明るい海洋オブジェクトの検出 (Detect Bright Ocean Objects) (Image Analyst)

Image Analyst ライセンスで利用できます。

サマリー

対象領域外の合成開口レーダー (SAR) データをマスキングしながら、潜在的な明るい人工オブジェクト (船舶、石油リグ、風車など) を検出します。

このツールは、ピクセルをクラスター化し、幅と長さの最小/最大パラメーターによってクラスターをフィルタリングし、結果をフィーチャクラスに出力します。 出力フィーチャクラスは、検出されたオブジェクトのバウンディング ボックスまたはポリゴンの外周として指定することができます。

オルソ幾何補正されたデータとオルソ幾何補正されていないレーダー データのどちらも入力として使用できます。

使用法

  • [放射量キャリブレーションの適用 (Apply Radiometric Calibration)] ツールを使用してレーダー データをガンマ ノートにキャリブレーションすることによりオブジェクト検出を最適化します。 これは、特に大きいレーダー シーンで効果的です。

  • 海にあるオブジェクトだけが検出されるようにするには、[マスク フィーチャ] パラメーターに値を指定し、[フィーチャ タイプ] パラメーターを使用して、マスクが水域か陸域かを指定します。 または、[DEM ラスター] パラメーターの値を指定すると、ツールは、標高を使用して、陸域と水域のピクセルを判断します。 これらのいずれかの方法を使用して陸域のマスクを作成できます。

    [マスク フィーチャ] パラメーターと [DEM ラスター] パラメーターの値を設定した場合は、[マスク フィーチャ] パラメーターを使用してマスクが作成されます。

    明るい海洋オブジェクトの水域マスクと陸域マスク

パラメーター

ラベル説明データ タイプ
入力レーダー データ

入力レーダー データ。

Raster Dataset; Raster Layer
出力フィーチャクラス

検出された明るい海洋オブジェクトの出力フィーチャクラス

Feature Class
出力タイプ
(オプション)

出力フィーチャクラスに使用される境界のタイプを指定します。

  • バウンディング ボックス検出されたオブジェクトの最小バウンディング ボックスが使用されます。 これがデフォルトです。
  • 周長検出されたオブジェクトの外周のアウトラインが使用されます。
String
オブジェクトの最小幅
(オプション)

検出するオブジェクトの最小幅。 幅は正の値でなければなりません。

デフォルト値は 10 メートルです。

Linear Unit
オブジェクトの最大幅
(オプション)

検出するオブジェクトの最大幅。 幅は正の値でなければなりません。

デフォルト値は 100 メートルです。

Linear Unit
オブジェクトの最小長
(オプション)

検出するオブジェクトの最小長。 長さは正の値でなければなりません。

デフォルト値は 50 メートルです。

Linear Unit
オブジェクトの最大長
(オプション)

検出するオブジェクトの最大長。 長さは正の値でなければなりません。

デフォルト値は 500 メートルです。

Linear Unit
マスク フィーチャ
(オプション)

陸域または水域ポリゴン フィーチャ このポリゴンはマスクの作成に使用されます。

Feature Layer
フィーチャ タイプ
(オプション)

[マスク フィーチャ] パラメーター値が表すポリゴンのタイプを指定します。 このパラメーターは、[マスク フィーチャ] パラメーターが指定されている場合に必要です。

  • 陸域ポリゴンマスクの入力は陸域ポリゴンです。 この入力を使用して反転マスクが作成されます。
  • 水域ポリゴンマスクの入力は水域ポリゴンです。 この入力を使用してマスクが作成されます。
String
DEM ラスター
(オプション)

入力 DEM。

入力レーダー データがオルソ幾何補正されていない場合、この DEM を使用してオルソ幾何補正されます。

[マスク フィーチャ] パラメーターの値が指定されていない場合、この DEM も使用して陸域のマスクが作成されます。

Mosaic Layer; Raster Layer
ジオイド補正を適用
(オプション)

入力 DEM の鉛直参照系を楕円体の高さに変換するかどうかを指定します。 ほとんどの標高データセットは海面の海抜を基準にしているため、これらの場合に楕円体高に変換するために、補正が必要になります。

  • オン - ジオイド補正を実行して、海抜高度を (EGM96 ジオイドに基づいて) 楕円体高に変換します。 これがデフォルトです。
  • オフ - ジオイド補正は行われません。 このオプションは、DEM が楕円体高で指定されている場合のみ使用します。

Boolean
マスク許容値
(オプション)

[マスク フィーチャ] パラメーターまたは [DEM ラスター] パラメーターから作成されたマスク周辺のバッファー距離。 距離は負にできません。 デフォルト値は 100 メートルです。

Linear Unit

DetectBrightOceanObjects(in_radar_data, out_feature_class, {out_type}, {min_object_width}, {max_object_width}, {min_object_length}, {max_object_length}, {mask_features}, {feature_type}, {in_dem_raster}, {geoid}, {mask_tolerance})
名前説明データ タイプ
in_radar_data

