地形位置指数 (Topographic Position Index) (Spatial Analyst)

Spatial Analyst のライセンスで利用可能。

サマリー

指定した近傍内のセルごとに地形位置指数を計算します。

地形位置指数の仕組みの詳細

使用法

  • このツールの出力ラスターには、各セルの地形位置指数 (TPI) 値が含まれています。 TPI 値とは、現在のセルの値とその近傍内にあるすべてのセルの平均値との差のことです。

  • 使用できる近傍形状は、ドーナツ型 (ドーナツまたはリング)、円、四角形、扇形です。 カスタム近傍形状はカーネル ファイルを使用して定義できます。

  • 円形、ドーナツ形、または扇形の近傍が指定された場合、セルの中心は近傍に囲まれている必要があるため、一部の外側の対角セルは、計算で考慮されない場合があります。

  • 不規則タイプの近傍の場合、カーネル ファイルの値を指定する必要があります。 カーネル ファイルは、近傍の値と形状を指定する ASCII テキスト ファイルです。 ファイルは任意のプレーン テキスト エディターで作成できます。 ファイルには .txt 拡張子を付ける必要があり、ファイル名にスペースを含めることはできません。

  • 出力ラスターの形式が .crf の場合、このツールはピラミッド ラスター格納環境をサポートします。 デフォルトでは、ピラミッドは出力で作成されます。 その他の出力形式ではこの環境はサポートされず、ピラミッドは作成されません。

  • このツールに適用されるジオプロセシング環境の詳細については、「解析環境と Spatial Analyst」をご参照ください。

パラメーター

ラベル説明データ タイプ
入力サーフェス ラスター

入力サーフェス ラスター。

Raster Layer
近傍
(オプション)

TPI の計算に使用される処理セルを囲むセル。 さまざまな定義済みの近傍タイプから選択できます。または、カスタム カーネルを定義できます。

近傍タイプを選択すると、他のパラメーターを設定して、計測の形状、サイズ、単位を完全に定義できます。 デフォルトの近傍は、内径が 1 セル、外径が 3 セルのドーナツ形です。

使用可能な近傍タイプの形式を次に示します。

  • [ドーナツ型][内部半径][外部半径][単位の種類]

    内径および外径で定義されるリングまたはドーナツ形状の近傍。 半径の最小値は 1 セルで、外径は内径より大きい必要があります。 内径の最大値は 2,046 セルで、外径の最大値は 2,047 セルです。 デフォルトのドーナツ型の内径は 1 セル、外径は 3 セルです。

  • [円形][半径][単位の種類]

    指定した半径の円形の近傍。 半径の最小値は 1 セル、最大値は 2,047 セルです。 デフォルトの半径は 3 セルです。

  • [長方形][高さ][幅][単位の種類]

    幅と高さで定義される長方形の近傍。 幅または高さの最小値は 1 セル、最大値は 4,096 セルです。 デフォルトは、幅と高さが 3 x 3 セルの正方形です。

  • [扇型][半径][始点角度][終点角度][単位の種類]

    扇形の近傍は、半径、開始角度、終了角度によって定義されます。 半径の最小値は 1 セル、最大値は 2,047 セルです。 扇形の角度は、反時計回りです。 角度は度で指定し、0 または 360 が東を表します。 負の角度も使用できます。 デフォルトの扇形は 0 〜 90 度で半径は 3 セルです。

  • [不規則][カーネル ファイル]

    特定されたカーネル テキスト ファイルで仕様を設定するカスタム近傍です。 カーネルの幅または高さの最小値は 1 セル、最大値は 4,096 セルです。

ドーナツ型、円形、長方形、扇形の近傍タイプの場合、パラメーターの距離単位は、[セル] 単位または [マップ] 単位で指定できます。 セル単位がデフォルトです。

近傍タイプが不規則の場合、カーネル ファイルの最初の行は、セル数の近傍の幅と高さを定義します。 以降の行は、カーネル内のその場所に対応する入力値の処理方法を示します。 カーネル ファイルでの 0 という値は、対応する場所が計算に含まれないことを示します。 カーネル ファイルでの 1 という値は、対応する入力セルが処理に含まれることを示します。

