説明
ミラー図法は折衷円筒図法です。 この図法はメルカトル図法に修正を加えたもので、赤道付近でほぼ同一になります。 ミラー図法は極を無限に投影しませんが、極周辺の歪みは激しくなります。
ミラー図法は 1942 年に Osborn M. Miller が考案しました。 ArcGIS Pro 1.0 以降と ArcGIS Desktop 8.0 以降で使用できます。
投影のプロパティ
次のサブセクションでは、ミラー図法のプロパティについて説明します。
経緯線
ミラー図法は円筒図法です。 子午線は等間隔の直線です。 緯線と両極は、子午線に垂直で赤道と同じ長さの直線です。 緯線の間隔は赤道から離れるにつれて広がりますが、メルカトル図法ほどではありません。 経緯線は赤道と中心子午線に対して対称的です。 マップ全体の高さと幅の比率は 0.73 です。
歪み
この図法は正角でも正積でもありません。 一般に、形状、面積、距離、方向、角度には全体的に歪みが生じます。 赤道では歪みはありません。 赤道から離れるにつれて歪みは大きくなり、極周辺では激しくなります。 歪みの値は、赤道と中心子午線で対称的となります。
使用法
この図法は、正確な面積を必要とせず、かつ現象が経度とともに変化する汎用的な世界地図で使用されます。 ただし、極地域での歪みが激しいことから、使用は推奨されません。
バリアント
ArcGIS には、この図法に 2 つのバリアントがあります。 どちらのバリアントも楕円体をサポートしていません。
- ミラー図法は ArcGIS Pro 1.0 以降と ArcGIS Desktop 8.0 以降で使用できます。 このバリアントでは、半径は長半径であり、球体の数式を使用します。
- ミラー図法 (球体補正) は ArcGIS Pro 1.0 以降と ArcGIS Desktop 9.3 以降で使用できます。 このバリアントでは、球体補正タイプのパラメーターで指定した球体で、球体ベースの数式を使用します。
制限事項
この図法は球体でのみサポートされます。 楕円体を使用する場合、一部の歪みのプロパティは維持されません。
パラメーター
ミラー図法のパラメーターは次のとおりです。
- 東距
- 北距
- 中央子午線
ミラー図法球体補正のパラメーターは次のとおりです。
- 東距
- 北距
- 中央子午線
- 球体補正タイプ、値は次のとおりです。
- 0 = 地理座標系の長半径を使用
- 1 = 短半径を使用
- 2 = 正積半径を計算して使用
- 3 = 正積半径を使用し、測地緯度を正積緯度に変換
注意:
地理座標系で球体が使用される場合、球体補正タイプでは、上記の 4 つすべてのケースで球体の半径を使用します。
ソース
Snyder, J. P. (1987). Map Projections: A Working Manual. U.S. Geological Survey Professional Paper 1395. Washington, DC: United States Government Printing Office.
Snyder, J. P. (1993). Flattening the Earth. Two Thousand Years of Map Projections. Chicago and London: University of Chicago Press.