ArcGIS Enterprise の指定ユーザー ライセンスは、ArcGIS Online と同じユーザー タイプ モデルに倣っています。 ArcGIS Pro にアクセスするには、メンバーに組織の適切なユーザー タイプが必要です。
- Creator ユーザー タイプでは、ArcGIS Pro Basic にアクセスできます。
- Professional ユーザー タイプでは、ArcGIS Pro Standard にアクセスできます。
- Professional Plus ユーザー タイプでは、ArcGIS Pro Advanced にアクセスできます。
指定ユーザー ライセンスを持つメンバーは、組織の認証情報 (ユーザー名とパスワード) を使用してアプリケーションにサイン インすることで ArcGIS Pro を起動します。 このアプリケーションは、インストールされているすべてのコンピューターで使用できます。 このライセンスでは、同じ人が同時に 3 台までのコンピューター上で ArcGIS Pro を使用できます。
ArcGIS Enterprise 11.3 およびそれ以前のバージョン
ArcGIS Enterprise 11.3 およびそれ以前のバージョンでは、ArcGIS Pro ライセンスは、ファイアウォールの内側にあるサーバーの ArcGIS License Manager アプリケーションに格納されています。
メンバーが組織のユーザー名とパスワードを使用して ArcGIS Pro にサイン インすると、ArcGIS Enterprise は、セキュリティ保護された HTTPS プロトコルを使用して、ポータル Web サイトでのメンバーシップとライセンス割り当てを検証します。 次に ArcGIS Pro が ArcGIS License Manager への呼び出しを行ってライセンスを取得します。 ライセンスが利用可能な場合、ArcGIS Pro が起動します。 処理のこの部分では、ArcGIS Enterprise はライセンス マネージャーと通信しません。 ArcGIS Pro と ArcGIS Enterprise 間の通信では、ArcGIS Pro と ArcGIS License Manager 間の通信とは異なるプロトコルが使用される点に注意することが重要です。 それに合わせて、ファイアウォールを構成する必要があります。
HTTP トンネリングは、ネットワーク接続が制限された状態 (ファイアウォール、NAT (Network Address Translation) サービス、ACL (Access Control Lists) など) の 2 台のコンピューター間のネットワーク リンクを作成するために使用されます。 トンネルは、プロキシ サーバーと呼ばれる仲介コンピューターによって作成されます。 上図では、ArcGIS Pro が、ファイアウォール経由で HTTP トンネリングを使用して、ArcGIS License Manager を呼び出しています。 コミュニケーション ポートは、受信および送信リクエスト用のファイアウォール経由で構成する必要があります。 詳細については、「ファイアウォール経由で ArcGIS License Manager を利用するための構成」をご参照ください。
注意:
セキュリティおよび制限のレベルが複数ある、異なるネットワーク上のコンピューター間の通信を可能する方法はいくつかあります。 上図では、そのうちの 1 つのオプションのみ表示しています。 お使いの環境に最適なソリューションについては、システム管理者またはネットワーク管理者にお問い合わせください。
ArcGIS Enterprise 11.4 以上
ArcGIS Enterprise 11.4 以降、ライセンスは Enterprise ポータルによって直接管理されます。 ArcGIS License Manager は使用されなくなりました。 My Esri からポータル ライセンス ファイルを取得する際、ArcGIS Enterprise ポータルのパブリック URL を入力します。 メンバーが ArcGIS Pro にアクセスできるよう、ライセンス ファイルは、ポータルの URL が一致する ArcGIS Enterprise ポータルにインポートする必要があります。
Portal for ArcGIS のインストールと構成
ArcGIS Pro を使用する前に、ArcGIS Enterprise の Portal for ArcGIS コンポーネントをインストールし構成しておく必要があります。 ArcGIS Enterprise 11.3 またはそれ以前のバージョンを使用している場合は、ArcGIS License Manager 2024.1 もインストールする必要があります。 ワークフローの詳細については、ArcGIS Enterprise ドキュメントの以下の領域をご参照ください。