ArcGIS Reality for ArcGIS Pro を使用したガウシアン スプラットの生成

Standard または Advancedのライセンスで利用可能。

ArcGIS Reality ライセンスがある ArcGIS 組織で利用できます。

ガウシアン スプラットとは、3D メッシュの生成で使用するトライアングル メッシュの代わりに、楕円状のガウス分布を持つ高密度ポイント (スプラット) を使用して作成される写実的な 3D モデルです。 スプラットは、機械学習手法で使用され、薄い構造などの細部を捉えた忠実度の高い 3D シーンを再構築します。 最良の結果を得るためには、ガウシアン スプラットをマルチアングルの航空写真またはドローン画像から作成します。 このレイヤーで衛星画像はサポートされていません。 ガウシアン スプラットは 3D Tiles 形式で提供され、ArcGIS Pro シーン ビューアーを使用して表示できます。 ガウシアン スプラット プロダクト生成ウィザードは、質の高いレイヤー生成を可能にする事前定義済みのセンサーベース パラメーターによって、ワークフローを簡素化します。

前提条件:

ワークフローを開始する前に、ガウシアン スプラットの生成に必要な、以下の最小ソフトウェアおよびハードウェア要件をコンピューターが満たしていることを確認してください。

  • 最小 64 GB の RAM と最小 8 GB VRAM と 7.5 以上の計算機能を搭載した NVIDIA GPU を備えた最新の CPU。 お使いのコンピューターの計算機能をご確認ください。
  • お使いの ArcGIS Pro バージョンに関連付けられた ArcGIS Pro ディープ ラーニング ライブラリーがインストールされていること。
  • デジタル航空写真またはドローンのリアリティー マッピング ワークスペースを作成し、ブロック調整プロセスを実行します。 以前に調整した画像を再調整する必要はありません。

ガウシアン スプラットは、斜め撮影画像または、オーバーラップ量が多い斜め撮影画像と直下画像の組み合わせから生成することが推奨されます。 ArcGIS Pro ディープ ラーニング ライブラリーをダウンロードするには、次の手順を実行します:

  1. お使いの ArcGIS Pro バージョンに関連付けられた ArcGIS Pro ディープ ラーニング ライブラリーを、ディスク上のわかりやすい場所にダウンロードします。

    コンピューター上に 10 GB の空き容量が必要です。

  2. 圧縮されている場合は、ダウンロードされたインストーラーを展開します。
  3. インストーラーを含むフォルダーを展開し、ProDeepLearning.msi ファイルをダブルクリックしてインストールを開始します。
  4. インストーラーの手順に従います。
  5. インストールが完了したら [終了] をクリックします。

    ディープ ラーニング ライブラリーがインストールされ、ガウシアン スプラット プロダクトを生成する際に使用できるようになります。 インストールされたら、[コントロール パネル] > [プログラム] > [プログラムと機能] > [プログラムのアンインストールまたは変更] の順にクリックすると、インストールされたソフトウェアのリストに、次の図のようなエントリーが表示されます。

    ディープ ラーニング ライブラリーがインストールされたことの確認

ガウシアン スプラット プロダクトの生成

ArcGIS Reality for ArcGIS Pro プロダクト ウィザードを使用してガウシアン スプラットを生成するには、次の手順を実行します。

  1. [リアリティー マッピング] タブで、[プロダクト] グループの [ガウシアン スプラット] ボタン ガウシアン スプラット をクリックします。

    [ガウシアン スプラット] ボタンを使用できないものの、他のリアリティー マッピング プロダクトを使用できる場合、次のいずれかまたは両方が原因である可能性があります:

    • 必要なディープ ラーニング ライブラリー パッケージがインストールされていない。
    • お使いのコンピューター システムが最小ハードウェア要件を満たしていない。

    詳細については、上記のワークフローの前提条件をご参照ください。

    [リアリティー マッピング プロダクト ウィザード] ウィンドウが表示されます。

  2. [共有された高度な設定] をクリックします。

    [高度なプロダクト設定] ダイアログ ボックスが表示され、ここで、生成するすべてのリアリティー マッピング プロダクトを決定するパラメーターを定義できます。 高度なプロダクト設定オプションの詳細については、ダイアログ ボックス下部の [高度なプロダクト設定の詳細] リンクをクリックします。

    ガウシアン スプラット プロダクト生成のための高度なプロダクト設定ダイアログ ボックス

    [品質][シナリオ タイプ] は自動的に設定され、最適なパフォーマンスとプロダクト品質を確保するためにはこの設定を変更してはなりません。 ただし、低解像度のプロダクトを生成したい場合は、[品質] の設定を下げることができます。 さまざまな [品質] オプションがプロダクトの生成に与える影響については、上記の「共有された高度な設定」をご覧ください。

