標高ピクセルの編集

Image Analyst ライセンスで利用できます。

ピクセル エディターでは、数値標高モデル (DEM)、数値表層モデル (DSM)、数値地形モデル (DTM) などの標高ラスターを編集できます。[取得] グループでは、あるピクセルの領域を別の領域に置き換えることができます。[ピクセル エディター] タブの [調査] グループには、標高データを表示するために使用できるツールがあります。また、[編集] タブには、データに適用できるツールや操作があります。

[取得] グループには [領域のコピー] 領域のコピー[領域の置換] 領域の置換 があります。 これらのツールは、同じデータセットのピクセル、またはマップの他のデータセットのピクセルをコピーするか置換します。 マップ内の他のデータセットを使用する場合は、[ソース レイヤー] ドロップダウン リストを使用して正しいマップ レイヤーを設定します。このレイヤーには、編集対象のラスターと同じビット深度が必要です。 このターゲット レイヤーは、常に、編集しているラスター データセットになります。

[調査] グループには、標高データを処理するツールがあります。 [外れ値の特定] 範囲外ポイントの位置の特定 では、選択した対象領域内にある、正常値から統計的に外れているピクセルがハイライト表示されます。 正常値の範囲からの標準偏差が 3 以上のピクセル値が外れ値と見なされます。 このような外れ値が検出された場合、[外れ値フィルター] ツール 範囲外フィルター を使用して、標高データからこれらの異常値を削除できます。 [最小/最大値の検索] 最小値と最大値の検索 では、選択した対象領域内にある最小値と最大値がハイライト表示されます。 最小ピクセルは緑色でハイライト表示され、最大ピクセルは赤色でハイライト表示されます。 [外れ値の特定] または [最小値と最大値の検索] からのピクセルを選択解除するには、[調査] グループの [ピクセルの選択を解除] 検索解除 ボタンをクリックします。 [カラー陰影起伏] カラー陰影起伏 では、標高データをその本来の形式である陰影起伏として視覚化できます。 カラー陰影起伏ビューでは、デジタル標高モデル (DEM) では視覚化するのが困難な、標高の急激な変化や詳細部分を識別できます。

DEM ビュー
DEM の陰影起伏ビュー

[編集] タブを使用すると、ピクセル値を対話的に置換できます。

  • [ピクセルの値を置換] ピクセルで値を置換 は、指定された各ピクセルを置換します
  • [領域の値を置換] 領域で値を置換 は、指定した領域の値を置換します。
[新しい値] テキスト ボックスに値を入力します。次に、[ピクセルの値を置換] または [領域の値を置換] ツールを使用して、値を置換する場所を指定します。テキスト ボックスを空白のままにした場合、新しい値は NoData になります。

標高データで選択した領域には、いくつかの操作を適用できます。使用可能なツールについては、以下の表をご参照ください。

操作またはフィルター説明

追加

追加

選択した領域内のすべてのピクセルで、指定した値を加算するか減算します。

正の値を指定するとピクセル値に加算され、負の値を指定するとピクセル値から減算されます。

ぼかし

ぼかし

選択した領域をぼかし効果によって隠します。 [ぼかし] を使用してノイズの多いエリアをスムーズにすることもできます。

[ファクター] オプションで、実行するぼかしのレベルを設定できます。この値が大きいほど、ぼかしの効果が大きくなります。

すでに不鮮明な画像をシャープにするには、[シャープン] チェックボックスをオンにします。 これにより、その領域が著しく不鮮明になることはなくなります。

カスタム処理

カスタム処理

選択した領域にラスター処理テンプレート (.rft.xml) を適用します。

操作を正常に行うには、次の 2 つの条件を満たす必要があります。

  • 入力 (編集対象のラスター) と出力領域の両方が同一のプロパティを持つ必要があります (バンド数、ビット深度など)。
  • 処理テンプレートのパラメーターがすべて有効である必要があります。

穴埋め

標高穴埋め

標高データセット内で隙間 (NoData) が存在する場所にピクセルを作成します。 隙間は一般的に、水域、不十分なステレオ オーバーラップ、クラス タイプの選択または除外によって生じます。 穴埋めは、地表面を生成するときに最もよく実行されます。

