LAS の変換 (Convert LAS) (変換)

サマリー

*.las、*.zlas、*.laz ファイルを別の LAS 圧縮方法、ファイル バージョン、ポイント記録形式に変換します。

使用法

  • このツールは、.las.zlas.laz ファイルの点群データを変換します。 出力が入力の全範囲の分類コードとフラグをサポートしている場合は、別のファイル バージョンとポイント記録形式で出力ファイルを作成できます。 たとえば、入力がポイント記録形式 1 のファイル バージョン 1.1 である場合、ポイント記録形式 6 のファイル バージョン 1.4 にアップグレードできますが、バージョン 1.4 のファイルは以前のバージョンに変換できません。 出力でサポートされていない入力 .las ファイルの属性は失われます。

  • このツールは、.las ファイル全体の変換に使用できます。 入力 LAS データセット用に定義されているレイヤー フィルター設定は無視されます。 分類コード、分類フラグ、および戻り値の任意の組み合わせでポイントをフィルターするには、[LAS の抽出 (Extract LAS)] ツールを使用します。

  • 多くの *.las、*.zlas、*.laz ファイルはデータの空間分布に対応しない方法でポイントを保存するため、特定の空間範囲内で比較的散乱しているポイントを読み取る際に表示と解析のパフォーマンスが低下します。 このパフォーマンス低下の影響は、読み取られるファイルのサイズによってさらに悪化します。レコードが分散している大きなファイルは、小さなファイルよりも処理に時間がかかります。 バイナリ レコードがデータ アクセスに最適化された空間クラスターに格納されるよう、[LAS オプション] パラメーターの [ポイントの整理] オプションを使用して出力ファイルを作成することをお勧めします。 これにより、通常はパフォーマンスが向上します。 ポイントの整理を使用すると、処理中に *.las 中間ファイルが作成されるため、このツールの全体的な処理時間が長くなりますが、通常は、ファイル作成時の 1 度切りの影響よりも長期的なメリットの方が重要です。 データの整理後の状態も .las ファイルのヘッダーに維持され、LAS データセット プロパティ ダイアログ ボックスの .las ファイルのプロパティで通知されます。

パラメーター

ラベル説明データ タイプ
入力 LAS

変換される *.las、*.zlas、または *.laz ファイル。 ファイルまたは LAS データセットを含むフォルダーを指定することで、複数のファイルを処理できます。

Layer File; LAS Dataset Layer; Folder; File
ターゲット フォルダー

出力ファイルが書き込まれる既存のフォルダー。

Folder
ファイル バージョン
(オプション)

出力ファイルに使用されるファイル バージョンを指定します。

  • 入力と同様出力ファイル バージョンは入力と同じになります。 これがデフォルトです。
  • 1.0256 のクラス コードをサポートしている LAS 形式のベース バージョンが使用されます。
  • 1.1出力ファイル バージョンが 1.1 になります。 クラス コードの数は 32 に減少しましたが、分類フラグに対応できるようになりました。
  • 1.2出力ファイル バージョンが 1.2 になります。 RGB (赤 - 緑 - 青) 色チャンネルと GPS 時間に対応できるようになりました。
  • 1.3出力ファイル バージョンが 1.3 になります。 ArcGIS プラットフォームでサポートされていないポイント記録形式の LIDAR 波形データを格納できるようになりました。
  • 1.4出力ファイル バージョンが 1.4 になります。 Well Known Text (WKT) 変換を使用した座標系定義、256 のクラス コード、パルスあたり最大 15 の不連続リターン、高精度のスキャン角度、オーバーラップ分類フラグに対応できるようになりました。
String
ポイント形式
(オプション)

出力ファイルに使用されるポイント記録形式を指定します。 使用可能なオプションは、出力 LAS 形式ファイル バージョンによって異なります。

  • 0LIDAR 強度、リターン値、スキャン角度、スキャン方向、フライト ラインのエッジなどの属性をサポートしており、不連続 LAS ポイントを格納するベース タイプが使用されます。
  • 1ポイント形式 0 でサポートされている属性に追加された GPS 時間が使用されます。
  • 2ポイント形式 0 でサポートされている属性に追加された RGB 値が使用されます。
  • 3ポイント形式 0 でサポートされている属性に追加された RGB 値および GPS 時間が使用されます。
  • 6LAS ファイル バージョン 1.4 で不連続 LAS ポイントを格納する優先ベース タイプが使用されます。
  • 7ポイント形式 6 でサポートされている属性に追加された RGB 値が使用されます。
  • 8ポイント形式 6 でサポートされている属性に追加された RGB 値および近赤外の値が使用されます。
String
圧縮
(オプション)

