ArcGIS Pro では、次のデータベース リソースを操作できます。
- 「ファイル ジオデータベース」(.gdb)
- 「モバイル ジオデータベース」(.geodatabase)
- 「SQLite データベース」(.sqlite) および「OGC GeoPackage ファイル」(.gpkg)
- 「エンタープライズ ジオデータベース」(.sde) (サポートされているデータベースに格納されます)
- サポートされている「データベースとクラウド データ ウェアハウス」(.sde)
- 「OLE DB コネクション」(.odc)
これらのリソースは、異なるソフトウェア アーキテクチャおよびプロパティを持ちます。 ファイル ジオデータベース、モバイル ジオデータベース、SQLite データベース、および GeoPackage ファイルは、ファイル システムに格納されます。 エンタープライズ ジオデータベース、データベース、およびクラウド データ ウェアハウスは、リモートに配置され、ファイル システムに格納されているコネクション ファイルを通じてアクセスされます。
注意:
データベースという用語は、多くの場合、IBM Db2 や Oracle などの DBMS (データベース管理システム) 用に予約されています。 ただし、ArcGIS Pro プロジェクトでは、上記のすべてのリソースが [カタログ] ウィンドウまたはカタログ ビューの [データベース] コンテナー 
に表示されることがあり、このコンテキストではデータベースと呼ばれます。
データベースにアクセスする 1 つの方法は、フォルダー接続からデータベースを参照することです (データベースがリモートである場合は、そのデータベース コネクション ファイルを参照します)。便宜上、カタログの [データベース] コンテナー にデータベースを追加することもできます。 これによって、ファイルがコピーされることも移動されることもありません。その代わり、そのフォルダーの場所を参照せずにリソースを使用できるようにするコネクション (基本的に、参照またはショートカット) が作成されます。
これは、カタログ フォルダーからリソースヘのアクセスを維持しながら、リソースへのデータベース コネクションを作成するために役立ちます。 たとえば、入力データに対する一部のジオプロセシング処理では、出力データベースに格納できないテキストまたは XML ファイルが作成されます。 デフォルトでは、このような出力アイテムは、そのデータベースを含むフォルダーに格納され、フォルダー接続からアクセスする必要があります。
注意:
アイテムのコンテンツが現在の ArcGIS Pro セッションの外部で変更された場合は、コネクションの「更新」が必要となる場合があります。 コネクションが無効になった場合は、「修復」する必要があります。
フォルダー内のデータベースにアクセス
カタログでフォルダーを参照して、フォルダーからデータベースにアクセスできます。 リソースがリモートに配置されている場合は、ファイル システムに格納されているそのコネクション ファイルを参照します。
- 使用するリソースが格納されている「フォルダーに接続」します。
- [カタログ] ウィンドウ、カタログ ビューの [コンテンツ] ウィンドウ、またはカタログ ビュー ウィンドウで、リソースが格納されているフォルダーを参照します。
- リソースを参照して、そのコンテンツを使用します。
既存のデータベースをプロジェクトに追加
既存のデータベースまたはデータベース コネクション ファイルをカタログの [データベース] コンテナー に追加できます。 これにより、フォルダーを参照せずに、リソースを使用できるようになります。
-
次のいずれかの方法を使用して、参照ダイアログ ボックスを開きます。
リボン
[挿入] タブをクリックします。 [プロジェクト] グループで、[接続]
をクリックし、[データベース] をポイントして、[データベースの追加] をクリックします。カタログ ビューの [コンテンツ] ウィンドウ
[データベース]
をクリックします。 リボンの [カタログ] タブをクリックします。 [作成] グループで、[追加] 
をクリックし、[データベースの追加] をクリックします。[カタログ] ウィンドウ
[プロジェクト] タブで、[データベース]
を右クリックして、[データベースの追加] をクリックします。 - ローカル コンピューターまたはネットワーク コンピューター上の 1 つ以上のジオデータベース、SQLite データベース、GeoPackage ファイル、またはデータベース コネクション ファイルを参照して選択します。
- [OK] をクリックします。
データベースが、[カタログ] ウィンドウとカタログ ビューの [コンテンツ] ウィンドウの [データベース] コンテナー
に表示されます。次の方法を使用して、データベースをプロジェクトに追加することもできます。
[カタログ] ウィンドウ、カタログ ビュー、またはカタログ ビューの [コンテンツ] ウィンドウ
