EU (欧州連合) では、さまざまな空間データのテーマと関連付けられた空間データセットとサービスのメタデータを作成する必要があります。 INSPIRE メタデータ ガイドラインとして参照される「Technical Guidance for the implementation of INSPIRE dataset and service metadata based on ISO/TS 19139:2007」は、ISO 19115 および ISO 19139 メタデータ規格にも準拠するメタデータを作成しながら、この要件を満たす方法を説明しています。 このガイドでは、ArcGIS Pro でメタデータを編集して、INSPIRE メタデータ ガイドラインに準拠したコンテンツを作成するワークフローについて説明します。
ArcGIS Pro の構成
INSPIRE 2.0.1 メタデータ ガイドラインに準拠したメタデータ コンテンツを作成する最初のステップは、ArcGIS Pro を正しく構成することです。 [オプション] ダイアログ ボックスで、メタデータ スタイル ドロップダウン リストから [INSPIRE Metadata Directive] を選択します。 これにより、メタデータ ビューでメタデータを編集するときに、表示される検証エラーは INSPIRE メタデータ ガイドラインに基づくことになります。 これらのルールは、有効な ISO 19115 および ISO 19139 メタデータを作成するのに役立つルールに追加されました。 この仕様の性質上、INSPIRE のルールを ISO 19115 および ISO 19139 の要件と切り離して考えることはできません。
このメタデータ スタイルでは、アイテムのすべてのメタデータ コンテンツをカタログ ビューに表示できます。 ArcGIS Pro で設定したメタデータ スタイルが組織の別の場所で使用されるメタデータ スタイルと一致しない場合、ArcGIS システムでメタデータを表示および編集するときに不整合が生じる可能性があります。
注意:
ArcGIS プラットフォームは、ArcGIS メタデータ形式のメタデータに対してのみ機能します。 メタデータ コンテンツを ISO 19139 XML 形式で保存している場合、そのコンテンツを ArcGIS Pro や ArcGIS プラットフォームの別の場所で直接使用することはできません。 このメタデータ コンテンツをカタログ ビューで表示しようとすると、この情報は使用できないことを通知するメッセージが表示されます。 このメタデータ コンテンツはブラウザーで表示できます。
INSPIRE に準拠したメタデータの作成
ArcGIS Pro で、どちらのメタデータ エディターを使用しても、INSPIRE 2.0.1 メタデータ ガイドラインにも準拠する、アイテムの完全な ISO 19115 および ISO 19139 メタデータを作成できます。
ご参考までに、以降の各セクションでは、空間データセットとデータ シリーズ アイテムを文書化する際の INSPIRE の要件を満たし、ISO 19115 および ISO 19139 メタデータの最小必須エレメントを提供するメタデータを作成する方法について説明します。 最小準拠のメタデータ ドキュメントを作成することだけに限定されません。 さらに情報を指定した場合、その他の検証ルールがアクティブ化します。 指定したその他の情報を補完する追加のコンテンツが必要になる場合があります。 追加で必要なコンテンツを指定するには、以下の説明と同じ方法に従います。
INSPIRE 2.0.1 メタデータ ガイドライン ドキュメントには、期待されるコンテンツの例と共に、INSPIRE の要件または ISO 19115 の要件のいずれかを満たすために提供する必要のある各メタデータ エレメントを説明するセクションが含まれています。 以下の表では、これらのセクションの番号が、ガイドラインで定義されているエレメント名の前に示されています。 その他のセクションでは、INSPIRE 固有の適合性ルールが詳述されています。 固有の適合性ルールに関連付けられたメタデータ エレメントの場合、括弧内で、文字「C」で始まる適合性ルール番号も提供されます。
以下で提供される情報には、現在のところ、空間データ サービスをドキュメント化するための手順は含まれていません。
ArcGIS Pro クラシック メタデータ エディターの使用
ArcGIS Pro クラシック メタデータ エディターを使用して INSPIRE メタデータ ガイドラインと ISO 19115 および ISO 19139 メタデータ規格の要件を満たすメタデータを作成するには、以下の手順に従います。
- メタデータ ビューでアイテムのメタデータを編集します。メタデータ ビューに、最初のメタデータ編集ページが表示されます。 メタデータを編集できるすべてのページが [コンテンツ] ウィンドウにリストされます。
- 必須コンテンツが不足していると認識されている
[コンテンツ] ウィンドウの各ページをクリックして、適切なコンテンツを入力します。
必要なすべてのコンテンツが入力されると、[コンテンツ] ウィンドウでページが有効であると認識されます
。
- 必要に応じて、変更内容を適用または保存します。