出力ファイルを圧縮形式で保存するか、非圧縮形式で保存するかを指定します。

  • 圧縮なし出力ファイルは非圧縮の LAS 形式 (**.las) になります。 この形式は分類コードとフラグの編集をサポートします。 これがデフォルトです。
  • zLAS 圧縮出力ファイルは zLAS 形式 (**.zlas) で圧縮されます。 この形式は分類コードとフラグの編集をサポートします。
  • LAZ 圧縮出力ファイルは LAZ 形式 (**.laz) で圧縮されます。
  • 編集済みの zLAS から未編集の zLAS編集済みの .zlas ファイルは未編集の .zlas ファイルに変換されます。 未編集の *.zlas ファイルを作成すると、分類の編集は維持され、ファイルは ArcGIS Pro 3.1 以前で使用可能になります。 このオプションが、.las ファイル、編集済みの .zlas ファイル、および未編集の .zlas ファイルの組み合わせを参照する LAS データセットで使用される場合、編集済みの .zlas ファイルのみが処理されます。
String
LAS オプション
(オプション)

出力ファイルのサイズを縮小し、表示および解析パフォーマンスを向上させるために行う変更を指定します。

  • ポイントの整理表示および解析のパフォーマンスを上げるために、ポイントが整理されます。 この処理中に統計情報が自動的に算出されます。 これがデフォルトです。
  • 可変長レコードの削除ヘッダーの後に追加された可変長レコードと各ファイルのポイント レコードが削除されます。
  • 余分なバイトを削除各ポイントに余分なバイトが存在する場合は、これらのバイトが入力ファイルから削除されます。
String
出力 LAS データセット
(オプション)

新しく作成された .las ファイルを参照する出力 LAS データセット。

LAS Dataset
入力座標系の定義
(オプション)

各入力ファイルの座標系の定義方法を指定します。

  • LAS ファイルなし各入力ファイルの座標系は、ヘッダーに含まれている情報で定義されます。 空間参照情報がないファイルはすべて、座標系が不明なファイルと見なされます。 これがデフォルトです。
  • すべての LAS ファイル各入力ファイルの座標系は、[入力データの座標系] パラメーターで定義されます。
  • 空間参照が含まれない LAS ファイルヘッダーに空間参照情報がない入力ファイルの座標系は、[入力データの座標系] パラメーターで定義されます。
  • LAS ファイルなし各入力ファイルの座標系は、ヘッダーに含まれている情報で定義されます。 空間参照情報がないファイルはすべて、座標系が不明なファイルと見なされます。 これがデフォルトです。
  • すべての LAS ファイル各入力ファイルの座標系は、in_coordinate_system パラメーターで定義されます。
  • 空間参照が含まれない LAS ファイルヘッダーに空間参照情報がない入力ファイルの座標系は、in_coordinate_system パラメーターで定義されます。
String
入力データの座標系
(オプション)

[入力座標系の定義] パラメーター値に基づいて、一部またはすべての入力ファイルの空間参照を定義するために使用される座標系。

Coordinate System

arcpy.conversion.ConvertLas(in_las, target_folder, {file_version}, {point_format}, {compression}, {las_options}, {out_las_dataset}, {define_coordinate_system}, {in_coordinate_system})
名前説明データ タイプ
in_las

変換される *.las、*.zlas、または *.laz ファイル。 ファイルまたは LAS データセットを含むフォルダーを指定することで、複数のファイルを処理できます。

Layer File; LAS Dataset Layer; Folder; File
target_folder

出力ファイルが書き込まれる既存のフォルダー。

Folder
file_version
(オプション)

出力ファイルに使用されるファイル バージョンを指定します。

  • SAME_AS_INPUT出力ファイル バージョンは入力と同じになります。 これがデフォルトです。
  • 1.0256 のクラス コードをサポートしている LAS 形式のベース バージョンが使用されます。
  • 1.1出力ファイル バージョンが 1.1 になります。 クラス コードの数は 32 に減少しましたが、分類フラグに対応できるようになりました。
  • 1.2出力ファイル バージョンが 1.2 になります。 RGB (赤 - 緑 - 青) 色チャンネルと GPS 時間に対応できるようになりました。
  • 1.3出力ファイル バージョンが 1.3 になります。 ArcGIS プラットフォームでサポートされていないポイント記録形式の LIDAR 波形データを格納できるようになりました。
  • 1.4出力ファイル バージョンが 1.4 になります。 Well Known Text (WKT) 変換を使用した座標系定義、256 のクラス コード、パルスあたり最大 15 の不連続リターン、高精度のスキャン角度、オーバーラップ分類フラグに対応できるようになりました。
String
point_format
(オプション)