[穴埋め方法] では、埋める隙間の最大幅を選択できます。

  • [すべて穴埋め] - 隙間の幅に関係なく、すべての隙間が埋められます。 これがデフォルトです。
  • [なし] - 穴埋めを行いません。 小さな隙間は [短い範囲 IDW] パラメーターを使用して穴埋めできます。
  • [最大間隔幅] - 最大間隔幅は、埋める穴の最大サイズを指定するために使用されます。 隙間の周囲の境界ボックスの幅と高さが最大間隔幅の値より大きい場合、その隙間は穴埋めされません。 このパラメーターの単位は、データの空間参照系で使用される単位と同じです。

逆距離加重 (IDW) アルゴリズムを使用して小さな隙間を穴埋めするには、[短い範囲 IDW] チェックボックスをオンにします。 このパラメーターをオンにした場合、[検索範囲] で、穴埋めに使用する最大検索範囲を指定する必要があります。 有効なピクセルからこの閾値より遠い隙間は、隙間のまま残されます。 このパラメーターの単位は、データの空間参照系で使用される単位と同じです。

エッジから内挿

エッジから内挿

選択した領域のエッジからの値を使用して、サーフェスを内挿します。

これは非地面フィーチャの削除や NoData ギャップの穴埋めに使用できます。

この関数には次の 4 つの内挿方法があります。

  • [最近隣内挿法] - 最も近いピクセルを使用して、ピクセル値を計算します。
  • [線形間引き] - 不規則なラスター内の各ピクセルの中心点に基づく TIN (不規則三角形網) を使用してサーフェスを内挿して、規則的なピクセル グリッドを持つラスターに変換されるようにします。
  • [Natural Neighbor] - 検索ポイントに最も近い入力サンプルのサブセットを検出し、内挿する値を計算するためにこれらに適切な重みを加えます。 この方法の詳細については、「Natural Neighbor の仕組み」をご参照ください。
  • [逆距離加重] - 線形的に加重されたサンプル ポイントまたはピクセルのセットを組み合わせることによってピクセル値を求めます。 重みは、既知のポイントまたはピクセルからの距離の逆数の関数です。

[ブレンド] チェックボックスをオンにした場合、領域の周囲にバッファーが作成されてバッファー領域が内挿され、結果の外観がシームレスになります。 [ブレンド幅] テキストボックスで、ブレンド内挿で使用するピクセルの数を指定できます。 ブレンドでは操作に指定されているものと同じ内挿方法が使用されます。

頂点から内挿

頂点から内挿

選択した領域の頂点からの値を使用して、サーフェスを内挿します。

これは非地面フィーチャの削除や NoData ギャップの穴埋めに使用できます。

この関数には次の 4 つの内挿方法があります。

  • [最近隣内挿法] - 最も近いピクセルを使用して、ピクセル値を計算します。
  • [線形間引き] - 不規則なラスター内の各ピクセルの中心点に基づく TIN (不規則三角形網) を使用してサーフェスを内挿して、規則的なピクセル グリッドを持つラスターに変換されるようにします。
  • [Natural Neighbor] - 検索ポイントに最も近い入力サンプルのサブセットを検出し、内挿する値を計算するためにこれらに適切な重みを加えます。 この方法の詳細については、「Natural Neighbor の仕組み」をご参照ください。
  • [逆距離加重] - 線形的に加重されたサンプル ポイントまたはピクセルのセットを組み合わせることによってピクセル値を求めます。 重みは、既知のポイントまたはピクセルからの距離の逆数の関数です。

[ブレンド] チェックボックスをオンにした場合、領域の周囲にバッファーが作成されてバッファー領域が内挿され、結果の外観がシームレスになります。 [ブレンド幅] テキストボックスで、ブレンド内挿で使用するピクセルの数を指定できます。 ブレンドでは操作に指定されているものと同じ内挿方法が使用されます。

