コンボ チャートを使用すると、単一のチャート内でバー シリーズとライン シリーズを組み合わせる柔軟性を提供します。 これにより、データに適切なシリーズ タイプを使用できるだけでなく、異なるシリーズ タイプ間の比較も容易になります。 コンボ チャートは、オプションの 2 次 Y 軸をサポートしており、異なる Y 軸スケールのシリーズを比較することができます。 シリーズ間の傾向の関係性よりも値の大きさの方が重要な場合は、2 次 Y 軸を使用します。
変数
コンボ チャートは 1 つの X 軸と 1 つまたは 2 つの Y 軸で構成されています。
X 軸は、[X 軸] フィールド タイプに応じて、不連続なカテゴリまたは連続値を表すことができます。 文字列フィールドはカテゴリの X 軸を作成し、数値フィールドまたは日付フィールドは連続した X 軸を作成します。
1 つまたは複数の Y 軸は、X 軸上の各カテゴリまたは連続間隔に対応する、関連付けられた数値を表します。 それぞれの Y 軸に対するバーの高さまたはラインの位置は、X 軸の各位置に関連付けられた、集約された数値または行数に対応します。
1 つまたは複数のバーまたはライン シリーズを各 Y 軸に追加できます。 [左 Y 軸] および [右 Y 軸] のコントロールを使用して、目的の Y 軸にシリーズを追加します。 各 Y 軸の縮尺は、関連するシリーズ内の値の範囲に対応します。
注意:
Y 軸に一連のバーが含まれる場合、原点/起点はゼロでなければなりません。
デフォルトでは、[X 軸] フィールドが構成されている場合、コンボ チャートでは、各一意のカテゴリまたは連続範囲の行数が左側の Y 軸に一連のバーとして表示されます。 数値フィールドを集計して、いずれかの Y 軸の集計値を表すこともできます。 各行数または集計された数値フィールドは、バーまたはライン シリーズとして表示するように構成できます。
数値フィールドは、次のいずれかの方法を使用して集計する必要があります。
- 個数
- 合計
- 平均
- 中央値
- 最小
- 最大
時間ビニング オプション
[X 軸] フィールドに日付フィールドが使用されているとき、[時系列ビニングの有効化] 切り替えボタンをオンにして、時間ビニング オプションを構成できます。 時系列ビニングが有効化された際、間隔サイズとビン化に適用される関連設定は、複数のオプションによって制御されます。
間隔サイズ
時間データが、X 軸に沿った時間間隔にビン化されます。 デフォルトの間隔サイズは、データセットの時間範囲に基づき、[間隔サイズ] オプションを使用してで変更できます。
空白のビン
データセットの密度およびビン化で指定される時間間隔サイズによっては、データを含まないビンが存在する場合があります。 データがないことが本当にゼロの値を表している場合、空のビンはゼロとして扱われます。 たとえば、5 月に病気が報告されなかった場合や、1 週間にわたって雨が収集されなかった場合などです。 収集されなかったためにデータが存在しないビンにゼロを割り当てるのは不適切です。 たとえば、温度計の計測値が存在しないことは、温度がゼロだったことを意味しません。
空のビンを扱う方法には、次のオプションがあります。
- [ゼロとして処理] - 空のビンはゼロ値で表示されます。
- [NULL として処理] - 空のビンは表示されません。
間隔の調整
時間間隔は、最初のデータ ポイント、最後のデータ ポイント、または特定の基準時間に同期できます。
[最初のデータ ポイントから配列] オプションは、最も古い日付からビン化を始め、順方向に進めます。
[最後のデータ ポイントから配列] オプションは、最新の日付からビン化を始め、逆方向に進めます。
[基準時間] オプションは、指定された日付からビン化を始めます。
間隔の調整が重要な考慮事項なのは、構成によっては部分的に空のビンが作成されることがあるためです。 部分的に空のビンは、実際にはそのビンの範囲内でデータの収集が開始または終了した場合に、その時間内に値やカウントが減少しているという誤った印象を与える可能性があります。 ビンの偏りを防ぐには、[不完全な間隔の切詰め] オプションをオンにします。 これによって、部分的に値が入ったビンは視覚化から除外されます。
軸
軸と関連する設定は、複数のオプションによって制御されます。
X 軸ラベル文字制限
カテゴリ ラベルは、デフォルトで 11 文字に切詰められます。 ラベルが切詰められているときは、ラベルの上にポインターを合わせることでフル テキストを表示します。 チャート内のラベル テキストの全体を表示するには、ラベルの文字数制限を増やします。