アイテムのメタデータを作成するには多少時間がかかることがあります。 必須情報を入力しなくても、変更内容を保存して、後で残りを完了させることができます。 次回このプロジェクトを操作するときにメタデータ ビューを開くと、最後に操作したページが表示されます。
- 操作が完了したら、メタデータ ビューを閉じます。
以下の表では、INSPIRE メタデータ ガイドラインを満たす、ISO 19115 および ISO 19139 メタデータの最小必須エレメントを含むドキュメントを作成するための各メタデータ エレメントがある場所を示しています。 この表の各行は、ArcGIS Pro クラシック メタデータ エディターのページを示しています。 メタデータ ビューの [コンテンツ] ウィンドウでページをクリックし、必要な情報を入力します。 要件列で、各メタデータ エレメントは INSPIRE 2.0.1 メタデータ ガイドラインで使用されている名前、セクション番号、適合性ルールによって識別されます。
INSPIRE 適合性ルールに関連付けられているエレメントのみ、アイテム名の横に括弧付きで C 番号が示されています。 この表に示す一部のエレメントには INSPIRE 適合性ルールがありませんが、ISO 19115 と ISO 19139 の要件を満たすため、表に含めています。
メタデータ編集ページ | INSPIRE と ISO 19115 および 19139 の要件 |
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[概要] > [アイテム説明] |
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[概要] > [トピックとキーワード] |
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[概要] > [引用] |
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[メタデータ] > [詳細] |
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[メタデータ] > [問い合わせ先] |
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[リソース] > [詳細] |
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[リソース] > [範囲] |
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[リソース] > [問い合わせ先] |
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[リソース] > [制約] |
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[リソース] > [空間参照] |
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[リソース] > [品質] |
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[リソース] > [系譜] |
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[リソース] > [配布] |
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ArcGIS メタデータ エディターの使用
ArcGIS メタデータ エディターを使用して INSPIRE メタデータ ガイドラインと ISO 19115 および ISO 19139 メタデータ規格の要件を満たすメタデータを作成するには、以下の手順に従います。
- メタデータ ビューでアイテムのメタデータを編集します。メタデータ ビューに、ArcGIS メタデータ編集の [必須のメタデータ] ページが表示されます。
- メタデータ ビューの幅を調節して、3 列をすべて表示します。
- メタデータ エディターの 3 番目の列にある [必須] タブをクリックします。
- [必須] タブに表示され、緑のチェック マークが付いていないメタデータ エレメントをすべてクリックし、適切なコンテンツを入力します。
適切な値を入力すると、リスト内のメタデータ エレメントに緑色のチェックマークが表示されます。
- 必要に応じて、変更内容を適用または保存します。
アイテムのメタデータを作成するには多少時間がかかることがあります。 必須情報を入力しなくても、変更内容を保存して、後で残りを完了させることができます。 次回このプロジェクトを操作するときにメタデータ ビューを開くと、最後に操作したページが表示されます。
- 操作が完了したら、メタデータ ビューを閉じます。
現在のメタデータ スタイルで必要なメタデータ エレメントが、メタデータ エディターの 3 番目の列にある [必須] タブにリストされています。 メタデータ エレメントが表示されるカードの名前がエレメント名の下に表示されています。 一部のエレメントは複数のカードに含まれています。
