ArcGIS Pro では、GPU (グラフィックス処理装置) の能力に基づいて、グラフィックス エンジンで描画が制限されます。 これらの制限を超えると、シーンが完全に描画されない場合があります。 また、現在のビューでのリソースの消費量が限界に近い状態になると、描画のパフォーマンスが明らかに低下します (フレーム レートの低下やビューの途切れなど)。
GPU リソースの消費量が制限を超えると、 [GPU リソースが超過しました。いくつかのビューを閉じるか、レイヤー設定を変更して表示されるデータ量を削減することを検討してください。] という警告メッセージが表示されます。 マップの描画を完全に復元するか、描画のパフォーマンスを元に戻すには、シーンを変更して、GPU の負荷を軽減します。
ハードウェアが正しく構成されるようにするコンピューターのパフォーマンスの最適化について説明します。
GPU の負荷の軽減
ここに記載された処理を実行すると、GPU の負荷を軽減し、描画のパフォーマンスを元に戻すことができます。
- [オプション] ダイアログ ボックスの [表示] タブで [レンダリング品質] 設定を下げることができます。 この設定を下げると、GPU に対する要求を少なくするために、標高の詳細レベルとマルチパッチ フィーチャでのテクスチャの解像度が低下します。
- コンテンツを、独立して描画するのではなく、サーフェス上にドレープすることができる場合、[コンテンツ] ウィンドウで、レイヤーを 3D レイヤー グループから 2D レイヤー グループに移動することを検討してください。 これによって、シーン内に描画される 3D ジオメトリの量が減少するため、GPU に対する負荷が低下します。
- シーン内の 1 つ以上のレイヤーの表示縮尺の下限を下げることができます。 [コンテンツ] ウィンドウでレイヤーが選択された状態で、リボン上の [フィーチャ レイヤー] タブの [表示範囲] グループにある [最遠距離] ドロップダウン メニューで、短い距離を設定します。 このプロパティに対して距離が設定されていない場合、フィーチャがすべての距離で描画されます。
- [テクスチャを圧縮してパフォーマンスを最適化] オプション ([レイヤー プロパティ] ダイアログ ボックスの [表示] タブ上) がオンになっていることを確認します。 このオプションは、シーンでのみ使用できます。
- アルファ透過表示を活用していないシンプルなアイコンなどのシンボルがレイヤーに含まれている場合は、[部分的に透明なシンボルの最適化] オプション ([レイヤー プロパティ] ダイアログ ボックスの [表示] タブ上) をオンにします。
- ジオメトリの密度が高い場合は、距離表示が制限されていても、シーンに表示されるジオメトリの密度を低くすることができます。
- ジオメトリがマルチパッチの場合やマルチパッチをマーカー シンボルとして使用している場合は、ジオメトリを単純化するツールを使用します。 The 3D Workshop Feature Extraction Tools は、マルチパッチ ジオメトリを修復および単純化するベータ ツールです。 Local Government Scenes ソリューションには、マルチパッチ ジオメトリ用のジェネラライズ ツール (LOD2 および LOD3 建物ツール) が用意されています。
- 従来の GIS ジオメトリ (ポイント、ライン、ポリゴンなど) を使用している場合は、ジェネラライズ ツールセットに含まれているツールを使って、フィーチャに表示されるジオメトリの密度を低くすることができます。