をクリックして、[サーフェス] ウィンドウを開きます。 [次を使用して描画] チェックボックスをオンにすると、次のオプションが使用可能になります。
次のサーフェス ベースのシンボル レンダラーのいずれかを選択します。
TIN サーフェス シンボル | 説明 |
---|---|
シンプル | 単一シンボルを使用して TIN をシンボル表示します。 |
標高 | 標高を使用して TIN をシンボル表示します。 |
傾斜方向 | 傾斜方向の値を使用して TIN をシンボル表示します。 |
傾斜角 | 傾斜角の値を使用して TIN をシンボル表示します。 |
凡例の標高範囲のリセット
現在の表示範囲に基づいて、LAS データセット レイヤーの標高シンボル範囲クラスをリセットできます。 このオプションを使用して、対象エリアの全範囲の色を取得するようにクラス閾値を再定義できます。
LAS データセット レイヤーの [凡例の標高範囲のリセット] オプションは、レイヤーのショートカット メニューにあります。
- [コンテンツ] ウィンドウで LAS データセット レイヤーを選択して右クリックし、ショートカット メニューにアクセスします。
- [凡例の標高範囲のリセット] オプションを選択します。
現在の表示範囲に基づいて、標高がリセットされます。