以下の表の各行では、INSPIRE メタデータ ガイドラインの必須エレメントの 1 つ、または ISO 19115 または ISO 19139 メタデータの最小必須エレメントの 1 つについて説明しています。 ArcGIS メタデータ エディターでのエレメント名とともに、そのエレメントが存在するメタデータ エディターのページとカードが示されています。 要件列で、各メタデータ エレメントは INSPIRE 2.0.1 メタデータ ガイドラインで使用されている名前、セクション番号、適合性ルールによって識別されます。
INSPIRE 適合性ルールに関連付けられているエレメントのみ、アイテム名の横に括弧付きで C 番号が示されています。 この表に示す一部のエレメントには INSPIRE 適合性ルールがありませんが、ISO 19115 と ISO 19139 の要件を満たすため、表に含めています。
注意:
現行バージョンの ArcGIS Pro では、INSPIRE Metadata Directive メタデータ スタイルの [必須] タブに表示されるエレメントのリストは完全なものではありませんが、 INSPIRE の要件および ISO 19115 規格と ISO 19139 規格の最小必須要件を満たすために必要なすべてのエレメントが以下の表に含まれています。 一部の情報は、[すべてのメタデータ] ページの適切な場所に移動して入力する必要があります。 メタデータ エレメントが [必須] タブにはリストされているが以下の表には含まれていない場合、このメタデータ スタイルを使用する際にそのメタデータ エレメントはスキップできます。
メタデータ編集ページ | INSPIRE と ISO 19115 および 19139 の要件 |
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タイトル - [必須のメタデータ] ページのアイテム説明カードまたは引用のタイトル カード | 2.3.1 Resource title (C.2.1) - [タイトル] テキスト ボックスにアイテムのわかりやすいタイトルを入力します。 |
説明 (要約) - [必須のメタデータ] ページのアイテム説明カード | 2.3.2 Resource abstract (C.2.2) - [説明 (要約)] テキスト ボックスに概要を入力します。 |
トピック カテゴリ - [必須のメタデータ] ページのアイテム説明カード | 3.1.2.5 Topic category (C.2.8) - アイテムのメタデータの適用範囲がデータセットまたはシリーズの場合は、[トピック カテゴリ] ドロップダウン リストをクリックし、必要な数だけ値のチェックボックスをオンにします。 |
パブリック アクセス時の INSPIRE の制限 - [必須のメタデータ] ページの制約カード | 2.3.6 Limitations on public access (C.2.22) - [INSPIRE Limitations On Public Access] ドロップダウン リストで適切な値をクリックします。 パブリック アクセスが制限されている場合、これらの制限のベースとなる INSPIRE 指令の第 13 条の部分を特定します。 第 13 条の部分を選択すると、新しい法的制約セクションが制約カードに自動的に追加されるので、[使用制限] テキスト ボックスに、制限に関する情報とその理由を入力します。 たとえば、Creative Commons または Open Data Commons ライセンスを使用している場合、「CC BY」や URL などのライセンスの名前を入力します。 データを公開し ArcGIS Hub カタログで共有すると、Creative Commons ライセンスと Open Data Commons ライセンスが認識され、正しいアイコンとリンクがアイテムのページに自動的に表示されます。 |
INSPIRE Conditions Applying To Access And Use - [必須のメタデータ] ページの制約カード | 2.3.7 Conditions applying to access and use (C.2.21) - リソースを使用するための条件がないか条件が不明の場合、[INSPIRE Conditions Applying To Access And Use] ドロップダウン リストで値をクリックします。 ただし、条件がわかっている場合は、その条件を記述する必要があります。 制約カードの下部にある [制約] リンクをクリックします。 [コンテンツ] ウィンドウで [すべてのメタデータ] ページが選択され、このページが開いて制約セクションが表示されます。 既存の法的制約カードまで下方スクロールします。 または、既存の一般制約カードで、[別のセクション カードの追加] をクリックし、[法的制約] をクリックします。 法的制約カードで、[利用制約] ドロップダウン リストをクリックし、[その他の制限] をクリックします。 これにより、[他の制約] 見出しの下にテキスト ボックスが自動的に追加されます。 アクセス制限がある場合、[他の制約] テキスト ボックスにその説明を入力します。 |
境界四角形 - [必須のメタデータ] ページの地理範囲カード | 2.3.8 Geographic bounding box (C.2.12) - 境界四角形が自動的に指定されていない場合、WGS84 座標参照系を基準にした座標 (度) を [西]、[東]、[南]、[北] の各テキスト ボックスに入力します。 または、[範囲の選択] ボタンをクリックし、マップ上に境界四角形を描画し、[保存] をクリックします。 |
