マスクされた SAR ラスターの生成 (Generate Masked SAR Raster) (Image Analyst)

サマリー

元の入力範囲全体のレーダー計測値を保持する出力 SAR (合成開口レーダー) データセットを生成すると同時に、指定の対象地域をマスクします。

使用法

  • 出力 SAR データでは、NoData ピクセルを使用して指定の地域をマスクします。

  • 多くの場合、海洋ピクセルがマスク対象の地域として使用されます。

  • 指定した対象地域をマスクすると、ノイズの削減、関連する地域への解析対象の絞り込み、および以降の解析 (分類、変更検出、コヒーレンス推定、インターフェログラムの生成、位相のアンラッピングなど) の改善に役立ちます。

  • [入力マスク フィーチャ] パラメーターを指定しない場合、入力 DEM (数値標高モデル) を使用して、海洋の NoData マスクを生成するための陸域/水域のインターフェイスが決定されます。

    [入力マスク フィーチャ] パラメーターを指定した場合、入力マスク フィーチャを使用して、指定した対象地域の NoData マスクが生成されます。 この場合、DEM ラスターは、オルソ幾何補正されていない SAR データの場合のみ必要になります。

    オルソ幾何補正された SAR データも、オルソ幾何補正されていない SAR データも、有効な入力として使用できます。

パラメーター

ラベル説明データ タイプ
入力レーダー データ

入力レーダー データ。

Raster Dataset; Raster Layer
出力レーダー データ

新たに定義された NoData マスクを含む出力レーダー データ。

Raster Dataset
偏波バンド
(オプション)

処理される偏波バンド。

デフォルトでは、最初のバンドが選択されています。

出力が SAR 解析ツールで使用される場合に、すべての偏波バンドを選択します。

String
入力マスク フィーチャ
(オプション)

NoData ピクセルが作成される場所を定義する入力フィーチャ。

Feature Layer
マスク エリア
(オプション)

入力マスク フィーチャの内部にあるピクセルと外部にあるピクセルのいずれが、NoData マスクの生成に使用されるかを指定します。 このパラメーターは、[入力マスク フィーチャ] パラメーターが指定されている場合のみアクティブになります。

  • 内側入力マスク エリア内にあるピクセルが NoData ピクセルになります。 これはデフォルトです。
  • 外側入力マスク エリア外にあるピクセルが NoData ピクセルになります。
String
DEM ラスター
(オプション)

入力 DEM ラスター。

[入力マスク フィーチャ] パラメーターを指定しない場合、この DEM を使用して、海洋エリアの NoData マスクが生成されます。

[入力マスク フィーチャ] パラメーターを指定し、かつ [入力レーダー データ] パラメーター値がオルソ補正されていない場合は、フィーチャの地上座標をレーダー座標に変換するために、この DEM が必要になります。

Raster Layer; Mosaic Layer 
ジオイド補正を適用
(オプション)

入力 DEM の鉛直参照系を楕円体の高さに変換するかどうかを指定します。 ほとんどの標高データセットは海面の海抜を基準にしているため、これらの場合に楕円体高に変換するために、補正が必要になります。

  • オン - ジオイド補正を実行して、海抜高度を (EGM96 ジオイドに基づいて) 楕円体高に変換します。 これがデフォルトです。
  • オフ - ジオイド補正は行われません。 このオプションは、DEM が楕円体高で指定されている場合のみ使用します。

Boolean

GenerateMaskedSARRaster(in_radar_data, out_radar_data, {polarization_bands}, {in_mask_features}, {mask_area}, {in_dem_raster}, {geoid})
名前説明データ タイプ
in_radar_data

入力レーダー データ。

Raster Dataset; Raster Layer
out_radar_data

新たに定義された NoData マスクを含む出力レーダー データ。

Raster Dataset
polarization_bands
[polarization_bands,...]
(オプション)

処理される偏波バンド。

デフォルトでは、最初のバンドが選択されています。

出力が SAR 解析ツールで使用される場合に、すべての偏波バンドを選択します。

String
in_mask_features
(オプション)

NoData ピクセルが作成される場所を定義する入力フィーチャ。

Feature Layer
mask_area
(オプション)

入力マスク フィーチャの内部にあるピクセルと外部にあるピクセルのいずれが、NoData マスクの生成に使用されるかを指定します。 このパラメーターは、in_mask_features パラメーターが指定されている場合のみ有効です。

  • INSIDE入力マスク エリア内にあるピクセルが NoData ピクセルになります。 これはデフォルトです。
  • OUTSIDE入力マスク エリア外にあるピクセルが NoData ピクセルになります。
String
in_dem_raster
(オプション)

入力 DEM ラスター。

in_mask_features パラメーターを指定しない場合、この DEM を使用して、海洋エリアの NoData マスクが生成されます。

in_mask_features パラメーターを指定し、かつ in_radar_data パラメーター値がオルソ補正されていない場合は、フィーチャの地上座標をレーダー座標に変換するために、この DEM が必要になります。

Raster Layer; Mosaic Layer 
geoid
(オプション)

入力 DEM の鉛直参照系を楕円体の高さに変換するかどうかを指定します。 ほとんどの標高データセットは海面の海抜を基準にしているため、これらの場合に楕円体高に変換するために、補正が必要になります。

  • GEOIDジオイド補正を実行して、海抜高度を (EGM96 ジオイドに基づいて) 楕円体高に変換します。 これがデフォルトです。
  • NONEジオイド補正は行われません。 このオプションは、DEM が楕円体高で指定されている場合のみ使用します。
Boolean

コードのサンプル

GenerateMaskedSARRaster の例 1 (Python ウィンドウ)

この例では、水域上の NoData マスクを生成するために入力 DEM を使用して、対象地域をマスクします。

import arcpy
arcpy.env.workspace = r"C:\Data\SAR"

out_radar = arcpy.ia. GenerateMaskedSARRaster (
     "S1B_IW_GRDH_1SDV_20181014T014104_20181014T014129_013142_018486_D82E.SAFE\manifest.safe",
     "VV", "dem.tif", "GEOID") 
out_radar.save("IW_D82E_Mask.crf")
GenerateMaskedSARRaster の例 2 (スタンドアロン スクリプト)

この例では、NoData マスクを生成するために water フィーチャクラスを使用して、対象地域をマスクします。

# Import system modules and check out ArcGIS Image Analyst extension license
import arcpy
arcpy.CheckOutExtension("ImageAnalyst")
from arcpy.ia import *

# Set local variables
in_raster=r"C:/Data/SAR/SAR_RTC.crf"
polarization="VV"
in_mask_features=r"C:/Data/SAR/water.shp"
mask_area="INSIDE"  
out_radar=r"C:/Data/SAR/IW_D82E_Mask.crf"

#Create output
out_Radar = arcpy.ia.GenerateMaskedSARRaster(in_raster, polarization, 
    in_mask_features, mask_area) 
out_Radar.save(out_radar)

ライセンス情報

  • Basic: 次のものが必要 Image Analyst
  • Standard: 次のものが必要 Image Analyst
  • Advanced: 次のものが必要 Image Analyst

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