Standard または Advancedのライセンスで利用可能。
バージョンでデータの編集を行うと、各バージョン間に差が生じ始めます。 名前付きバージョンが作成されると、デフォルト バージョンとその名前付きバージョンで、すべての編集が追跡されます。 デフォルト バージョン内の編集には、他のバージョンからポストされた編集を含めることができます。
バージョンでデータの編集を完了したら、リコンサイル処理とポスト処理を実行し、編集内容をデフォルト バージョンにマージできます。 デフォルト バージョンから変更を取得し、この変更を名前付きバージョンとマージする処理は、リコンサイルと呼ばれます。 次に、ポスト処理を使用して、名前付きバージョンで行った変更内容をデフォルト バージョンに送信します。
同じフィーチャが名前付きバージョンとデフォルト バージョンで編集された場合は、競合と見なされます。 リコンサイル処理を実行する前に、どのような変更内容が競合となるか定義できます。
ヒント:
以下のセクションでは、マップの [コンテンツ] ウィンドウから開くことができる [バージョニング] タブで、リコンサイル処理とポスト処理を実行する方法について説明します。 また、[バージョンのリコンサイル (Reconcile Versions)] ジオプロセシング ツールを使用するか、バージョン ビューを現在表示しているときに [バージョン] タブにある [リコンサイル/ポスト] ボタン
を使用して、バージョンのリコンサイルとポストを行うこともできます。リコンサイル処理
名前付きバージョンで操作している場合、リコンサイルすると、現在接続している名前付きバージョンとデフォルト バージョンの間の競合内容が検出されます。
注意:
ブランチ バージョンをリコンサイルする際には、次の点に注意してください。
- ターゲット バージョンは、常にデフォルト バージョンです。
- リコンサイルの試行中に、未確認の競合が検出されると、警告が表示されます。
各リコンサイル操作の実行中に競合を処理する方法と表示されるプロンプトを変更する場合は、「バージョニング オプション」をご参照ください。
名前付きバージョンをデフォルト バージョンとリコンサイルするには、次の手順を実行します。
- [バージョニング] タブの [データ ソース] グループで、ドロップダウン メニューから目的の Web フィーチャ レイヤー データ ソース
が選択されていることを確認します。 - デフォルト以外のバージョンに接続していることを確認します。
- [バージョニング] タブで、[バージョニング] グループにある [リコンサイル] ボタン
をクリックします。 [リコンサイル] ダイアログ ボックスが表示されます。
- 次のオプションを使用して、競合を定義する方法を指定します。
競合の定義 説明 属性単位 (列)
ターゲット バージョン内と編集バージョン内の同じ行またはフィーチャの同じ属性 (列) に加えた変更にのみ、競合フラグが設定されます。 これがデフォルトです。
オブジェクト単位 (行)
ターゲット バージョン内と編集バージョン内の同じ行またはフィーチャに加えた変更に競合フラグが設定されます。
- [OK] をクリックします。
注意:
ブランチ バージョン対応データセットのリコンサイル時には、次のことに注意してください。
- 常に編集バージョンを優先して競合が解決される。
- 元に戻すまたは破棄操作を使用して、リコンサイル処理が完了した後に加えた変更を取り消すことはできません。
両方のバージョンで同じ属性が更新されたときに競合が識別されないようにするため、[フィールド競合フィルターの追加 (Add Field Conflict Filter)] ジオプロセシング ツールを使用して、フィールド セットに競合フィルターを定義できます。 フィールド競合フィルターでは、フィーチャクラス内のフィールドまたはフィールド セットを、競合検出に含まれないようタグ付けできます。 競合フィルターが定義されたフィールドのみが編集された場合は、リコンサイルの操作中、競合は返されません。 これは、オブジェクト (行) ではなく属性で競合を定義した場合のみに適用されます。 詳細については、「フィールド レベルの競合フィルタリング」をご参照ください。
リコンサイル処理で競合が検出された場合、競合ビューで確認し、管理できます。 競合ビューの詳細については、「ブランチ バージョンの競合の管理」をご参照ください。
競合を確認した後は、デフォルト バージョンに変更内容をポストして、マージ処理を完了してください。
変更のポスト
編集内容をデフォルト バージョンにポストするには、現在のポータル ユーザーがこのバージョンを編集するためのアクセス権を持っている必要があります。 つまり、デフォルト バージョンのアクセス プロパティが「パブリック」であるか、そのポータル ユーザーがバージョン管理者である必要があります。
リコンサイルして競合を確認した後に、変更内容をデフォルト バージョンにポストするには、[バージョニング] タブの [バージョニング] グループで [ポスト] ボタン 
をクリックします。
ポスト処理の実行中に、競合が検出されることもあります。 これは、リコンサイルの後、編集内容をデフォルト バージョンにポストする前に、デフォルト バージョンで編集が行われた場合に発生します。 これらの編集は、デフォルト バージョンでユーザーが行った編集であったり、他の名前付きバージョンからポストされた編集であったりします。 この状況が発生するとエラーが返され、ユーザーはリコンサイル操作を再度実行した後に、ポスト処理を行う必要があります。
ポスト プロセスに関して、次の点に注意してください。
- 変更がポストされると、デフォルト バージョンに変更を適用することになるので、ポスト操作を元に戻すことはできません。
- 明示的に確認済みのマークが付けられていない競合がある場合、ポスト時にダイアログ ボックスが開き、未確認の競合が自動的に解決されるという警告が表示されます。 [はい] をクリックして、[リコンサイル] ダイアログ ボックスで選択したオプションで競合を自動的に解決し、変更をターゲット バージョンにポストします。
- ポストが完了した後、名前付きバージョンでデータを引き続き編集を行うことができます。 それらの変更をデフォルト バージョンに適用するには、リコンサイル、競合の解決、ポストのプロセスを再び実行する必要があります。
ポスト処理によってワークフローが完了した場合は、オプションで、編集した名前付きバージョンを削除することができます。