主題キーワード - [必須のメタデータ] ページの主題キーワード カード | 3.1.2.2 Keywords for Spatial Data Theme(s) (C.2.10) - データセットの主題を定義するには、GEMET (General Multilingual Environmental Thesaurus) シソーラスなどの管理用語から少なくとも 1 つのキーワードを指定する必要があります。 インターネットに接続している GEMET を使用するには、[ルックアップ] ボタンをクリックします。 [INSPIRE キーワード ルックアップ] ダイアログ ボックスのドロップダウン リストで適切な言語をクリックし、キーワード リスト内の関連するキーワードをすべてオンにし、[確定] をクリックします。 または、[主題キーワード] テキスト ボックスに GEMET シソーラスのキーワードを入力し、Tab キーを押します。キーワードは、メタデータの言語でのシソーラスのテキストと完全に一致している必要があります。 |
タイトル - [必須のメタデータ] ページのシソーラスのタイトル カード | 3.1.2.2 Keywords for Spatial Data Theme(s) (C.2.10) - 主題キーワード カードのキーワード シソーラス セクションの [タイトル] テキスト ボックスに、GEMET シソーラスの正しいタイトルが自動的に追加されます。 すべての言語で同じタイトル GEMET - INSPIRE themes, version 1.0 が使用されます。 キーワード シソーラス セクションに、GEMET シソーラスの公開日も自動的に追加されます。 |
公開日 / 作成日 / 改訂日 - [必須のメタデータ] ページのシソーラス日付カード | 3.1.2.2 Keywords for Spatial Data Theme(s) (C.2.10) - 主題キーワード カードのキーワード シソーラス セクションの [公開日] コントロールに、GEMET シソーラスの正しい公開日が自動的に追加されます。 日付は 2008-06-01 に設定されています。 |
空間表現型 - [必須のメタデータ] ページの空間表現型カード | 3.2.2.1 Spatial representation type (C.3.5) - リソースに適した値が自動的に提供されなかった場合、[空間表現型] ドロップダウン リストをクリックし、適切な値をクリックします。 |
組織 - [必須のメタデータ] ページの情報資源の問い合わせ先カード | 2.3.3 Responsible organization and point of contact for the described resource (C.2.23 and C.2.24) - [組織] テキスト ボックスに組織の名前を入力します。 |
問い合わせ先の役割 - [必須のメタデータ] ページの情報資源の問い合わせ先カード | 2.3.3 Responsible organization and point of contact for the described resource (C.2.23 and C.2.24) - [問い合わせ先の役割] ドロップダウン リストで適切な値をクリックします。 |
電子メール - [必須のメタデータ] ページの情報資源の問い合わせ先カード | 2.3.3 Responsible organization and point of contact for the described resource (C.2.23 and C.2.24) - 情報資源の問い合わせ先カードで、連絡先情報見出しの下にある [電子メール] テキスト ボックスに適切なアドレスを入力します。 |
言語 - [必須のメタデータ] ページのリソース言語カード | 3.1.2.4 Resource language (C.2.7) - [言語] ドロップダウン リストをクリックして、値が指定されていない場合は適切な値をクリックします。 リソースによって提供されるテキスト情報を表すために必要な数の言語を指定します。 |
情報資源の文字集合 - [すべてのメタデータ] ページの [概要] > [情報資源の情報] > [文字集合] セクション、情報資源の文字集合カード | 3.2.2.2 Character encoding (C.3.4) - アイテムのデータが UTF-8 形式でエンコードされていない場合は、エンコードを指定する必要があります。 [コンテンツ] ウィンドウで [すべてのメタデータ] ページをクリックします。 メタデータ エディターの 1 列目にある [概要] > [情報資源の情報] セクションをクリックし、そこに含まれている [文字集合] セクションをクリックします。 [情報資源の文字集合] ドロップダウン リストをクリックし、適切な値をクリックします。 |
一意識別子コード - [必須のメタデータ] ページの引用の識別子カード | 3.1.2.1 Unique resource identifier (C.2.5) - デフォルト値が ArcGIS メタデータ エディターによって自動的に追加されます。 [一意識別子コード] テキスト ボックスのデフォルト値を削除して個別値を入力します。 特に、識別子が時間と共に変化しないインターネット URL として解決可能な場合、識別子を URI の形式で入力することをお勧めします。 |