- データベースを参照して右クリックし、[プロジェクトに追加]
をクリックします。 - データベースを参照して選択し、[カタログ] ウィンドウまたはカタログ ビューの [コンテンツ] ウィンドウの [データベース] コンテナー にドラッグします。
File Explorer での操作
データベースを参照して選択し、[カタログ] ウィンドウまたはカタログ ビューの [コンテンツ] ウィンドウにドラッグします。 そのデータベースが [データベース] コンテナー
に表示されます。 - データベースを参照して右クリックし、[プロジェクトに追加]
ファイル ジオデータベースまたはモバイル ジオデータベースの作成
ファイル ジオデータベースまたはモバイル ジオデータベースを作成し、カタログの [データベース] コンテナー に自動的に追加できます。
カタログの現在の場所にファイル ジオデータベースまたはモバイル ジオデータベースを作成
カタログ内のフォルダーを参照すると、その場所にファイル ジオデータベースまたはモバイル ジオデータベースを作成できます。
- 次のいずれかの方法で、ファイル ジオデータベースまたはモバイル ジオデータベースを作成します。
カタログ ビューの [コンテンツ] ウィンドウ
フォルダー接続から、フォルダーを参照して選択します。 リボンの [カタログ] タブをクリックします。 [作成] グループで、[新規]
をクリックし、[ファイル ジオデータベース] 
または [モバイル ジオデータベース] をクリックします。[カタログ] ウィンドウ
フォルダー接続から、フォルダーを参照して選択します。 フォルダーを右クリックし、[新規]
にポインターを合わせて、[ファイル ジオデータベース] または [モバイル ジオデータベース] をクリックします。参照ダイアログ ボックスの場合
フォルダー接続から、フォルダーを参照して選択します。 [新しいアイテム] ドロップダウン矢印をクリックし、[ファイル ジオデータベース]
または [モバイル ジオデータベース] をクリックします。新しいファイル ジオデータベースまたはモバイル ジオデータベースがデフォルト名で作成されます。 この名前はすぐに変更できます。
-
ジオデータベースの新しい名前を入力して、Enter キーを押します。
そのジオデータベースに新しい名前が反映されます。 ジオデータベースがカタログ内のそのフォルダーの場所と、[データベース] コンテナー
の下に表示されます。
カタログの別の場所にファイル ジオデータベースまたはモバイル ジオデータベースを作成
場所を参照して、ファイル ジオデータベースまたはモバイル ジオデータベースを作成できます。
- 次のいずれかの方法を使用して、参照ダイアログ ボックスを開きます。
リボン
[挿入] タブをクリックします。 [プロジェクト] グループで、[接続]
をクリックし、[データベース] をポイントして、[新しいファイル ジオデータベース] または [新しいモバイル ジオデータベース] をクリックします。カタログ ビューの [コンテンツ] ウィンドウ
[データベース]
をクリックします。 リボンの [カタログ] タブをクリックします。 [作成] グループで、[新規] をクリックし、[新しいファイル ジオデータベース] または [新しいモバイル ジオデータベース] をクリックします。[カタログ] ウィンドウ
[プロジェクト] タブで、[データベース]
を右クリックして、[新しいファイル ジオデータベース] または [新しいモバイル ジオデータベース] をクリックします。 - ローカル コンピューターまたはネットワーク コンピューター上のフォルダーを参照します。
- [名前] テキスト ボックスに、ファイル ジオデータベースの名前を入力します。
- [保存] をクリックします。
ファイル ジオデータベースが作成され、プロジェクトに追加されます。 ジオデータベースがカタログ内のそのフォルダーの場所と、[データベース] コンテナー
の下に表示されます。
GeoPackage の作成
[SQLite データベースの作成 (Create SQLite Database)] ジオプロセシング ツールで、GeoPackage ファイルが作成されます。 ツールは、[ジオプロセシング] ウィンドウから、または以下に説明する方法で開くことができます。 GeoPackage を作成した場合、プロジェクトに自動的には追加されません。 上記の「既存のデータベースをプロジェクトに追加」セクションで説明されている方法のいずれかで追加することができます。
カタログの現在の場所に GeoPackage を作成する
カタログ内のフォルダーを参照すると、その場所に GeoPackage を作成できます。
- 次のいずれかの方法で、GeoPackage を作成します。
カタログ ビューの [コンテンツ] ウィンドウ
フォルダー接続から、フォルダーを参照して選択します。 リボンの [カタログ] タブをクリックします。 [作成] グループで [新規]
をクリックし、[GeoPackage] をクリックします。[カタログ] ウィンドウ
