[フィーチャの結合 (Join Features)] ツールでは、フィーチャの相対的な場所に基づいて、あるレイヤーのフィーチャを別のレイヤーのフィーチャに結合できます。 この操作を「空間結合」と呼びます。 空間結合の他に、[フィーチャの結合 (Join Features)] ツールを使用して時系列的結合と属性結合を適用することもできます。 空間結合を定義するときに、あるレイヤーに含まれるポイント、ポリライン、ポリゴンの各フィーチャを選択するために、使用できる空間リレーションシップが多数あります。この空間リレーションシップは、別のレイヤーにあるフィーチャとの着目するリレーションシップを示します。
たとえば、最近発生した洪水で被害を受けた家屋数を調査するには、Within 空間リレーションシップ演算子を使用して、家屋のレイヤーを洪水の境界に結合できます。
レガシー:
ArcGIS GeoAnalytics Server エクステンションは ArcGIS Enterprise で廃止されます。 GeoAnalytics Server の最終リリースは ArcGIS Enterprise 11.3 に含まれています。 このジオプロセシング ツールは ArcGIS Enterprise 11.3 以前のバージョンで使用できます。
結合レイヤーとターゲット レイヤー
空間結合では、結合レイヤーからターゲット レイヤーへのフィーチャのマッチングが、フィーチャの相対的な空間位置に基づいて行われます。
次の凡例は、このトピック内のすべての例に適用されます。
- ターゲット フィーチャ - 緑
- 結合フィーチャ - 紫
- 結合フィーチャと選択された空間リレーションシップを示すターゲット フィーチャ - 赤のハイライト
フィーチャ間の空間リレーションシップ
フィーチャ間の空間リレーションシップでは、ジオメトリの種類 (ポイント、ポリライン、およびポリゴン) がそれぞれ内部と境界を持ちます。 2 つのジオメトリの内部と境界を対応させることにより、それらのジオメトリが示す空間リレーションシップが決まります。
以下の画像で、ポイント、ポリライン、ポリゴンのジオメトリ、境界、および内部の概略を示します。
ArcGIS GeoAnalytics Server でサポートされるリレーションシップは Clementini です。つまり、ポリゴンの境界はポリゴンの内部や外部とは別のものです。
ジオメトリ タイプとサポートされるリレーションシップ
次の表に、特定タイプのジオメトリ間の空間結合 (ポイントと他のポイントとの結合など) でサポートされる空間リレーションシップを示します。
次のジオメトリ タイプ間の空間結合 (ターゲット フィーチャと結合フィーチャ): | 等しい | 交差する | 含む | 含まれる | 横切る | 接する | 重複する | 平面近接 | 測地線近接 |
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ポイントとポイント | |||||||||
ポイントとポリライン | |||||||||
ポイントとポリゴン | |||||||||
ポリラインとポイント | |||||||||
ポリラインとポリライン | |||||||||
ポリラインとポリゴン | |||||||||
ポリゴンとポイント | |||||||||
ポリゴンとポリライン | |||||||||
ポリゴンとポリゴン |
等しい
ターゲット フィーチャと結合フィーチャの内部が同一であり、ジオメトリ タイプが同じである場合、ターゲット フィーチャは結合フィーチャに等しくなります。
以下の画像では、緑のターゲット フィーチャが紫のフィーチャに等しい場合に、赤の枠で囲まれます。
交差する
ターゲット フィーチャがそのジオメトリの一部を結合フィーチャと共有する場合、ターゲット フィーチャは結合フィーチャと交差しています。 ターゲット フィーチャが結合フィーチャを含む (Contains)、含まれる (Within)、横切る (Crosses)、接する (Touches)、または重複する (Overlaps) 場合、ターゲット フィーチャは交差しています。
以下の画像では、緑のターゲット フィーチャが紫のフィーチャと交差する場合に、赤の枠で囲まれます。
含む
結合フィーチャがターゲット フィーチャのサブセットであり、相互の内部が交差している場合、ターゲット フィーチャは結合フィーチャを含みます。 結合フィーチャが境界上にあり、内部と交差している場合、ターゲット フィーチャは結合フィーチャを含みます。 結合フィーチャが境界上のみにあり、内部にはない場合、ターゲット フィーチャは結合フィーチャを含みません。
これは Within 演算子の逆です。
以下の画像では、緑のターゲット フィーチャが紫のフィーチャを含む場合に、赤の枠で囲まれます。
含まれる
ターゲット フィーチャの全体が結合フィーチャの内側にある場合、ターゲット フィーチャは結合フィーチャに含まれます。 内部の交差部分が空でなく、ターゲット フィーチャが結合フィーチャのサブセットである場合、ターゲット フィーチャは含まれます。 交差する内部がない場合、結合フィーチャはターゲット フィーチャに含まれません。
これは Contains 演算子の逆です。
以下の画像では、緑のターゲット フィーチャが紫のフィーチャを含む場合に、赤の枠で囲まれます。
横切る
2 本のポリラインの交差部分がポイントのみを含み、交差部分のポイントの少なくとも 1 つが両方のポリラインの内部にある場合、それらのポリラインは横切っています。 ポリラインの接続部分の一部がポリゴンの内部にあり、一部が外部にある場合、ポリラインとポリゴンは横切っています。 ポリラインとポリゴンが、ポリゴンの内部で共通のポリライン (ポリライン全体と等しくはない) を共有している場合、それらのポリラインとポリゴンは横切っています。 ターゲット フィーチャと結合フィーチャは、ポリラインまたはポリゴンでなければなりません。
以下の画像では、緑のターゲット フィーチャが紫のフィーチャとクロスする場合に、赤の枠で囲まれます。
接する
ターゲット フィーチャと結合フィーチャが交点を持つが、それらのフィーチャがオーバーラップしていない場合、ターゲット フィーチャは結合フィーチャと接しています。
以下の画像では、緑のターゲット フィーチャが紫のフィーチャと接触する場合に、赤の枠で囲まれます。
重複する
2 つのジオメトリが同じジオメトリ タイプであり、交差部分も同じジオメトリ タイプであるが、両方の元のジオメトリとは異なる場合、それら 2 つのジオメトリは重複しています。
以下の画像では、緑のターゲット フィーチャが紫のフィーチャと重複する場合に、赤の枠で囲まれます。
平面近接と測地線近接
概念的に、これらの演算子は、指定された距離を使用してターゲット フィーチャをバッファーし、バッファーを適用した結合フィーチャと交差するターゲット フィーチャをすべて返します。
ArcGIS Enterprise 10.7 では、GeoAnalytics Server が Geodesic Near 操作もサポートします。 この操作は、平面距離ではなく測地線距離が使用される点を除き、Planar Near と同じです。 データが広大な地理的範囲をカバーする場合や、入力座標系が地理座標系である場合は、この演算子を使用します。
以下の画像では、近接距離バッファー (薄緑) が指定された緑のターゲット フィーチャが、紫の結合フィーチャの近傍にある場合、赤の枠で囲まれています。