公開日 / 作成日 / 更新日: [必須のメタデータ] ページの引用の日付カード | 2.3.4 Temporal references (C.2.14, C.2.15, and C.2.16) - [作成日]、[公開日]、[更新日] 日付コントロールの [カレンダー] ボタンをクリックし、適切な日付を選択します。 重要な情報の場合は、時刻を追加します。 現在の日時を挿入するには、日時コントロールの横にある [現在] ボタンをクリックします。 適切な場合は、改訂日を指定することをお勧めします。 作成日、公開日、または更新日を入力すると、[必須のメタデータ] ページの引用の日付カードにその他の日付コントロールは表示されなくなります。 そのアイテムの重要なイベントに関連する追加の日付を指定するには、このカードの下部にある [引用の日付] リンクをクリックします。 [コンテンツ] ウィンドウで [すべてのメタデータ] ページが選択され、このページが開いて引用の日付カードが表示されます。 日付コントロールを使用して、このアイテムに重要なその他の日付を指定します。 |
アクセス リンク/URL - [必須のメタデータ] ページのデジタル交換オプション カード | 3.1.3.1 Resource Locator (C.2.4) - アイテムにアクセスするため、またはリソースに関する詳細を提供するために利用できる URL を入力する必要があります。 [アクセス リンク/URL] テキスト ボックスに URL を入力します。 入力した URL で利用できるサービスの情報またはタイプを説明するために、できれば、追加情報を入力することをおすすめします。 デジタル交換オプション カードの下部にある [デジタル交換オプション] リンクをクリックします。 [コンテンツ] ウィンドウで [すべてのメタデータ] ページが選択され、このページが開いてオフライン媒体カードが表示されます。 1 列目にある [オンライン配布] セクションをクリックします。 [プロトコル名]、[プロトコルの説明]、[配布機能] の各エレメントに適切な情報を入力します。 |
形式名 - [必須のメタデータ] ページの配布書式カード | 3.2.3.1 Data encoding (C.3.3) - 他のユーザーがデータにアクセスして処理できるかどうかわかるように、データセットがエンコードされる形式を指定します。 メタデータ同期処理によって、情報資源に適した値が自動的に指定されていない場合、[形式名] テキスト ボックスにエンコード形式を入力します。 |
形式のバージョン - [必須のメタデータ] ページの配布書式カード | 3.2.3.1 Data encoding (C.3.3) - 該当する場合、使用する形式のバージョンを [書式バージョン] テキスト ボックスに入力します。 形式がバージョン対応でない場合、またはバージョンが不明な場合、[書式バージョン] テキスト ボックスを空のままにします。メタデータが ISO 19139 形式にエクスポートされるときに、形式が適切に処理されます。 |
説明 - [必須のメタデータ] ページの系譜の説明カード | 3.1.4.3 Lineage (C.2.17) - アイテムの系譜の説明を [説明] テキスト ボックスに入力します。 |
タイプ - [必須のメタデータ] ページのレポート カード | 2.4.1 Conformity (C.2.20) - INSPIRE メタデータ規則に対するデータセットの適合性レベルを指定する必要があります。 [タイプ] ドロップダウン リストをクリックし、[ドメイン一貫性] をクリックします。 レポート カードの [仕様] 見出しの下に、INSPIRE メタデータ規則の引用の詳細が自動的に追加されます。 ドキュメントの正確なタイトルを、メタデータの言語で入力する必要があります。 別の言語でタイトルを追加するには、[ルックアップ] ボタンをクリックし、リストで適切なタイトルをクリックします。 ドキュメントの公開日 2010-12-08 も自動的に追加されます。 |
結果 - [必須のメタデータ] ページのレポート カード | 3.1.4.2 Conformity (C.2.19) - [結果] ドロップダウン リストをクリックし、[合格] をクリックして、その情報資源が仕様に準拠していることを示します。 そのアイテムが準拠していない場合、ドロップダウン リストで [不合格] をクリックします。 |
説明 - [必須のメタデータ] ページのレポート カード | 3.1.4.2 Conformity (C.2.19) - アイテムが仕様に準拠している程度に関する記述を [説明] テキスト ボックスに入力します。 |
タイトル - [必須のメタデータ] ページのレポート カード | 2.4.1 Conformity (C.2.20) - レポート カードの [仕様] 見出しの下に、INSPIRE メタデータ規則の引用の詳細が自動的に追加されます。 ドキュメントの正確なタイトルを、メタデータの言語で入力する必要があります。 別の言語でタイトルを追加するには、[ルックアップ] ボタンをクリックし、リストで適切なタイトルをクリックします。 |
