日時

特定のタイプのネットワーク解析では、時刻が極めて重要になることがあります。 ラッシュ アワーは、交通量が増えるため、真夜中よりも街中を運転するのにはるかに時間がかかります。 公共交通機関サービスは、スケジュールどおりに運行されますが、一部の時間や曜日に利用できなくなることがあるため、場合によっては、移動が困難になったり、不可能になったりします。

ネットワーク解析における日時

ネットワーク解析での日時の使用には、次の 2 つの構成が必要です。

  1. 交通量か公共交通機関を使用する移動モードを使用するようネットワーク解析を構成する必要があります。
  2. 希望する日時を使用するようネットワーク解析を構成する必要があります。

ネットワーク データセットや移動モードには、時間に対応するよう構成されていないものもあります。 交通量データか公共交通機関データを使用するよう解析が構成されている場合のみ、ネットワーク解析の結果が時刻ごとに異なります。 具体的には、解析の移動モードインピーダンス属性[交通量] または [公共交通機関] エバリュエーターを使用する必要があります。

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解析の移動モードで時間対応のエバリュエーターを使用する場合、解析は日付と時間を使用するよう明示的に構成する必要があります。 解析の日時が設定されると、ネットワーク解析の計算では、指定された日時の交通データまたは公共交通機関のスケジュールを照会し、この情報に基づいて移動時間を判断します。 解析結果は、解析の日時によって異なることがあります。

解析の日時が設定されていない場合、エバリュエーターで指定された全時間の動作にフォールバックして計算が行われます。 交通エバリュエーターを使用するインピーダンス属性の場合、全時間にフォールバックする動作では、[交通量] エバリュエーターの構成でフォールバック値として指定された別のインピーダンス属性に基づいて移動時間が計算されます。 [公共交通機関] エバリュエーターを使用するインピーダンス属性の場合、全時間にフォールバックする動作では、交通機関の路線はすべて制限されているものと見なされ、結果には公共交通機関を使用しない移動が表示されます。

到着時間と出発時間

最寄り施設の検出解析では、時刻を出発時間と到着時間のどちらとして解釈するかを選択できます。

到達圏解析では、施設から離れる移動方向の場合に、時刻が出発時間として解釈され、施設への移動方向では、時刻が到着時間として解釈されます。

他のネットワーク解析の解析タイプには、到着時間オプションがありません。 すべての時刻が、出発時間として解釈されます。

一般的な曜日と特定の日付

ラスト マイル デリバリーを除く解析の日付を選択する際には、特定の日付 (例: 2022 年 6 月 20 日) を選択することも、曜日 (例: 月曜日) を使用することもできます。 常に、現在の日付を使用するよう解析を構成することもできます。 ラスト マイル デリバリー解析では、すべての時間フィールドで特定の日付が使用される必要があります。

交通量を使用する解析では、曜日は、その曜日の次のインスタンスに解釈されます。 解析が火曜日に実行されるよう構成されており、今日が 6 月 20 日の月曜日の場合、解析は 6 月 21 日の火曜日に実行されます。今週の後半に再度解析を実行すると、火曜日の次のインスタンス (6 月 28 日) に解析が実行されます。

公共交通機関を使用する解析では、曜日がそのまま一般的な曜日として解釈されます。 公共交通機関データ モデルCalendars テーブルで定義されている定期サービスのみが考慮され、CalendarExceptions ファイルで定義されている定期サービスへの例外はすべて無視されます。

以下の特殊な日付のうち 1 つを使用して、特定の静的な日付ではなく、曜日または現在の日付をモデル化するよう、解析を構成します。

  • 今日 - 1899/12/30
  • 日 - 1899/12/31
  • 月 - 1900/1/1
  • 火 - 1900/1/2
  • 水 - 1900/1/3
  • 木 - 1900/1/4
  • 金 - 1900/1/5
  • 土 - 1900/1/6

タイム ゾーン

解析が小さな地理範囲内に収まる場合は、タイム ゾーンを考慮する必要がない場合があります。 ただし、入力データが複数のタイム ゾーンにまたがる大規模な地理範囲を対象としている場合は、時刻の解釈方法を考慮します。 解析に指定した日時を各入力ロケーションのローカル タイム ゾーンと UTC (協定世界時) のどちらを使って解釈するかを選択できます。

米国全土の複数の主要都市にある施設の到達圏解析を例として考えてみましょう。 ローカル タイム ゾーンの同じ時刻に、すべての到達圏が生成されるようにするには、それぞれのロケーションのローカル タイムを使って、時刻を解釈するよう解析を構成します。 このオプションでは、時刻が午前 8:00 に設定されている場合、東部標準時の施設で開始時間が東部標準時の午前 8:00、中部標準時の施設で開始時間が中部標準時の午前 8:00 となります。 到達圏では、常にローカル タイムで 8:00 に開始する移動がモデル化されますが、実時間では、ずれが発生します。

実時間で同時にすべての到達圏の生成を開始する場合は、UTC を使って、時刻を解釈するよう解析を構成します。 時刻を午後 2 時に設定すると、東部標準時ゾーン内のどの施設でも東部標準時の午前 9 時、中央標準時ゾーン内の施設では中央標準時の午前 8 時、山岳部標準時ゾーン内の施設では山岳部標準時の午前 7 時というように到達圏が生成されます。

注意:

ラスト マイル デリバリー解析では、ネットワーク データセットにタイム ゾーン属性が必要ですが、入力時間を各入力ロケーションのローカル タイム ゾーンと UTC (協定世界時) のどちらに指定するかを選択できます。

ネットワーク データセットにおけるタイム ゾーンの構成方法についての詳細

タイム ウィンドウ

ルート解析、配車ルート (VRP) 解析、およびラスト マイル デリバリー解析では、タイム ウィンドウを指定できます。タイム ウィンドウとは、開始時間から終了時間までの期間のことです。この期間に、ルートがネットワーク ロケーション (ルート解析のストップなど) を訪問します。

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