3D 検索近傍

Geostatistical Analyst のライセンスで利用可能。

検索近傍はほぼすべてのタイプの内挿に必要です。 新しい位置で推定を行う場合、推定値を計算するためにすべての入力ポイントを使用する必要はありません。 代わりに、推定位置に近いポイントだけを使用する必要があり、検索近傍を使用して、使用するポイントを選択することができます。 検索近傍を使用することで推定値の計算時間も短縮されます。

3D 内挿方法では、新しい位置で推定を行う際に、検索近傍によって 3D 空間内の最も近い隣接するポイントが識別されなければなりません。 このような近傍ポイントは 3D 検索近傍を使用して識別されます。

標準 3D 検索近傍

標準 3D 検索近傍は、新しい位置で推定を行うときに使用される入力ポイントを定義します。 この近傍には次のパラメーターがあります。

  • [最大近傍] - 推定の計算に使用される、セクターあたりのポイントの最大数。
  • [最小近傍] - 推定の計算に使用される、セクターあたりのポイントの最小数。
  • [セクター タイプ] - 検索近傍のセクターの数。
  • [半径] - 検索近傍の半径の長さ (マップ単位)。

検索近傍の各セクターで、推定位置に最も近いポイントが検索されます。 最小数の近傍ポイントが検出された後、最大数の近傍ポイントが検出されるか次の近傍ポイントまでの距離が半径距離を超えるまで、近傍ポイントが続けて検索されます。

3D のセクター

セクターを使用することで、推定位置からさまざまな方向にある近傍ポイントを識別することができます。 セクターによってマップが複数の領域に分割され、他のセクターから独立して領域ごとに近傍ポイントが検索されます。 たとえば、4 つのセクターを使用し、最小近傍ポイント数が 2、最大近傍ポイント数が 3 の場合、8 個 (セクターあたり 2 個) 以上、12 個 (セクターあたり 3 個) 以下の近傍ポイントが計算に使用されます。 複数のセクターの近傍ポイントを使用することで、近傍ポイントが推定位置から特定の方向に偏ることがなくなります。 これにより、多様な近傍ポイントを使用してより正確な推定を行うことができます。

各セクター タイプは、5 つのプラトン立体 (および球体) のいずれかに基づいて 3D 空間を等分割します。 以下の図に、各セクター タイプでポイントの球体がどのように分割されるかを示します。

1 セクター (球体)

1 セクター (球体) セクター タイプでは、セクターが使用されません。 近傍ポイントは推定位置までの距離にのみ基づいて選択されます。

4 セクター (4 面体)

4 セクター (4 面体) セクター タイプでは 3D 空間が 4 つの領域に等分割され、各セクターで別々に近傍ポイントが検出されます。

4 つの領域に等分割された球体
球体は 4 つの領域 (セクター) に等分割されます。

6 セクター (立方体)

6 セクター (立方体) セクター タイプでは 3D 空間が 6 つの領域に等分割され、各セクターで別々に近傍ポイントが検出されます。

6 つの領域に等分割された球体
球体は 6 つの領域 (セクター) に等分割されます。

8 セクター (8 面体)

8 セクター (8 面体) セクター タイプでは 3D 空間が 8 つの領域に等分割され、各セクターで別々に近傍ポイントが検出されます。

8 つの領域に等分割された球体
球体は 8 つの領域 (セクター) に等分割されます。

12 セクター (12 面体)

12 セクター (12 面体) セクター タイプでは 3D 空間が 12 の領域に等分割され、各セクターで別々に近傍ポイントが検出されます。

12 の領域に等分割された球体
球体は 12 の領域 (セクター) に等分割されます。

20 セクター (20 面体)

20 セクター (20 面体) セクター タイプでは 3D 空間が 20 の領域に等分割され、各セクターで別々に近傍ポイントが検出されます。

20 の領域に等分割された球体
球体は 20 の領域 (セクター) に等分割されます。

関連トピック


このトピックの内容
  1. 標準 3D 検索近傍
  2. 3D のセクター