Location Referencing ライセンスで利用可能です。
リニア リファレンス システム (LRS) データ プロダクトを作成するには、最初に LRS データ テンプレートを作成する必要があります。作成したテンプレートは [LRS データ プロダクトの生成] ツールへの入力として使用します。
LRS 長さデータ プロダクトは、ルートの長さをその特性を基づいて計算するために使用されます。 以下の表は LRS 長さデータ プロダクトの例を示しており、郡と舗装状況別に集計した都市道路と地方道路の距離を計算したものです。
- サマリー フィールド: 「郡」と「舗装」
- 長さフィールド: 「都市道路」と「地方道路」
郡 | 舗装 | 都市道路 | 地方道路 |
---|---|---|---|
クロウフォード | Paved | 235.533 | 13.852 |
Unpaved | 6.029 | 5.487 |
|
デュボイス | Paved | 44.496 | 122.724 |
Unpaved | 13.153 | 55.692 |
|
ハリソン | Paved | 104.002 | 82.520 |
Unpaved | 19.638 | 46.776 |
|
パイク | Paved | 633.968 | 34.25 |
Unpaved | 41.576 | 3.040 |
|
ペリー | Paved | 260.674 | 0.000 |
Unpaved | 20.030 | 0.016 |
|
スペンサー | Paved | 103.373 | 1.031 |
Unpaved | 9.655 | 0.000 | |
ウォリック | Paved | 422.927 | 208.069 |
Unpaved | 55.608 | 102.700 |
他の構成可能な LRS 長さデータ プロダクトには、次のタイプがあります。
- 機能クラス別に集計した路面タイプ (瀝青、アスファルト、砂利、コンクリートなど) の距離
- 管轄区域別に集計した各郡の保守されている公的道路の距離
- 市街地ごとの車線距離と毎日の VMT
このワークフローでは、上の表に示されたデータ プロダクトと同様の LRS 長さデータ プロダクトを生成するためのテンプレートを作成する方法を学習します。
LRS データ プロダクト タイプの選択
LRS 長さデータ プロダクトは、現在サポートされている唯一のプロダクト タイプで、LRS データ テンプレート ウィザードの [LRS データ プロダさクト タイプの選択] ウィンドウのデフォルトの選択肢です。
- ArcGIS Pro を起動して、マップに LRS データを含むプロジェクトを開きます。
- [Location Referencing] タブの [LRS データ プロダクト] グループで、[LRS データ テンプレート] をクリックします。
LRS データ テンプレート ウィザードの [LRS データ プロダクト タイプの選択] ウィンドウが表示されます。[データ プロダクト タイプ] のデフォルト値は [長さ] です。
- [次へ] をクリックします。
[テンプレート プロパティの設定] ウィンドウが表示されます。
テンプレート プロパティの設定
プロダクト タイプが指定されたら、テンプレート プロパティを指定することができます。
テンプレート プロパティを編集するには、次の手順を実行します。
- テンプレート名を指定します。
デフォルトでは、テンプレートはプロジェクト フォルダーに保存されます。 必要に応じて、別の場所を参照し、テンプレートの名前を指定して、[OK] をクリックします。
- [ネットワーク] ドロップダウン矢印をクリックして、ネットワークを選択します。
このネットワークは、道路の長さを計算する際に使用されます。
- 必要に応じて、説明を入力します。
- 必要に応じて、[プレビュー] をクリックしてキャンバスを開きます。
キャンバスでは、ウィザードで入力した情報の形式を設定します。
- [次へ] をクリックします。
テンプレート サマリー フィールドの設定
LRS データ テンプレートを生成するための次の手順は、サマリー レイヤーとサマリー フィールドの選択です。 LRS 長さデータ プロダクトは、サマリー レイヤーの個別値に基づいて集計されます。 複数のサマリー レイヤーとサマリー フィールドを構成できます。 サマリー レイヤーは、その空間的な関係に基づいてレベル別に並べ替えと分割が行われます。
この例では、郡の境界レイヤーをレベル 1 に、舗装状況レイヤーをレベル 2 に構成できます。 LRS 長さデータ プロダクトは、各郡の舗装道路と未舗装道路の長さを集計します。
これはオプションです。 サマリー フィールドをテンプレートに追加しない場合は、[次へ] をクリックして続行します。
テンプレート サマリー フィールドを編集するには、次の手順を実行します。
- [追加] をクリックしてサマリー レベルを追加します。
- [サマリー レイヤー] ドロップダウン矢印をクリックし、サマリー レイヤーを選択します。
このレイヤーは、ポリゴン フィーチャクラス、2 番目のウィンドウで指定したネットワークに登録されたライン イベント、またはネットワーク自体にすることができます。 このレイヤーは、指定したネットワークと同じジオデータベースにあり、同じ投影法を持つ必要があります。
この例では、[郡の境界] が第 1 レベルのサマリー レイヤーとなります。