  3. [プロダクト境界] で、ドロップダウン リストから、出力プロダクトの範囲を特定するフィーチャクラスを選択するか、[参照] ボタン フォルダー接続を開く をクリックして、いずれかを選択します。

    以下の理由から、プロジェクトの境界を指定することをおすすめします。

    • 適切な出力範囲を定義する - プロダクトの境界を定義しない場合、アプリケーションが、プロジェクトの範囲に適合しない可能性のあるさまざまなデータセット パラメーターに基づき自動的に範囲を定義してしまいます。
    • 処理時間を短縮する - 求められるプロダクト範囲が画像収集範囲より小さい場合、プロダクト境界を定義することで、処理時間を短縮し、出力を境界範囲に合わせて自動的にクリップできます。

  4. 水域フィーチャ レイヤーを指定するには、[水域フィーチャ] の隣の [参照] ボタン フォルダー接続を開く をクリックします。
    注意:

    湖や河川などの水域フィーチャがプロジェクト領域内に存在する場合は、[水域フィーチャ] 設定を使用して、これらの領域を示す事前作成済みの 3D フィーチャクラスを追加し、これらのフィーチャを水文学的観点から出力プロダクトに適用します。 ArcGIS Image Analystステレオ表示モードを使用して、水域フィーチャを示す 3D フィーチャ レイヤーを生成します。 これにより、導きだされた DSM (数値表層モデル) の高さとフィーチャクラスの高さの値の差によって出力内の水文フィーチャ境界周辺で画像のストレッチが起こらなくなります。

    [水域フィーチャ] オプションには、[正確][粗い] の 2 つのオプションがあります。 プロジェクト エリア内の水文フィーチャの形状を正確に定義する 3D ポリゴンを追加するには、[正確] オプションを使用します。 正確なポリゴンは、ArcGIS Image Analyst のステレオ表示モードを使用して作成できます。 正確な水域ポリゴンは、オープンデータ ポリシーを持つ、国の地図製作機関から生成することもできます。 さらに、DEM の支援を受け、2D ヘッドアップ デジタイズ ツールで時間的に類似した、信頼性の高い、オルソ補正された画像を使用して作成することもできます。

    [粗い] オプションは、単純化した 3D ポリゴンを水域フィーチャとして使用する場合に使用します。 単純化ポリゴンは、2D ヘッドアップ デジタイズ ワークフローで作成できます。 2D ヘッドアップ デジタイズを使用して正確なポリゴンまたは粗いポリゴンを作成する場合、水域フィーチャとして使用するには、まず 3D (x, y, z) に変換する必要があります。 2D フィーチャを 3D に変換する方法については、「2D および 3D フィーチャの概要」をご参照ください。 粗い水域フィーチャを使用する場合、最善の結果を得るには、ポリゴンの形状が水域フィーチャの形状に従う必要があります。

    水域フィーチャ オプション

  5. [処理フォルダー] で、参照ボタン フォルダー接続を開く をクリックして参照し、リアリティー マッピングの一時フォルダーの場所を定義します。

    2D または 3D プロダクトの生成に必要な一時ファイルがここに格納されます。

  6. [LiDAR の使用] がオンになっていないことを確認します。
    ガウシアン スプラット プロダクトの生成での LiDAR 統合はサポートされていません。
    注意:

    処理中の画像と同時に取得された LiDAR は、ワークスペースの作成ステージでリアリティー マッピング ワークフローに統合して、トゥルー オルソ、DSM、DSM メッシュ、および 3D メッシュ プロダクトの品質を向上させることができます。 LiDAR の点群と軌道データが以前にワークスペースに追加されていない場合、このオプションは使用できません。

  7. その他すべてのデフォルト設定はそのままにして、[OK] をクリックします。

    [高度なプロダクト設定] ダイアログ ボックスが閉じられ、リアリティー マッピング プロダクト ウィザードの [プロダクト生成の設定] ページに戻ります。

  8. [完了] をクリックして、プロダクトの処理を開始します。

    ガウシアン スプラットは 3D Tiles で生成され、ArcGIS Pro でサポートされています。

    処理が完了すると、[カタログ] ウィンドウのガウシアン スプラット フォルダー内のリアリティー マッピング コンテナーにガウシアン スプラット プロダクトが追加されます。

    ガウシアン スプラット タイル

  9. 生成されたガウシアン スプラット レイヤーを視覚化するには、[メッシュ] > [ガウシアン スプラット] の順にクリックし、リアリティー マッピング コンテナー内のフォルダーを展開します。 [3D_Tiles] レイヤーを右クリックし、[新しく追加] > [ローカル シーン] の順にクリックします。

    ガウシアン スプラット レイヤー

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