トレース ネットワークとは

トレース ネットワークとは、ArcGIS Pro の鉄道や水文など、シンプルな接続性モデルを視覚化、管理、解析するために使用される主要コンポーネントです。

トレース ネットワークは、接続しているエッジ、ジャンクション、またはその両方のセットをネットワーク属性と組み合わせて使用します。ネットワークでのリソースの流れをモデル化するネットワーク ウェイトとも呼ばれます。

フィーチャ データセットのフィーチャクラスは、トレース ネットワークの作成に使用されるソース ジャンクションおよびエッジを提供します。 トレース ネットワーク内の接続性は、データ ソースとして使用されるフィーチャのジオメトリの一致 (x、y、z) に基づいており、ネットワーク トポロジが有効である場合に確立されます。

ネットワーク トポロジでは、トレースなどの高度な解析機能も使用できるほか、整合チェックなどの機能によって、データのネットワーク エラーを検出し、それに対処することもできます。

トレース ネットワークの作成とネットワーク トポロジの有効化

[トレース ネットワークの作成 (Create Trace Network)] ツールを使用してトレース ネットワークを作成したり、[ジオメトリック ネットワークをトレース ネットワークに変換 (Convert Geometric Network to Trace Network)] ツールを使用して既存のジオメトリック ネットワークと関連するワークフローを ArcGIS Pro に移行したりできます。

フロー方向の設定、ネットワークでのトレースの実行、ネットワーク ダイアグラムの生成など、高度な解析機能を有効にするには、ネットワーク トポロジが必要です。 ネットワーク トポロジを作成し、トレース ネットワークとの接続を確立するには、[ネットワーク トポロジの有効化 (Enable Network Topology)] ツールが使用されます。

トレース ネットワーク データセットおよびレイヤー

トレース ネットワークが作成されるときに、トレース ネットワーク データセットが生成され、名前が指定されます。 この名前は、[カタログ] ウィンドウに表示されるときのトレース ネットワークの完全修飾名の一部を表します。

トレース ネットワークのデータセットをアクティブなマップに追加すると、[トレース ネットワーク] タブが有効になり、トレース ネットワーク レイヤーに加えて、システム ジャンクション、エラー フィーチャ、ダーティ エリア サブレイヤーも表示されます。 [コンテンツ] ウィンドウに表示されるレイヤー名は、トレース ネットワーク名の後に「Trace Network」が付きます。たとえば、「Hydro Trace Network」などです。

トレース ネットワーク タブ

マップにトレース ネットワークを追加すると、[トレース ネットワーク] タブが使用可能になります。 このタブには、トレース ネットワーク ワークフローで最も頻繁に使用されるツールとコマンドが含まれます。

[トレース ネットワーク] タブには、さまざまなツールとコマンドがあります。これらを使用すると、ネットワーク トポロジ、トレース、ネットワーク ダイアグラムの操作が可能です。

トレース ネットワーク ツールボックス

[トレース ネットワーク] ツールボックスには多数のツールが含まれており、これらを使用して、個人用、モデリング、およびスクリプトの目的で、トレース ネットワークの作成と管理ができます。 これらのツールには、[解析] タブの [ジオプロセシング] グループでアクセスできます。 ジオプロセシング ツールを使用して利用できる同じ操作の一部は、[トレース ネットワーク] タブでアクセスすることもできます。