入力レーダー データ。

Raster Dataset; Raster Layer
out_feature_class

検出された明るい海洋オブジェクトの出力フィーチャクラス

Feature Class
out_type
(オプション)

出力フィーチャクラスに使用される境界のタイプを指定します。

  • BOUNDS検出されたオブジェクトの最小バウンディング ボックスが使用されます。 これがデフォルトです。
  • PERIMETER検出されたオブジェクトの外周のアウトラインが使用されます。

String
min_object_width
(オプション)

検出するオブジェクトの最小幅。 幅は正の値でなければなりません。

デフォルト値は 10 メートルです。

Linear Unit
max_object_width
(オプション)

検出するオブジェクトの最大幅。 幅は正の値でなければなりません。

デフォルト値は 100 メートルです。

Linear Unit
min_object_length
(オプション)

検出するオブジェクトの最小長。 長さは正の値でなければなりません。

デフォルト値は 50 メートルです。

Linear Unit
max_object_length
(オプション)

検出するオブジェクトの最大長。 長さは正の値でなければなりません。

デフォルト値は 500 メートルです。

Linear Unit
mask_features
(オプション)

陸域または水域ポリゴン フィーチャ このポリゴンはマスクの作成に使用されます。

Feature Layer
feature_type
(オプション)

mask_features パラメーターの値が表すポリゴンのタイプを指定します。 このパラメーターは、mask_features パラメーターが指定されている場合に必要です。

  • LANDマスクの入力は陸域ポリゴンです。 この入力を使用して反転マスクが作成されます。
  • WATERマスクの入力は水域ポリゴンです。 この入力を使用してマスクが作成されます。

String
in_dem_raster
(オプション)

入力 DEM。

入力レーダー データがオルソ幾何補正されていない場合、この DEM を使用してオルソ幾何補正されます。

mask_features パラメーターの値が指定されていない場合、この DEM も使用して陸地のマスクが作成されます。

Mosaic Layer; Raster Layer
geoid
(オプション)

入力 DEM の鉛直参照系を楕円体の高さに変換するかどうかを指定します。 ほとんどの標高データセットは海面の海抜を基準にしているため、これらの場合に楕円体高に変換するために、補正が必要になります。

  • GEOIDジオイド補正を実行して、海抜高度を (EGM96 ジオイドに基づいて) 楕円体高に変換します。 これがデフォルトです。
  • NONEジオイド補正は行われません。 このオプションは、DEM が楕円体高で指定されている場合のみ使用します。
Boolean
mask_tolerance
(オプション)

mask_features パラメーターまたは in_dem_raster パラメーターから作成されたマスク周辺のバッファー距離。 距離は負にできません。 デフォルト値は 100 メートルです。

Linear Unit

コードのサンプル

DetectBrightOceanObjects の例 1 (Python ウィンドウ)

この例では、水域マスクを使用して明るい海洋オブジェクトを検出します。

import arcpy
arcpy.env.workspace = "D:\Data\SAR\"

arcpy.ia.DetectBrightOceanObjects(
    "Spotlight High_ICEYE_GRD_SLH_50153_20210405T124010_CalG0.crf", 
    "D:\Data\SAR\Ocean.gdb\DetectBrightOceanObjects", "BOUNDS", "50 Meters", 
    "500 Meters", "50 Meters", "500 Meters", "MPA Water Polygon", "Water", 
    "dem_COP30_ortho.tif", "GEOID", "100 Meters")
DetectBrightOceanObjects の例 2 (スタンドアロン スクリプト)

この例では、水域マスクを使用して明るい海洋オブジェクトを検出します。

# Import system modules and check out ArcGIS Image Analyst extension license
import arcpy
arcpy.CheckOutExtension("ImageAnalyst")
from arcpy.ia import *

# Set local variables
in_radar_data = "D:\Data\SAR\arcpy.ia.DetectBrightOceanObjects("
out_feature_class = "D:\Data\SAR\Ocean.gdb\DetectBrightOceanObjects"
out_type = "BOUNDS"
min_object_width = "50 Meters"
max_object_width = "500 Meters"
min_object_length = "50 Meters"
max_object_length = "500 Meters"
mask_features = "MPA Water Polygon"
feature_type = "Water"
in_dem_raster = "D:\Data\DEM\dem_COP30_ortho.tif"
geoid = "GEOID"
mask_tolerance = "100 Meters"


# Execute 
arcpy.ia.DetectBrightOceanObjects(in_radar_data, out_feature_class, out_type, 
                    min_object_width, max_object_width, min_object_length, 
                    max_object_length, mask_features, feature_type, in_dem_raster, 
                    geoid, mask_tolerance)

ライセンス情報

  • Basic: 次のものが必要 Image Analyst
  • Standard: 次のものが必要 Image Analyst
  • Advanced: 次のものが必要 Image Analyst

関連トピック