Neighborhood

戻り値

ラベル説明データ タイプ
出力ラスター

出力地形位置指数ラスター。

Raster

TopographicPositionIndex(in_raster, {neighborhood})
名前説明データ タイプ
in_raster

入力サーフェス ラスター。

Raster Layer
neighborhood
(オプション)

TPI の計算に使用される処理セルを囲むセル。 さまざまな定義済みの近傍タイプから選択できます。または、カスタム カーネルを定義できます。

近傍タイプを選択すると、他のパラメーターを設定して、計測の形状、サイズ、単位を完全に定義できます。 デフォルトの近傍は、内径が 1 セル、外径が 3 セルのドーナツ形です。

近傍の形状は、Neighborhood クラスによって定義されます。 使用可能な近傍タイプは、NbrAnnulusNbrCircleNbrRectangleNbrWedge、および NbrIrregular です。

使用可能な近傍タイプの形式を次に示します。

  • NbrAnnulus({innerRadius}, {outerRadius}, {units})

    内径および外径で定義されるリングまたはドーナツ形状の近傍。 半径の最小値は 1 セルで、外径は内径より大きい必要があります。 内径の最大値は 2,046 セルで、外径の最大値は 2,047 セルです。 デフォルトのドーナツ型の内径は 1 セル、外径は 3 セルです。

  • NbrCircle({radius}, {units}

    指定した半径の円形の近傍。 半径の最小値は 1 セル、最大値は 2,047 セルです。 デフォルトの半径は 3 セルです。

  • NbrRectangle({width}, {height}, {units})

    幅と高さで定義される長方形の近傍。 幅または高さの最小値は 1 セル、最大値は 4,096 セルです。 デフォルトは、幅と高さが 3 x 3 セルの正方形です。

  • NbrWedge({radius}, {startAngle}, {endAngle}, {units})

    扇形の近傍は、半径、開始角度、終了角度によって定義されます。 半径の最小値は 1 セル、最大値は 2,047 セルです。 扇形の角度は、反時計回りです。 角度は度で指定し、0 または 360 が東を表します。 負の角度も使用できます。 デフォルトの扇形は 0 〜 90 度で半径は 3 セルです。

  • NbrIrregular(inKernelFile)

    特定されたカーネル テキスト ファイルで仕様を設定するカスタム近傍です。 カーネルの幅または高さの最小値は 1 セル、最大値は 4,096 セルです。

近傍タイプが不規則の場合、カーネル ファイルの最初の行は、セル数の近傍の幅と高さを定義します。 以降の行は、カーネル内のその場所に対応する入力値の処理方法を示します。 カーネル ファイルでの 0 という値は、対応する場所が計算に含まれないことを示します。 カーネル ファイルでの 1 という値は、対応する入力セルが処理に含まれることを示します。

Neighborhood

戻り値

名前説明データ タイプ
out_raster

出力地形位置指数ラスター。

Raster

コードのサンプル

TopographicPositionIndex の例 1 (Python ウィンドウ)

次の例では、入力ラスターの各セルについて、ドーナツ形状の近傍内の最少頻値を計算しています。

from arcpy.sa import *
outTPI = TopographicPositionIndex("elevation.tif", "Annulus 1 3 CELL")
outTPI.save("C:/sapyexamples/output/tpiout01.tif")
TopographicPositionIndex の例 2 (スタンドアロン スクリプト)

次の例では、入力ラスターの各セルについて、10 x 10 の近傍内の最少頻値を判定しています。

# Name: TopographicPositionIndex_standalone.py
# Description: Calculates the TPI.
# Requirements: Spatial Analyst Extension

# Import system modules
import arcpy
from arcpy.sa import *

# Set environment settings
arcpy.env.workspace = "C:/sapyexamples/data"

# Check out the ArcGIS Spatial Analyst extension license
arcpy.CheckOutExtension("Spatial")

# Set local variables
inRaster = "elevation.tif"
inNeighborhood = "Circle 90 Map"

# Execute the tool
outTPI = TopographicPositionIndex(inRaster, inNeighborhood)

# Save the output 
outTPI.save("C:/sapyexamples/output/tpiout02.tif")

ライセンス情報

  • Basic: 次のものが必要 Spatial Analyst
  • Standard: 次のものが必要 Spatial Analyst
  • Advanced: 次のものが必要 Spatial Analyst