公開日 - [必須のメタデータ] ページのレポート カード | 2.4.1 Conformity (C.2.20) - レポート カードの [仕様] 見出しの下に、INSPIRE メタデータ規則の引用の詳細が自動的に追加されます。 ドキュメントの公開日 2010-12-08 も自動的に追加されます。 |
適用範囲レベル - [必須のメタデータ] ページの適用範囲レベル カード | 3.1.4.1Scope - [適用範囲レベル] ドロップダウン リストで、[データセット] または [シリーズ] をクリックします。 |
一意識別子コード - [必須のメタデータ] ページの座標参照系カード | 3.2.1.1 Coordinate reference systems (C.3.1) - アイテムのプロパティで、空間参照を定義する必要があります。アイテムのプロパティが同期されている場合、詳細がメタデータに適切に記録されます。 同期できないメタデータを持つアイテムをドキュメント化する場合、または同期されていない鉛直空間参照を表すための情報を追加する必要がある場合、座標参照系を定義するコードまたは地理識別子を [一意識別子コード] テキスト ボックスに入力します。 座標参照系の URI 識別子を、[コード空間] テキスト ボックスに入力します。 |
コード空間 - [すべてのメタデータ] ページ、[空間情報] > [座標参照系] セクション、座標参照系カード | 3.2.1.1 Coordinate reference systems (C.3.1) - 座標参照系を識別するコードが URI として指定されていない場合、その識別子のコード空間を入力する必要があります。 座標参照系カードの下部にある [座標参照系] リンクをクリックします。 [コンテンツ] ウィンドウで [すべてのメタデータ] ページが選択され、このページが開いて座標参照系カードが表示されます。 座標参照系コードの URI 識別子を [コード空間] テキスト ボックスに入力します。 |
メタデータ ファイル識別子: [必須のメタデータ] ページのメタデータの詳細カード | 2.2.1 File identifier - [メタデータ ファイル識別子] テキスト ボックスに、そのアイテムのメタデータの一意識別子を入力します。 |
メタデータの更新日: [必須のメタデータ] ページのメタデータの詳細カード | 2.2.4 Metadata date (C.2.26) - メタデータ エディターで変更を保存するときに、メタデータが最後に更新された日付が自動的に記録されます。 ただし、別の時間に作成されたメタデータを書き写す場合は、[メタデータの更新日] コントロールの [カレンダー] ボタンをクリックし、適切な日付を指定します。 現在の日付を挿入するには、日付コントロールの横にある [現在] ボタンをクリックします。 |
メタデータ言語 - [必須のメタデータ] ページのメタデータの詳細カード | 2.2.2 Metadata language (C.2.27) - [メタデータ言語] ドロップダウン リストをクリックし、値がまだ指定されていな場合は適切な値をクリックします。 ArcGIS メタデータは常に UTF-8 形式でエンコードされます。この形式は多くの言語に対応しているため、使用される言語を識別する必要があります。 メタデータは EU 加盟国の公用語のいずれかで入力する必要があります。 |
メタデータの文字集合 - [必須のメタデータ] ページのメタデータの詳細カード | メタデータの文字集合 - 値がまだ指定されていな場合は、[メタデータの文字集合] ドロップダウン リストをクリックし、適切な値をクリックします。 ArcGIS メタデータは常に UTF-8 形式でエンコードされます。 |
メタデータの適用範囲 (階層) - [必須のメタデータ] ページのメタデータの詳細カード | 3.1.1.1Resourcetype(C.2.3) - [メタデータの適用範囲 (階層)] ドロップダウン リストをクリックし、適切な値をクリックします。 |
組織 - [必須のメタデータ] ページのメタデータの問い合わせ先カード | 2.2.3 Metadata point of contact (C.2.24 and C.2.25) - [組織] テキスト ボックスに、略語を含まない組織の完全な名前を入力します。 |
役割 - [必須のメタデータ] ページのメタデータの問い合わせ先カード | 2.2.3 Metadata point of contact (C.2.24 and C.2.25) - [役割] ドロップダウン リストをクリックし、[問い合わせ先] をクリックします。 |
電子メール - [必須のメタデータ] ページのメタデータの問い合わせ先カード | 2.3.3 Responsible organization and point of contact for the described resource (C.2.23 and C.2.24) - メタデータの問い合わせ先カードで、[連絡先情報] 見出しの下にある [電子メール] テキスト ボックスに適切なアドレスを入力します。 入力した電子メール アドレスは、組織の問い合わせ先である必要があり、個人の電子メール アドレスにしないでください。 |
