ロケーターの共有の概要

多くの組織では、ロケーターを組織全体で共有するか、パブリックに共有することが必要となります。組織は、ロケーターをサービスとして共有し、多数の Esri アプリケーションからすぐに使用できるようにすることができます。ロケーター サービスの更新はユーザーに対してシームレスに行われるため、ユーザーの操作なしでサービスが常に最新の状態に維持されます。一方、簡単な方法で組織の内外にロケーターを配布したいと考えている組織も存在します。この場合には、配布に必要なデータがすべて含まれている 1 つのロケーター パッケージ ファイルを使用できます。また、接続されていないモバイル デバイス上で使用するためのロケーターを配布する必要のある組織も存在します。この場合、組織は、ArcGIS Navigator や他のカスタム ArcGIS Runtime アプリケーションと組み合わせてモバイル デバイス上で使用できるモバイル マップ パッケージを作成することができます。

ロケーターをサービスとして共有

組織内の複数のメンバーがロケーターにいつでもアクセスできるようにする場合は、ArcGIS Pro を使用してロケーターをジオコーディング サービスとして共有できます。この処理を実行すると、ロケーターをサーバー上でホストすることが可能になり、組織内のすべてのユーザーはインターネットまたはイントラネット経由でそのロケーターにアクセスできるようになります。ジオコーディング サービスは ArcGIS Pro でローカル ロケーターとまったく同じように機能するので、同様に品質の高いジオコーディング操作を実現できます。ロケーター サービスの更新はユーザーに対してシームレスに行われるため、ユーザーの操作なしでサービスが常に最新の状態に維持されます。

ロケーターのパッケージ化

以下の方法でロケーターをパッケージ化できます。

ロケーター パッケージ

ロケーターがパッケージ ファイルにコピーされるロケーター パッケージを作成するには、[ロケーターのパッケージ化 (Package Locator)] ジオプロセシング ツールを使用します。どのユーザーも、このパッケージをローカル コンピューター上に解凍し、他のローカル ロケーターと同じように使用できます。これにより、ロケーター パッケージ ファイルを他のユーザーまたは組織に直接付与するか、ロケーター パッケージ ファイルを ArcGIS Online で共有することで、ユーザーは簡単にロケーターを配布できるようになります。

モバイル マップ パッケージ

マップ レイヤーやネットワーク データセットだけでなく、ロケーターも挿入できるモバイル マップ パッケージは、ArcGIS Pro とモバイル アプリケーションのどちらでも使用できる *.mmpk ファイルという新しいファイル タイプに変換されます。モバイル マップ パッケージは、接続されていない ArcGIS Runtime アプリケーションでロケーターを使用する場合に最適ですが、ArcGIS Pro で使用するためのロケーターを共有する有効な手段でもあります。