ユーティリティ ネットワークを作成および構成する前に、各種デプロイメント タイプと構成のオプションを理解しておくことが重要です。 ユーティリティ ネットワークが保存されるジオデータベースのタイプによってデプロイメントのタイプが決まり、これはユーティリティ ネットワークの構成、共有機能、ライセンスにも影響します。 コア ツールを使用してユーティリティ ネットワークを手動で作成および構成するか、Utility Network Foundation を使用してこのプロセスを短縮することができます。 初期実装後は、同じツールを使用して、データ モデルの変更に基づいて構成を変更できます。
デプロイメント タイプおよびユーティリティ ネットワークの構成に使用可能なオプションの詳細については、以下のセクションをご参照ください。
配置タイプ
ユーティリティ ネットワークには 2 つの配置タイプがあります。 ユーティリティ ネットワークの保存に使用されるジオデータベース タイプは、配置タイプを決定します。
- エンタープライズ配置 - エンタープライズ ジオデータベースを使用するユーティリティ ネットワークの主要な配置パターンです。 このサービスベースのアーキテクチャを使用すると、すべてのプラットフォーム (デスクトップ、モバイル、および Web) 間でユーティリティ ネットワークのマルチユーザー編集と共有ができます。
- シングルユーザー配置 - ファイル ジオデータベースまたはモバイル ジオデータベースに保存されたユーティリティ ネットワークのもう 1 つの配置パターンです。 読み取り専用操作の同時アクセスは有効化されていますが、編集操作はシングル ユーザーに制限されます。
次の表に、各配置タイプのプロパティを示します。
配置 | 編集者数 | ジオデータベース タイプ | ArcGIS Pro ライセンス レベル | ユーザー タイプ エクステンション |
---|---|---|---|---|
多数 | ArcGIS Advanced Editing | |||
1 | 「ファイル ジオデータベース」および「モバイル ジオデータベース」 | N/A |
Utility Network Foundation
ArcGIS Solutions チームによって提供されている各種業種用の Utility Network Foundation と呼ばれる定義済みテンプレートは、ユーティリティ ネットワークの実装に必要な時間と労力を削減します。 ご自分の業種用のテンプレートが提供されている場合、Utility Network Foundation を使用して実装を始めるのがベスト プラクティスです。 これらのソリューションではネットワークの作成と構成を支援する一連のツールが提供され、各自のニーズに合わせてそのベースライン モデルを拡張または修正することができます。
各 Utility Network Foundation では、ユーティリティ ネットワークを構築するために必要なすべてのコンポーネントと、プロセスを円滑に進めるのに役立つ詳細なヘルプ ドキュメントが提供されます。 詳細については、ご自分の業種用の Utility Network Foundation をご参照ください。
Utility Network Foundation を使用してユーティリティ ネットワークを作成および構成する一般的なワークフローは次のとおりです。
- Utility Network Foundation ソリューションをデプロイします。
- 上記のギャラリー リンクを使用して、ご自分の業種用のモデルを選択します。
- Utility Network Package ツールボックスをインストールします。 Utility Network Package ツールボックスには、ユーティリティ ネットワークの構成とエクスポートを簡素化するツールが含まれています。
- データの移行を実行します。
- データ マッピングを実行するスキーマを確認し、情報モデルを修正します。 スキーマ レポートで、モデルとその構成を調べることができます。
- データ マッピング ツールを使用して、ソース データをターゲット データセットにマッピングし、既存のモデルをニーズに合わせて拡張または修正する必要があるかどうかを判断することができます。
- Foundation からのアセット パッケージにデータを移行してファイル ジオデータベースまたはモバイル ジオデータベースにデプロイし、品質保証を実行します。
- ユーティリティ ネットワーク環境を構成します。
- ユーティリティ ネットワークをエンタープライズ ジオデータベースにデプロイします。
- 編集マップを構成し、トポロジを有効化し、ユーティリティ ネットワークを公開します。
Foundation モデルを使用してユーティリティ ネットワークを作成および構成するために必要な手順の詳細については、各ソリューションのヘルプ トピックをご参照ください。
注意:
特定のドメイン向けの Utility Network Foundation が利用できない場合は、手動でユーティリティ ネットワークを作成および構成できます。
手動での構成
ユーティリティ ネットワークは、ユーティリティ ネットワーク ツールボックスで提供されている一連のジオプロセシング ツールを使用することによって手動で作成および構成できます。 ユーティリティ ネットワークの構成を簡素化するため、このプロセスをスクリプト化し、Utility Network Package ツールボックス内のツールと組み合わせることができます。 ユーティリティ ネットワークに対する追加構成が必要な場合に、実装の初期段階で使用できるツールを再開できます。
詳細については、「ユーティリティ ネットワークの構成」をご参照ください。