- [フィールド] ドロップダウン矢印をクリックし、サマリー フィールドを選択します。
この例では、[郡名] がエンジニアリング ネットワークのサマリー フィールドとなります。
サマリー フィールドを選択すると、[表示値マップ] セクションではサマリー フィールドに個別値を表示します。 テーブルの [表示値] 列は編集できます。 LRS 長さデータ プロダクトでは、[表示値マップ] セクションの値に対して道路の長さのみ計算されます。
- [テーブルに格納されている名前] テキスト ボックスにサマリー レベルの名前を入力します。
この例では、レベル名は [郡] になります。
- 必要に応じて、[フィルター式] ドロップダウン矢印をクリックし、[表示値マップ] セクションに表示する値のフィルター式を入力します。
この例では、南東カテゴリに属している 7 つの郡が選択されます。 これら 7 つの郡によってクリップされた道路の長さのみが計算されます。
- サマリー レベルを複数追加するには、前のステップを各レベルに対して繰り返してください。
この例では、[舗装状況] が第 2 レベルのサマリー レイヤー、[PSR] がサマリー フィールド、[舗装] が 2 番目のレベル名となります。 PSR にフィルターが適用され、2 つの表示値 (「舗装道路」と「未舗装道路」) が生成されます。
この結果、LRS 長さデータ プロダクトは、各郡の舗装道路と未舗装道路の長さを集計することになります。
- [次へ] をクリックします。
テンプレートの長さフィールドの設定
サマリー レイヤーを選択したら、次は長さフィールドを追加します。 長さフィールドは、LRS 長さデータ プロダクトに道路の長さを表示する列を構成します。
長さのフィールドを構成するには、[単一の値] と [個別値] の 2 つのオプションがあります。 [単一の値] オプションを使用して長さのフィールドを 1 つずつ構成し、フィルターを適用してカテゴリを作成するか、[個別値] オプションを使用して個別の長さフィールドとして必要なすべての個別値を構成できます。
この例では、[単一の値] を使用して都市道路と地方道路の長さを計算します。データには 4 つの個別値があり、これらを 4 つのフィールドではなく 2 つのフィールドとして構成する必要があるからです。
テンプレートの長さフィールドを編集するには、次の手順を実行します。
- [追加] をクリックして長さフィールドを追加します。
- [長さレイヤー] のドロップダウン矢印をクリックし、長さレイヤーを選択します。
このレイヤーは、2 番目のウィンドウで指定したネットワークに登録されたライン イベント、またはネットワーク自体にすることができます。 このレイヤーは、選択したネットワークと同じジオデータベースにあり、同じ投影法を持つ必要があります。
この例では、ライン イベント [CLEu_RurlUrbn] が最初の長さレイヤーです。
- [選択方法] ドロップダウン矢印をクリックして、選択方法を選択します。
- [単一の値] - 単一の長さフィールドを追加します。
- [個別値] - 選択した長さフィールドに対して複数の個別値を追加し、個別値のそれぞれが個別のフィールドになります。 このオプションは、長さのレイヤーが名前やフィルターなしで指定されている場合にのみ表示されます。
[単一の値] を選択した場合は、手順 4 をスキップします。 この例では、[単一の値] が選択方法として使用され、カスタマイズされたフィルターが長さフィールドに適用されています。この例は手順 5 に続きます。
- [個別値] を選択した場合、表示されるポップアップ ウィンドウから長さレイヤーのフィールドを選択して、次の手順を実行します。
- 個別値の横のチェックボックスをオンにすることで、その値を選択します。
- 必要に応じて、選択した各個別値の名前を変更します。
この名前は、個別値がウィザードに追加される際に長さフィールドの名前になります。
- [追加] をクリックして、選択した個別値を長さフィールドとして追加します。
各長さフィールドは、選択方法として [単一の値]、および個別値に対応したフィルター式を自動的に持つようになります。
注意:
[個別値] オプションでは、コード値ドメインおよびサブタイプの値も優先されます。
- この長さフィールドの名前を入力するか、各セルをクリックして既存の名前を更新します。
この例では、[都市道路] が最初の長さフィールドの名前です。
- 必要に応じて、[フィルター式] ドロップダウン矢印をクリックし、長さフィールドをフィルターする式を入力します。
この例では、テンプレートを使用して都市道路と地方道路の長さを計算するので、最初の長さフィールドの名前は [都市道路] になり、都市道路カテゴリに対応する値を選択するためのフィルターが RuralUrban フィールドに適用されます。
- 長さフィールドを複数追加するには、前のステップを各フィールドに対して繰り返してください。
この例では、2 番目の長さフィールドの名前は [地方道路] になり、地方道路カテゴリに対応する値を選択するためのフィルターが [RuralUrban] フィールドに適用されます。
- [完了] をクリックしてテンプレートを保存します。
注意:
既存のテンプレートを表示または編集するには、[テンプレート] の横にあるフォルダーをクリックします。 デフォルトのプロジェクト フォルダーの場所からテンプレートを選択するか、別の場所を参照できます。
このテンプレートは [LRS データ プロダクトの生成] ツールで使用できます。