コード空間 - [すべてのメタデータ] ページ、[概要] > [情報資源の情報] > [詳細] セクション、詳細カード | 3.1.2.3 Spatial resolution (C.2.18) - ベクターまたはラスターのリソースで、縮尺分母または解像度の距離を指定できる場合、空間解像度を指定する必要があります。 [コンテンツ] ウィンドウで [すべてのメタデータ] ページをクリックします。 メタデータ エディターの 1 列目にある [概要] > [情報資源の情報] セクションをクリックし、そこに含まれている [詳細] セクションをクリックします。 ベクター データの場合、既存の詳細カードで、[縮尺解像度] 見出しの下にある [追加] ボタンをクリックします。 [縮尺解像度] テキスト ボックスに縮尺分母を入力します。 ラスター データの場合、既存の詳細カードで、[距離の解像度] 見出しの横にある [追加] ボタンをクリックします。 [距離の解像度] テキスト ボックスに地表サンプル距離を入力します。 [単位] ドロップダウン リストをクリックし、ドロップダウン リストで適切な計測単位をクリックします。 リソースに適用される間隔の上限または下限を定義する追加の縮尺または距離指定するか、リソースによって提供される詳細レベルを定義するために必要な数の縮尺または距離を指定します。 |
時間範囲 - [すべてのメタデータ] ページ、[概要] > [範囲] > [範囲 (2)] セクション、範囲カード | 2.3.4 Temporal references (C.2.13) - 期間または日付のセットが引用の日付カードで指定した日付よりもアイテムの時間参照を適切に表現している場合、時間範囲を追加します。 [コンテンツ] ウィンドウで [すべてのメタデータ] ページをクリックします。 メタデータ エディターの 1 列目にある [概要] セクションを展開し、そこに含まれている [範囲] セクションをクリックします。 既存の範囲カードの上にある [別のセクションの追加] をクリックします。 新しい [範囲 (2)] セクションとその範囲カードが追加されます。 [セクション カードの追加] メニューで、[時間範囲] をクリックして日付範囲を定義するか、[即時] をクリックして特定の日付を入力します。 日付範囲を定義する場合、[開始日時] または [終了日時] の [カレンダー] ボタンをクリックして日付を選択します。 特定の時刻を指定する場合、[即日] の [カレンダー] ボタンをクリックし、日付を選択します。 時刻の情報が重要な場合は、日付範囲または特定の日付に時刻を追加します。 現在の日時を挿入するには、日時コントロールの横にある [現在] ボタンをクリックします。 この情報を提供するために必要な数だけ日付と時刻を追加します。 |
座標参照系 - [すべてのメタデータ] ページ、[空間情報] > [座標参照系] セクション、座標参照系カード | 3.2.1.2 Temporal reference systems (C.3.2) - グレゴリオ暦以外の体系で指定された日時がデータに含まれている場合、そのデータで使用されている時間参照系を指定します。 [コンテンツ] ウィンドウで [すべてのメタデータ] ページをクリックします。 メタデータ エディターの 1 列目にある [空間情報] セクションを展開し、そこに含まれている [座標参照系] セクションをクリックします。 既存の座標参照系カードの上にある [別のセクションの追加] をクリックします。 新しい [座標参照系 (2)] セクションとそのカードが追加されます。 時間参照系の URI 識別子を [コード] テキスト ボックスに入力します。 たとえば、使用されている暦体系または時代体系の名前を入力します。 [コード] テキスト ボックスに入力した情報だけでは不十分な場合は、参照系の識別子を [コード空間] テキスト ボックスに入力します。 |
ArcGIS で INSPIRE コンテンツを作成するベスト プラクティス
ArcGIS を使用すると、完全な ISO 19115 および 19139 のメタデータ レコードを作成して、INSPIRE にも準拠したアイテムを記述できます。 ただし、INSPIRE の指示と、それに対応する情報を ArcGIS で指定する方法には、いくつかの違いがあります。 ベスト プラクティスに従うと、ArcGIS で作成したメタデータは正確でより簡単に管理できるようになり、将来的に、その他のメタデータ スタイルと形式への移行がシームレスになります。
不適切な値や不明な値
メタデータが ISO 19139 形式の XML ファイルにエクスポートされるときに、ISO 19115 および ISO 19139 によってメタデータ エレメントが必須であると見なされたが、メタデータ エディターで値が入力されなかった場合、値がないか、不明であることを示すために、ISO 19139 XML スキーマを満たす方法で、エレメントに nilReason コードが自動的に追加されます。 各メタデータ規格には同様の要件がありますが、必須と見なされるエレメントや、エクスポートされる XML ファイルで値の不確定性または欠如を示す方法は異なります。 各スタイルのエクスポーターが状況を適切に処理します。
メタデータ スタイルで定義されるコンテンツ
