ジオデータベース アノテーションは、アノテーション フィーチャクラスとしてジオデータベースに格納されます。 ラベルをアノテーションに変換するには、[ラベルをアノテーションに変換 (Convert Labels To Annotation)] ツールを使用します。 ラベルをアノテーションに変換するときは、標準アノテーション フィーチャまたはフィーチャリンク アノテーション フィーチャのどちらを作成するか決定する必要があります。
フィーチャリンク アノテーションをジオデータベースに保存すると、そのアノテーションと対象フィーチャの間にリレーションシップが作成されます。 その後、フィーチャを移動すると、アノテーションも一緒に移動します。 フィーチャを削除すると、アノテーションも削除されます。 アノテーションのベースとなっているフィーチャの属性を変更すると、アノテーションのテキストが変更されます。
注意:
ラベルをマップ内でグラフィックス テキストに変換するには、[ラベルをグラフィックスに変換 (Convert Labels to Graphics)] ツールを使用します。 グラフィックス テキストは、シンプルなテキストをマップに追加するには便利ですが、編集や保存に制約があります。
ラベルをアノテーションに変換するのと同様、未配置ラベルを非表示のグラフィックスに変換して、「それを表示および編集」できます。
アノテーションへのラベルの変換の準備
縮尺やラベルのプロパティは、新しいアノテーションのサイズ、位置、外観を決定するため、慎重に設定する必要があります。
ラベルをアノテーションに変換する前に、次の縮尺に注意してください。
- 現在のマップ縮尺 - この縮尺は、マップ ビューの下部にある [縮尺] ボックスに表示されます。
- 「マップ基準縮尺」- フィーチャ シンボルとダイナミック ラベルが指定のシンボル サイズで画面上に表示されるときの縮尺です。
アノテーションは、変換するラベルと同じサイズで同じ位置に作成されます。 ラベルをアノテーションに変換するときに、新しいフィーチャクラス用のアノテーション基準縮尺が、マップ基準縮尺が設定されている場合にその縮尺から取得されます。 マップ基準縮尺が設定されていない場合、新しいフィーチャクラス用のアノテーション基準縮尺は現在のマップ縮尺から取得されます。
[ラベルをアノテーションに変換 (Convert Labels To Annotation)] ツールは、選択を使用します。 フィーチャが選択されている場合、それらのフィーチャのラベルのみがアノテーションに変換されます。
ラベルをアノテーションに変換しているときにメモリの使用に関する問題が発生した場合は、表示範囲内のラベルのみを変換するか、[ラベル → タイル分割されたアノテーション (Tiled Labels To Annotation)] ツールを使用して、ポリゴン インデックス レイヤーに基づいてプロジェクト内のレイヤーに対してラベルをアノテーションに変換します。
ラベルをグラフィックスに変換するときに、マップ グラフィックスのストレージ上限 (4,000 個のエレメントか 10 MB) に到達した場合、マップ全体ではなく単一レイヤーのラベルのみを変換するか、狭い範囲のラベルを変換するか、ラベルに SQL クエリを作成して少数のフィーチャを変換します。
ラベルをアノテーションに変換
[ラベルをアノテーションに変換 (Convert Labels To Annotation)] ツールを使用すると、単一のレイヤーまたはマップ全体のラベルがアノテーションに変換されます。
ラベルをアノテーションに変換するには、次の手順に従います。
- アノテーションに変換するラベルの最適なサイズ、配置、外観を判断する際に役立つデータをマップに追加します。
- ArcGIS Pro で表示するか、印刷されたマップを使用するかにかかわらず、アノテーションを通常表示する縮尺にズームします。
- [コンテンツ] ウィンドウで、マップ名を右クリックして [基準縮尺の設定] をクリックします。
これにより、基準縮尺が前のステップでズームした縮尺と同じに設定されます。
- フィーチャをシンボル表示します。
- ラベルを表示し、それらのサイズ、配置、外観を設定します。
- ラベルの優先度、ラベルとフィーチャのウェイト、ラベル配置オプションを選択して、変換の前に表示されるラベルの数を増やします。
表示スペースが不足しているために、一部のラベルがマップ上に表示されない場合があります。 これらのラベルを変換することはできますが、新しいアノテーションで表示するには、変換後に手動で 1 つずつ配置する必要があります。
- [ラベルをアノテーションに変換 (Convert Labels To Annotation)] ツールを開き、ラベルをアノテーションに変換します。 [マップ] タブの [ラベリング] グループにある [ラベルをアノテーションに変換]
をクリックするか、[カートグラフィ] ツールボックスの [アノテーション] ツールセットからこのツールを開きます。[コンテンツ] ウィンドウでレイヤーを右クリックして、ツールを開くこともできます。 これは、単一のレイヤーで変換する際のツールのデフォルト設定です。
- マップ内のすべてのラベル付きレイヤーまたは単一のレイヤーに対して、ラベルをアノテーションに変換するかどうかを指定します。
単一のレイヤーで変換する場合は、レイヤーを指定し、レイヤー自体がマップに存在する必要があります。