フォルダー接続から、フォルダーを参照して選択します。 フォルダーを右クリックし、[新規]
をポイントして、[GeoPackage] をクリックします。[SQLite データベースの作成 (Create SQLite Database)] ツールが、[ジオプロセシング] ウィンドウに表示されます。 出力データベース名と空間タイプがデフォルトで設定されています。
- 出力データベース名を編集します。 必要に応じて、パスまたは空間タイプを変更します。
- [実行] をクリックします。
指定した場所に、GeoPackage ファイルが作成されます。
サポートされているデータベースへの接続
サポートされているデータベースに接続するには、データベースを識別し、認証情報を認証するコネクション プロパティを入力する必要があります。 通常、この情報は、データベース管理者または GIS 管理者から提供されます。 正常なコネクションにより、プロジェクトのホーム フォルダーにデフォルトで格納されるデータベース コネクション ファイル (.sde) が作成されます。
注意:
コネクション ファイルを作成する前に、コンピューターに「クライアント ソフトウェア」をインストールする必要がある場合もあります。
接続先のデータベースには、エンタープライズ ジオデータベースが含まれる場合も、含まれない場合もあります。 含まれない場合でも、データベース内のデータを表示できます。
サポートされているデータベースへの接続の詳細については、次の各トピックをご参照ください。
- データベース コネクションの作成:「ArcGIS Pro のデータベース コネクション」および「データベース コネクションのセットアップ」
- ジオプロセシング ツールによるデータベース コネクションの作成:「データベース コネクションの作成」
- サポートされているデータベース内のエンタープライズ ジオデータベースの作成:「ジオデータベースの管理」
- データベース内の非空間データへのアクセス (ArcGIS Pro での使用が認められていないデータベースを含む):「OLE DB コネクションの操作」
クラウド ウェアハウスへの接続
サポートされているクラウド ウェアハウスへの接続は、データベースヘの接続に似ています。ただし、一部のコネクション プロパティが異なる場合があります。 「ArcGIS Pro のクラウド データ ウェアハウスヘの接続」をご参照ください。
データベースをプロジェクトのお気に入りに追加
複数のプロジェクトで同じデータベースを使用する場合は、「そのデータベースをお気に入りにする」ことができます。 お気に入りは、[カタログ] ウィンドウの [お気に入り] タブ、またはカタログ ビューの [コンテンツ] ウィンドウの [お気に入り] コンテナー 
からあらゆるプロジェクトに追加できます。 データベース コネクションをお気に入りにすると、そのコネクション プロパティが保存され、新しいプロジェクトにそのお気に入りを追加するときにコネクション プロパティを再び指定する必要がなくなります。 データベース コネクション ファイルのコピーは、ローミング プロファイルの [お気に入り] フォルダーに保存されます。
自動的にお気に入りになるデータベース リソースを作成できます。 これらのリソース (新しいファイル ジオデータベースや新しいデータベース コネクション ファイルなど) は、デフォルトではローミング プロファイル内のお気に入りフォルダーに格納され、使用するどのコンピューターでも潜在的に利用可能です。
ヒント:
データベース リソースをお気に入りにするには、カタログのそのフォルダーの場所、カタログの [データベース] コンテナー 、または File Explorerから、[カタログ] ウィンドウの [お気に入り] タブ、またはカタログ ビューの [コンテンツ] ウィンドウの [お気に入り] コンテナー にデータベース リソースをドラッグします。
接続の削除
アイテムを操作する必要がなくなった場合、またはコンテンツが利用できなくなった場合は、[カタログ] ウィンドウかカタログ ビューでアイテム接続を削除できます。 アイテム接続を削除すると、そのアイテムとコンテンツにプロジェクトから直接アクセスできなくなります。 ただし、コンピューターやネットワーク、またはクラウドの場所からは削除されません。
ホーム フォルダー、デフォルト ツールボックス、デフォルト ジオデータベースなど、プロジェクトで必要なアイテムへのアイテム接続は削除できません。
- [カタログ] ウィンドウでアイテム接続を参照します。
または、カタログ ビューがアクティブになっている状態で、[コンテンツ] ウィンドウかカタログ ビューのアイテム接続を参照します。
- アイテム接続をクリックして選択します。
- 項目を右クリックして [プロジェクトから削除]
をクリックします。カタログ ビューがアクティブな場合は、リボンを使ってアイテム接続を削除することもできます。 リボンの [カタログ] タブをクリックします。 [整理] グループで [削除]
をクリックします。