軸範囲
数値軸のデフォルト範囲は、軸上に表示されるデータ値の範囲に基づいています。 これらの値をカスタマイズするには、新しい軸範囲値を指定します。 軸の範囲を設定すると、チャートの縮尺を一定に保つことができ、値を比較する際に役立ちます。 [リセット] ボタン をクリックすると、軸範囲がデフォルト値に戻ります。
注意:
バー シリーズは長さを利用して相対値を表すため、すべてのバーで Y 軸上の原点がゼロになっていることが重要です。
格子線の間隔
[間隔] コントロールを使用して、Y 軸の格子線の間隔を構成します。 デフォルトの格子線の間隔は、自動的に計算されます。
数値形式
数値形式のカテゴリを指定するか、カスタム形式の文字列を定義して、軸が数値を表示する方法を書式設定できます。 たとえば、$#,### は通貨の値を表示するカスタム形式の文字列として使用できます。
表示設定
チャートの外観と関連する設定は、複数のオプションによって制御されます。
タイトルと説明
チャートおよび軸のデフォルト タイトルは、変数名およびチャート タイプに基づいています。 これらのタイトルは、[チャート プロパティ] ウィンドウの [一般] タブで編集できます。 [説明] オプション (チャート ウィンドウの下部に表示される一連のテキスト) の値を入力することもできます。
外観の書式設定
テキスト エレメントやシンボル エレメントを書式設定したり、チャートのテーマを適用したりして、チャートの外観を構成することができます。 書式設定のプロパティは [チャート プロパティ] ウィンドウの [書式設定] タブで設定できます。 [チャート] タブでチャート テーマを選択できます。 チャートの書式設定オプションには次のものがあります。
- 軸タイトル、軸ラベル、説明テキスト、凡例タイトル、凡例テキスト、ガイド ラベルに使用されるフォントのサイズ、色、スタイル
- グリッドと軸線の色、幅、ライン タイプ
- チャートの背景色
色
コンボ チャートでは、レイヤー シンボルで定義されたアウトライン色と塗りつぶし色に一致する色が可能な限り適用されます。 シリーズの色を変更するには、[チャート プロパティ] ウィンドウの [シリーズ] タブで、[シリーズ] テーブルの [シンボル] カラー パッチをクリックし、新しい色を選択します。
並べ替え
コンボ チャートは、[X 軸] フィールドがカテゴリの場合にのみ並べ替えをサポートします。 この場合、シリーズは、カテゴリのアルファベット順に自動的に並べ替えられます (X 軸昇順)。 [チャート プロパティ] ウィンドウの [並べ替え] オプションを使用すると、これを変更できます。 コンボ チャートでは、次の並べ替えオプションを使用できます。
- [X 軸昇順] - カテゴリは、左から右にアルファベットの昇順に並べられます。
- [X 軸降順] - カテゴリは、アルファベットの降順に並べられます。
- [Y 軸昇順] - カテゴリは小さい値から大きい値の順に並べられます。
- [Y 軸降順] - カテゴリは大きい値から小さい値の順に並べられます。
- [カスタム] - カテゴリは [ユーザー設定の並べ替え] テーブルで手動で並べ替えることができます。
データ ラベル
各シリーズの値を表示するラベルは、[チャート プロパティ] ウィンドウの [データ] タブの [シリーズにラベル付け] チェックボックスをオンにすると表示されます。
ガイド
ガイドのラインまたは範囲を追加し、参照として使用したり、重要な値をハイライト表示したりできます。 新しいガイドを追加するには、[チャート プロパティ] ウィンドウの [ガイド] タブで、[ガイドの追加] をクリックします。 ラインを描画するには、ラインを描画したい [値] の値を入力します。 範囲を作成するには、幅の値を入力します。 [ラベル] 値を指定して、ガイドにテキストを追加することもできます。
例
次の設定を使用して、8 月中の 1 日の総降水量と 1 日の平均気温、最低気温、最高気温を比較するコンボ チャートを作成します。
- [X 軸] -Date
- [左 Y 軸]:
- [フィールド名] - Precipitation、[集約] - [合計]、[シリーズ タイプ] - [バー]
- [右 Y 軸]:
- [フィールド名] - Temperature、[集約] - [平均値]、[シリーズ タイプ] - [ライン]
- [フィールド名] - Temperature、[集約] - [最小値]、[シリーズ タイプ] - [ライン]
- [フィールド名] - Temperature、[集約] - [最大値]、[シリーズ タイプ] - [ライン]