CAD データは、フィーチャ レイヤーとして ArcGIS Pro に直接追加できます。 CAD データをマップに追加すると、フィーチャクラスから生成される CAD フィーチャ データセットは、読み取り専用のフィーチャ レイヤーとしてアクセスできます。 AutoCAD と MicroStation の 2 つが汎用の CAD プラットフォームとして広く使用されています。 これらのプラットフォームでは、さまざまなアプリケーションを利用できます。 ArcGIS Pro では、AutoCAD および MicroStation ベースのアプリケーションのほか、DGN、DWG、DXF ファイル形式を使用するアプリケーションから生成されたデータに対応しています。 また、ArcGIS Pro は AutoCAD Civil 3D と Esri の AutoCAD で作成された、ArcGIS for AutoCAD DWG および DXF ファイル形式のその他のフィーチャクラス コンテンツも読み込めます。
- ビデオの長さ: 1:00
- このビデオは ArcGIS Pro 3.2 を使用して作成されています。
CAD データの配置調整
ArcGIS Pro で CAD データを使用するには、前もってデータに座標位置が定義されている必要があります。 CAD ファイルには、有効な Esri 座標系ファイル (PRJ) が必要で、CAD データの座標を地表に配置する方法を識別するため、追加で座標変換情報ファイル (WLD3) が必要となる可能性があります。 適切な空間参照を持たない CAD データを追加しようとすると、ArcGIS Pro から警告が出力されます。 通知に従って、適切な座標系を選択します。必要に応じて CAD データを再配置するためのツールが表示されます。 CAD または BIM ファイルの配置情報を検証するには、[カタログ] ウィンドウで CAD または BIM ファイルのプロパティを調べ、座標位置の検証を行います。
マップ内の CAD フィーチャ データセット
CAD ファイル全体をマップに追加すると、フィーチャ レイヤーのグループ レイヤーが生成され、ジオメトリ タイプ別に整理されます。 これらのジオメトリベースのフィーチャ レイヤーには、ポイント、ポリライン、ポリゴン、アノテーション、およびマルチパッチが含まれています。 また、自動的には追加されない TextPoint フィーチャクラスも存在し、これは CAD テキスト エンティティをポイント フィーチャとして表します。 このフィーチャクラスをポイント フィーチャ レイヤーとして追加することで、モデルとスクリプトでラベル付きのポイントを使用して CAD テキストを処理していた従来のワークフローをサポートできます。
各フィーチャ レイヤーのシンボルは、ソース CAD レイヤーのシンボルに似せようとします。 エンティティの CAD プロパティを使用して、レイヤー内のフィーチャのシンボルが制御されます。 コンテンツ ウィンドウ (TOC) 内のフィーチャ レイヤーごとに、そのレイヤー内のフィーチャのシンボル表示に使用されている CAD レイヤー名、CAD の色、CAD ライン スタイルのさまざまな組み合わせが表示されます。
ArcGIS Pro の CAD データ リボンでは、TOC 内でレイヤーをハイライト表示している場合に、ハイライト表示された 1 つ以上のレイヤーの構成を、グループ化されたレイヤーのレガシー グループから切り替えたり、CAD プロパティ別にフィーチャ レイヤーを整理するデフォルトの方法から切り替えたりすることができます。
マップに追加された CAD ファイルは、デフォルトのジオメトリベースのフィーチャ レイヤーの構成を使用して TOC の下部に表示され、CAD エンティティ プロパティでシンボル表示されます。
CAD データ ショートカット リボン
CAD フィーチャ レイヤーを操作する場合は、メイン リボンに [CAD データ] ショートカット リボン メニューが表示されます。 リボン上にあるさまざまなボタンを使用して、CAD 固有の機能、ツール、およびワークフローにアクセスできます。
[CAD データ] ショートカット リボンの画像を次に示します。
[CAD データ] ショートカット リボンのコンテンツを次の表に示します。
ボタン: | 説明: |
投影法の定義 | [投影法の定義 (Define Projection)] ジオプロセシング ツールを開きます。 |
ジオリファレンス | CAD ジオリファレンス ショートカット メニューを開く |
ソースから更新 | BIM クラウド リポジトリから追加された CAD ファイルのコンテンツを更新します。 |
CAD レイヤーでグループ化 | TOC 内で選択された CAD フィーチャ レイヤーをジオメトリ タイプ別のグループとして再編成してから CAD レイヤー別のグループとして再編成します。 |
シンボルの再生成 | TOC 内で選択された CAD フィーチャ レイヤーを 1 つのジオメトリ タイプのフィーチャ レイヤーとして再編成し、CAD エンティティ プロパティでシンボル表示します。 |
ツール | CAD ワークフローでよく使用されるツールが事前に取り込まれたジオプロセシング ツール ギャラリー。 |
マップ内の CAD フィーチャクラス
個々の CAD ファイル データセットのフィーチャクラスをマップまたはシーンに追加すると、CAD レイヤー、CAD の色、および CAD ライン スタイルの CAD エンティティ プロパティに基づいてシンボル表示された 1 つのフィーチャ レイヤーが TOC 内に生成されます。
ジオプロセシングにおける CAD データ
CAD フィーチャ データセットは、すべての ArcGIS ジオプロセシング ツールで使用可能な、有効な読み取り専用データセットです。 同様に、CAD ファイルをファイルベースのジオプロセシング ツールで使用できます。 CAD フィーチャ データセットのフィーチャクラスは、有効な読み取り専用フィーチャクラスです。これを、読み取り専用フィーチャクラスを入力としてサポートする、すべてのジオプロセシング ツールで使用できます。 CAD ファイル ワークスペースは、CAD ファイル向けのシステム ファイル フォルダーです。
[CAD へエクスポート (Export To CAD)] ツールは、DWG、DXF、DGN ファイル形式のコンテンツのアペンドや作成に使用されるフィーチャクラスやフィーチャ レイヤー データを出力します。 デフォルトでは、DWG または DXF 形式にエクスポートされたデータは、CAD のマッピング仕様に従ってフィーチャクラスを生成し、ArcGIS for AutoCAD の AutoCAD プラグイン アプリケーションや ArcGIS Desktop で認識されます。