出力ファイルに使用されるポイント記録形式を指定します。 使用可能なオプションは、出力 LAS 形式ファイル バージョンによって異なります。

  • 0LIDAR 強度、リターン値、スキャン角度、スキャン方向、フライト ラインのエッジなどの属性をサポートしており、不連続 LAS ポイントを格納するベース タイプが使用されます。
  • 1ポイント形式 0 でサポートされている属性に追加された GPS 時間が使用されます。
  • 2ポイント形式 0 でサポートされている属性に追加された RGB 値が使用されます。
  • 3ポイント形式 0 でサポートされている属性に追加された RGB 値および GPS 時間が使用されます。
  • 6LAS ファイル バージョン 1.4 で不連続 LAS ポイントを格納する優先ベース タイプが使用されます。
  • 7ポイント形式 6 でサポートされている属性に追加された RGB 値が使用されます。
  • 8ポイント形式 6 でサポートされている属性に追加された RGB 値および近赤外の値が使用されます。
String
compression
(オプション)

出力ファイルを圧縮形式で保存するか、非圧縮形式で保存するかを指定します。

  • NO_COMPRESSION出力ファイルは非圧縮の LAS 形式 (**.las) になります。 この形式は分類コードとフラグの編集をサポートします。 これがデフォルトです。
  • ZLAS出力ファイルは zLAS 形式 (**.zlas) で圧縮されます。 この形式は分類コードとフラグの編集をサポートします。
  • LAZ出力ファイルは LAZ 形式 (**.laz) で圧縮されます。
  • EDITED_ZLAS_TO_NON_EDITED編集済みの .zlas ファイルは未編集の .zlas ファイルに変換されます。 未編集の *.zlas ファイルを作成すると、分類の編集は維持され、ファイルは ArcGIS Pro 3.1 以前で使用可能になります。 このオプションが、.las ファイル、編集済みの .zlas ファイル、および未編集の .zlas ファイルの組み合わせを参照する LAS データセットで使用される場合、編集済みの .zlas ファイルのみが処理されます。
String
las_options
[las_options,...]
(オプション)

出力ファイルのサイズを縮小し、表示および解析パフォーマンスを向上させるために行う変更を指定します。

  • REARRANGE_POINTS表示および解析のパフォーマンスを上げるために、ポイントが整理されます。 この処理中に統計情報が自動的に算出されます。 これがデフォルトです。
  • REMOVE_VLRヘッダーの後に追加された可変長レコードと各ファイルのポイント レコードが削除されます。
  • REMOVE_EXTRA_BYTES各ポイントに余分なバイトが存在する場合は、これらのバイトが入力ファイルから削除されます。
String
out_las_dataset
(オプション)

新しく作成された .las ファイルを参照する出力 LAS データセット。

LAS Dataset
define_coordinate_system
(オプション)

各入力ファイルの座標系の定義方法を指定します。

  • NO_FILES各入力ファイルの座標系は、ヘッダーに含まれている情報で定義されます。 空間参照情報がないファイルはすべて、座標系が不明なファイルと見なされます。 これがデフォルトです。
  • ALL_FILES各入力ファイルの座標系は、in_coordinate_system パラメーターで定義されます。
  • FILES_MISSING_PROJECTIONヘッダーに空間参照情報がない入力ファイルの座標系は、in_coordinate_system パラメーターで定義されます。
String
in_coordinate_system
(オプション)

define_coordinate_system パラメーター値に基づいて、一部またはすべての入力ファイルの空間参照を定義するために使用される座標系。

Coordinate System

コードのサンプル

ConvertLas の例 1 (Python ウィンドウ)

次のサンプルは、Python ウィンドウでこのツールを使用する方法を示しています。

import arcpy
arcpy.conversion.ConvertLas('2014_survey.zlas', '2014_unclassified_collection', 
                            '1.4', 7, 'NO_COMPRESSION',
                            ['REMOVE_VLR', 'REMOVE_EXTRA_BYTES', 'REARRANGE_POINTS'], 
                            '2014_unclassified_collection/2014_Survey_Collection.lasd')

ライセンス情報

  • Basic: 次のものが必要 Spatial Analyst または 3D Analyst
  • Standard: Yes
  • Advanced: Yes

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