結合演算ツールの詳細

Spatial Analyst のライセンスで利用可能。

Image Analyst ライセンスで利用できます。

結合演算ツールは、入力値の一意の組み合わせに対して新しい出力値を割り当てます。 結合の一意性は、どの結合演算ツールを使用するかで決まります。 結合論理演算を実行するツールには、[Combinatorial And][Combinatorial Or]、および [Combinatorial XOr] の 3 つがあります。

概念的には、結合演算アルゴリズムの全般的なプロセスは次のようになります。

  1. NoData のセルは解析の対象にならないため、いずれかの入力の値が NoData の場合、出力ラスターの値は NoData になります。

  2. 両方の入力の残りのセルは、左から右、上から下に順番にスキャンされます。 入力値の一意の結合に遭遇するたびに、内部テーブルに記録されます。

  3. 入力値の一意の結合がすべて確認されたら、特定のツールの論理条件が適用されます。

    • [Combinatorial And] が True 条件になるのは、両方の入力値が 0 以外の場合です。
    • [Combinatorial Or] が True 条件になるのは、どちらかまたは両方の入力値が 0 以外の場合です。
    • [Combinatorial XOr] が True 条件になるのは、1 つの入力値が 0 でもう 1 つの入力値が 0 以外の場合です。

  4. 出力は、論理条件に基づいて生成されます。

    False 条件は値 0 を戻します。 それぞれの一意の True 条件は、最初に遭遇した条件から連番として戻されます。

  5. 出力ラスターの属性テーブルで、一意の結合を構成する入力ラスターからのセル値を示す 2 つのアイテムが追加されます。 これは親子関係と考えられます。

図に示されている結合演算ツールの入力ラスターを検討します。 示されているのは、16 セル (4 x 4) の 2 つのラスターであり、値の範囲は 0 ~ 4、一部のセルは NoData です。 検討を容易にするために、ここでは入力セル値を縦方向に順番にリストします。

  1. NoData のセルを除外:

    NoData は対象にならないため、最初のステップで、入力の NoData のセルを無視します。

  2. 一意の結合:

    入力の残りのセルを、左から右、上から下に順番にスキャンし、一意の結合を記録します。

    Input Values     =>   NoData Excluded   =>   Unique Combinations
    ==============        ===============        ======================
    InRas1  InRas2        InRas1  InRas2         InRas1  InRas2   Count
    ------  ------        ------  ------         ------  ------   -----
      1       0             1       0              1        0     ( 2 )
      1       1             1       1              1        1     ( 2 )
      0       1             0       1              0        1     ( 1 )
      0       0             0       0              0        0     ( 3 )
    nodata    3             1       3              1        3     ( 1 )
      1       3             2       1              2        1     ( 1 )
      2       1             2       2              2        2     ( 2 )
      2       2             0       0              4        3     ( 1 )
      4     nodata          0       0              0        2     ( 1 )
      0       0             2       2 
      0       0             4       3  
      2       2             0       2  
      4       3             1       1  
      0       2             1       0
      1       1          
      1       0      
    
  3. True/False 状態:

    入力値の一意の結合が確認されたら、特定のツールの論理 True/False 条件を適用します。

  4. リターン:

    各ツールの False 条件は値 0 を戻します。 それぞれの一意の True 条件は、その条件の連番を戻します。

    Combinations     =>   True/False State  =>   Returned Value 
    ==============        ================       =============== 
    InRas1  InRas2        And   Or    XOr        And   Or    XOr
    ------  ------        ---   ---   ---        ---   ---   ---
      1       0            F     T     T          0     1     1
      1       1            T     T     F          1     2     0
      0       1            F     T     T          0     3     2
      0       0            F     F     F          0     0     0
      1       3            T     T     F          2     4     0
      2       1            T     T     F          3     5     0
      2       2            T     T     F          4     6     0
      4       3            T     T     F          5     7     0
      0       2            F     T     T          0     8     3
    
  5. 出力ラスターの属性テーブルに、一意の条件を規定する入力ラスターの値が追加されます。 この例については、結合演算ツールの参照ヘルプの「図」セクションをご参照ください。

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