- 変換するラベルがすべて含まれる範囲を決定します。 この範囲を [ラベルをアノテーションに変換 (Convert Labels To Annotation)] ツールに指定します。
- [現在の表示範囲]
- 範囲は、アクティブなマップまたはシーンに基づきます。 このオプションは、アクティブなマップが存在する場合にのみ使用できます。 - [範囲の描画]
- 範囲は、マップまたはシーンに描画された四角形に基づきます。 このオプションは、プロジェクト ジオデータベースにフィーチャクラスを作成し、レイヤーをマップに追加します。 フィーチャクラスの座標系はマップと同じです。注意:
このオプションは、[環境] ダイアログ ボックスでは使用できません。 範囲データ タイプを使用するツール パラメーターまたはツール ダイアログ ボックスの [環境] タブからのみ使用できます。
注意:
編集タブで編集を有効/無効にする編集オプションがオンの場合、範囲を描画するには [編集] リボン タブで編集を有効化する必要があります。
- [レイヤーの範囲]
- 範囲は、アクティブなマップ レイヤーに基づきます。 ドロップダウン リストを使用して使用可能なレイヤーを選択するか、[すべてのレイヤーのデータの範囲] オプションを使用して、ベースマップを除くすべてのアクティブなマップ レイヤーを組み合わせた範囲を取得します。 このオプションは、レイヤーを含むアクティブなマップが存在する場合にのみ使用できます。各マップ レイヤーには、次のオプションがあります。
- [すべてのフィーチャ]
- レイヤーのすべてのフィーチャの範囲。 - [選択フィーチャ]
- レイヤーの選択フィーチャの範囲。 - [表示フィーチャ]
- レイヤーの表示フィーチャの範囲。注意:
[選択フィーチャ]
と [表示フィーチャ] オプションの範囲は、フィーチャ レイヤーでのみ使用できます。
- [すべてのフィーチャ]
- [参照]
- 範囲は、既存のデータに基づきます。 - [入力データの共通領域]
- 範囲は、すべての入力データの最小範囲または共通範囲に基づきます。 重なり合う入力データがない場合は、すべてゼロの null 範囲が生成されます。 - [入力データのすべての領域]
- この範囲は、すべての入力データの最大範囲または結合された範囲に基づきます。 - [クリップボード]
- 範囲をクリップボードにコピーしたり、クリップボードから貼り付けたりできます。- [範囲をコピー]
- 範囲の座標と座標系をクリップボードにコピーします。 - [範囲を貼り付け] - 範囲の座標と、必要に応じて座標系をクリップボードから貼り付けます。 クリップボードの値に座標系が含まれていない場合、マップの座標系が範囲に使用されます。
注意:
範囲の座標は、ArcPy Extent オブジェクトと同じ書式と順序 (x-min、y-min、x-max、y-max、空間参照) を使用して、クリップボードからコピーおよびクリップボードから貼り付けられます。
- [範囲をコピー]
- [範囲をリセット]
- 範囲はデフォルト値にリセットされます。 - 手動入力した座標値 - 座標値は数値であり、アクティブなマップの座標系で表示する必要があります。
注意:
マップで、入力された座標と異なる表示単位が使用されることがあります。 基本方向 (N、S、E、W) を使用することはできません。 南と西の座標にはマイナス値の記号を使用します。
- [現在の表示範囲]
- すべてのレイヤーのラベルを単一の出力フィーチャクラスに変換するか、各レイヤーに対して単一の出力アノテーション フィーチャクラスを作成するかを決定します。
[すべてのレイヤーのラベルを単一の出力フィーチャクラスに変換する] オプションがオンになっている場合は、よく似たラベル クラスをマージするか、すべてのラベル クラスを維持するかを指定できます。 これらのオプションは、フィーチャ リンクではないアノテーションを作成する場合にのみ使用できます。
- ラベルを既存のアノテーション フィーチャクラスに変換するには、[選択フィーチャからアノテーション追加 (Annotate Selected Features)] ツールを使用します。
変換後には、スキーマが同じ場合は [アペンド (Append)] ツール、スキーマが異なる場合は [アノテーション フィーチャクラスのアペンド (Append Annotation Feature Class)] ツールを使用して、アノテーション フィーチャクラスを追加できます。
未配置ジオデータベース アノテーション フィーチャの配置
未配置アノテーションは、デフォルトではマップ上に表示されません。 未配置ジオデータベース アノテーション フィーチャを配置するには、次の手順を実行します。
- 未配置アノテーションを描画するには、[コンテンツ] ウィンドウでアノテーション フィーチャクラスを右クリックして [シンボル] をクリックし、[シンボル] ウィンドウを開きます。 次に [未配置アノテーションを描画] チェックボックスをオンにして、指定された色でアノテーションを描画します。
- [編集] タブで、[選択] グループの [属性] ボタンをクリックして、[属性] ウィンドウを開きます。
- 配置する未配置アノテーション フィーチャを選択し、[属性] ウィンドウで Status フィールドの値を [未配置] から [配置] に変更します。
- 必要に応じ、[ツール] ギャラリーの編集ツールを使用して、アノテーション フィーチャを編集できます。