ピクセル化

ピクセル化

大きなピクセル サイズで領域をリサンプリングすることで、その領域をわかりにくくします。

[ファクター] オプションで、実行するリサンプリングのレベルを設定できます。この値が大きいほど、ピクセレーションの効果が高くなります。

すでに不鮮明な画像をシャープにするには、[シャープン] チェックボックスをオンにします。 これにより、その領域が著しく不鮮明になることはなくなります。

平均の設定

平均の設定

選択した領域の標高を、領域全体から計算された平均値に設定します。

定数の設定

定数の設定

選択した領域の標高を定数に設定します。

その領域に適用するを指定します。

NoData の設定

NoData の設定

選択した領域内のピクセルを、バンドごとに NoData ピクセルとして設定します。

平均フィルター

平均フィルター

選択した領域に対して平均フィルターを使用します。 これによって、その領域内の標高値がスムーズになります。

[フィルター サイズ] オプションでは、この操作を実行するときのフィルター ウィンドウのサイズを選択できます。 フィルター サイズが 8 の場合、8 x 8 のフィルター ウィンドウが使用されます。 値を大きくすると、よりスムーズになります。

制限付きフィルター

制約されたフィルター

選択した領域内で値が変化可能な最大値の閾値を持つ平均フィルターを使用します。

[フィルター サイズ] オプションでは、この操作を実行するときのフィルター ウィンドウのサイズを選択できます。 フィルター サイズが 8 の場合、8 x 8 のフィルター ウィンドウが使用されます。 値を大きくすると、よりスムーズになります。

[閾値] は、ピクセルが変化可能な最大値です。 閾値より大きい値に変化した場合、元のピクセル値のままとなります。

中央値フィルター

メディアン フィルター

選択した領域に対して中央値フィルターを使用します。

[フィルター サイズ] オプションでは、この操作を実行するときのフィルター ウィンドウのサイズを選択できます。 フィルター サイズが 8 の場合、8 x 8 のフィルター ウィンドウが使用されます。 値を大きくすると、よりスムーズになります。

外れ値フィルター

範囲外フィルター

領域内の外れ値ピクセルとその他のノイズを削除します。

たとえば、LIDAR データを捕捉したときに空に鳥の群れが飛んでいた場合、このフィルターでそのような異常値をソースの標高から削除できます。

[フィルター サイズ] オプションでは、この操作を実行するときのフィルター ウィンドウのサイズを選択できます。 フィルター サイズが 8 の場合、8 x 8 のフィルター ウィンドウが使用されます。 値を大きくすると、よりスムーズになります。

[閾値] は、ピクセル値の分離に使用される標準偏差を単位とする値であり、この範囲を超えるとピクセル値は外れ値と見なされます。

テレイン フィルター

テレイン フィルター

選択した領域内で、DSM 内の地上構造物を削除し、自然な傾斜は残します。

地表ポイントの検出には 3 つの方法が使用されます。

  • [標準] - この方法では、傾斜角の変化の許容値が設定されているため、[保守的] オプションでは通常取得されない地表地形の緩やかな起伏は取得できますが、[積極的] オプションで取得される急な起伏は取得できません。 これがデフォルトです。
  • [保守的] - この方法は、それ以外の方法と比べて、地表の傾斜角の変化に対する制約が厳重であり、地表と低地の植生 (芝生や植え込みなど) を区別することができます。 この方法は平坦な地形に最適です。
  • [積極的] - この方法では、標準の方法では無視される可能性のある急な起伏 (稜線や丘の頂上など) を含む地面を検出できます。 この方法を都市部や平坦な農村部では使用しないでください。このような使い方をすると、電柱、植生、建物の一部など、高さのある対象物が間違って地表として分類される可能性があります。

注意:

[交差領域を除外] チェックボックスがオンになっている場合、アクティブな領域と交差する領域はすべてこの操作から除外されます。

[元に戻す] ボタン 元に戻す を使用して、[ピクセル エディター] タブのツールを使用して実行した最後の操作を元に戻すことができます。 Ctrl + Z キーを押すことによっても元に戻すことができます。このショートカットを使用して、[ピクセル エディターの操作] ウィンドウ内で実行した操作を元に戻すこともできます。 [やり直し] ボタン やり直し を使用して、[ピクセル エディター] タブのツールを使用して実行された後で元に戻された操作をやり直すことができます。 Ctrl + Y キーを押すことによってもやり直すことができます。このショートカットを使用して、[ピクセル エディターの操作] ウィンドウ内で実行した操作をやり直すこともできます。

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