メタデータ スタイルは、特定のメタデータ規格またはプロファイルをサポートするように ArcGIS を構成します。 通常、それぞれのメタデータ規格には、準拠する規格の名前とバージョンやメタデータ コンテンツの記録方法などを記録するメタデータ エレメントがあります。 各スタイルのエクスポーターが状況を適切に処理します。 ArcGIS プラットフォームの他のアプリケーションを使用してメタデータを INSPIRE に準拠した ISO 19139 形式の XML ファイルにエクスポートするとき、ISO 19139 の metadataStandardName および metadataStandardVersion エレメントがその時点で追加されます。
編集できない、または編集してはならないコンテンツ
ほとんどのアイテムの場合、ArcGIS が必要に応じて、アイテム固有のプロパティをそのメタデータに自動的に記録します。 たとえば、アイテムの空間参照が設定されている場合、その空間参照の詳細はメタデータに記録されます。 詳細な空間参照プロパティを、メタデータ ビューで手動で編集することはできません。 これにより、メタデータはアイテムの実際の空間参照を反映したものになります。 他のメタデータ スタイルを使用して、同期をサポートしていないアイテムに対して、アイテムの空間参照に関する情報を手動で入力することはできますが、この場合は空間参照識別子を必ず指定する必要があります。 空間参照のプロパティは、その識別子で固定化されるため、定義されている適切なレジストリで調べることができます。個々の空間参照パラメーターが、アイテムのメタデータに手動で入力されることはありません。
アイテムのフィーチャ数、ラスター サイズ、属性ラベルなど、他のプロパティの場合、ArcGIS でメタデータを編集するときに、アイテムから取得した情報を変更することは可能です。 ただし、これらの値は変更しないでください。 これらの値がメタデータ ビューで編集されない限り、アイテムのプロパティが変更されると、値は ArcGIS によって更新され、値の正確性が保たれます。 たとえば、アイテムのメタデータで属性を指定したが、その名前がアイテムの属性テーブル内のフィールド名と一致しない場合、アイテム固有のプロパティと次回同期されるときに、その属性はアイテムのメタデータから削除されます。
ArcGIS メタデータ編集は、メタデータの最終更新日として現在の日付を、また、ArcGIS によって作成されたメタデータのエンコード方法を説明する適切な文字集合の値を自動的に指定します。 通常、これらの値は変更しないでください。 ただし、たとえば、アーカイブされたアイテムを説明するメタデータを記述している場合、メタデータ コンテンツが元々作成された日付を反映するように、メタデータ日付を変更することができます。
ISO 19139 XML 形式へのメタデータのエクスポート
ArcGIS プラットフォーム外のユーザーや組織にアイテムに関する情報を提供する必要がある場合は、アイテムのメタデータを ISO 19139 形式のスタンドアロン メタデータ ファイルにエクスポートできます。 ArcGIS Pro が INSPIRE Metadata Directive スタイルを使用するように設定されている場合、アイテムのメタデータはデフォルトで ISO 19139 XML 形式の INSPIRE バージョンにエクスポートされます。
- リボンの [カタログ] タブにある [メタデータ] グループで、[エクスポート]
をクリックします。
[メタデータのエクスポート] ダイアログ ボックスが表示されます。
- [エクスポートするメタデータ コンテンツ] ドロップダウン リストをクリックし、エクスポート処理中にアイテムのメタデータからフィルター処理するコンテンツの量をクリックします。
- [すべてのサポートされているコンテンツ] - アイテムのメタデータはフィルター処理されません。
- [コンピューター名なし] - アイテムのメタデータ コンテンツがフィルター処理され、存在する可能性のあるコンピューター名がすべて削除されます。コンピューター名が見つかったコンテキストに応じて、適切な処理が実行されます。メタデータ エレメントを削除してもドキュメントが無効にならない場合はメタデータ エレメントが削除されます。無効になる場合は UNC パスの先頭からコンピューター名が削除されるか、値が変更されて場所が保留されていることが認識されます。
- [機密情報なし] - コンピューター名は上記のようにフィルター処理されます。さらに、ローカル ファイル パス、ネットワーク ファイル パス、http または https アドレス以外のインターネット アドレスも同様に削除されます。オペレーティング システム情報、データベース情報、およびジオプロセシング履歴も削除されます。
- [エクスポートするメタデータのタイプ] ドロップダウン リストで [現在のスタイル (INSPIRE)] が選択されていることを確認します。
- [メタデータのエクスポート先] テキスト ボックスで作成する XML ファイルの場所と名前を参照または入力します。
- [OK] をクリックします。
フィルター処理された ArcGIS メタデータ エレメントは適切な ISO 19139 メタデータ エレメントに照合され、INSPIRE プロファイルで必要となる修正が行われた後、そのコンテンツは ISO 19139 形式の XML ファイルに転送されます。 ArcGIS メタデータには、ISO 19139 標準に含まれていないサムネイルや属性テーブル内のフィールドの説明などのコンテンツが含まれています。このコンテンツを ISO 19139 形式の XML ファイルに含めることはできません。