率の計算 (Calculate Rate) (空間統計)

サマリー

粗率またはスムージング率を計算します。 グローバル経験ベイズ レートは、グローバル参照率を得るために比率をスムージングします。 ローカル経験ベイズ、ローカル加重平均、ローカル加重中央レートでは、ローカルの近傍を使用して、比率を空間的にスムージングします。

率の計算の詳細

使用法

  • [入力テーブルまたはフィーチャ] パラメーター値がテーブルの場合、[率の方法] パラメーターは [粗率][グローバル経験ベイズ] に制限されます。 [ローカル経験ベイズ][ローカル加重平均][ローカル加重中央値] のオプションは、空間データでのみ使用できます。

  • このツールには複数の [近傍タイプ] パラメーター オプションがあります。 しかし、近傍をさらにカスタマイズするには、近隣探索を使用して近傍を構成し、.swm ファイルをエクスポートします。 .swm ファイルを [空間加重マトリックス] パラメーター値として使用します。

  • 率値が小さい場合は、解釈が困難になることがあります。 率をスケーリングしたり、特定の人口単位あたりの率を報告したりするには、[率の乗数] パラメーターを使用します。 たとえば、[率の乗数] 値が 10,000 である場合、率は 10,000 人あたりの数として報告されます。

  • 空間スムージングの率の方法が選択されている場合、各フォーカル フィーチャは近傍に含まれます。 たとえば、[近傍タイプ] パラメーター値が [K 最近隣内挿法] であり、[近傍数] パラメーター値が 7 の場合、各フィーチャは 8 つのフィーチャを含む近傍を持つことになります。 フォーカル フィーチャの率の計算には、近傍全体が使用されます。

  • [率の方法] パラメーターが [ローカル経験ベイズ][ローカル加重平均]、または [ローカル加重中央値] に設定されている場合、出力には Number of Non-Null Neighbors フィールドが含まれます。 このフィールドには、[母集団フィールド] パラメーター値と [カウント フィールド] パラメーター値が負または Null 値ではないフォーカル フィーチャを含む近傍の数が含まれます。

  • [母集団フィールド] の値が 0 のフィーチャは、粗率の値が Null になります。

  • [率の方法] パラメーターが [ローカル加重平均] または [ローカル加重中央値] に設定されている場合、出力には Fill Missing Value フィールドが含まれます。 このフィールドは、[カウント フィールド] または [母集団フィールド] 値が負か Null のフィーチャについて、率が補完されたかどうかを示します。

パラメーター

ラベル説明データ タイプ
入力テーブルまたはフィーチャ

率を計算するためのカウント フィールドと母集団フィールドを含むテーブルまたはフィーチャ。

Table View
率フィールド

率を計算するために使用されるカウント フィールドと母集団フィールド。

Value Table
入力にフィールドを追加
(オプション)

フィールドを入力データセットに追加するか、出力テーブルまたはフィーチャクラスに保存するかを指定します。

  • オン - フィールドは入力フィーチャに追加されます。 これにより、入力データが変更されます。
  • オフ - フィールドを含む出力テーブルまたはフィーチャクラスが作成されます。 これがデフォルトです。

Boolean
出力テーブルまたはフィーチャ
(オプション)

率と、率の評価に役立つその他のフィールドを含む出力テーブルまたはフィーチャクラス。

Feature Class; Table
率の方法
(オプション)

率の計算に使用する方法を指定します。

  • 粗率率は、カウント フィールドの値を母集団フィールドの値で除算することで計算されます。 これがデフォルトです。
  • グローバル経験ベイズ率は、粗率とグローバル平均率の加重平均です。 重みは、フィーチャの母集団によって異なります。
  • ローカル経験ベイズ率は、フォーカル フィーチャの粗率とその近傍の加重平均率です。
  • ローカル加重平均率は、各フィーチャとその近傍の、空間的加重平均率です。
  • ローカル加重中央値率は、各フィーチャとその近傍の、空間的加重中央値率です。
String
確率分布

カウント フィールドの確率分布を指定します。

  • ポアソンカウント フィールドは、ポワソン分布に従うものとして想定されます。 これがデフォルトです。
  • 二項カウント フィールドは二項分布に従うものとして想定されます。
String
近傍タイプ
(オプション)

各フィーチャの近傍の特定に使用する方法を指定します。

  • 距離バンド距離閾値を使用して近傍を特定します。 フォーカル フィーチャの距離閾値内にあるフィーチャはすべて近傍と見なされます。 入力にポイント フィーチャまたはライン フィーチャが含まれる場合、これがデフォルトになります。
    固定距離
  • 隣接エッジのみエッジを共有しているか、フィーチャとオーバーラップするポリゴン フィーチャがそのフィーチャの近傍になります。
    隣接エッジのみ
  • 隣接エッジ コーナーあるフィーチャとオーバーラップしているか、エッジを共有しているか、頂点を共有しているフィーチャがそのフィーチャの近傍になります。 入力にポリゴン フィーチャが含まれる場合、これがデフォルトになります。
    隣接エッジ コーナー
  • K 最近隣内挿すべてのフィーチャに同じ近傍数 k を割り当てます。 フィーチャに最も近い k 個のフィーチャがその近傍になります。
    K 近傍
  • ドロネー三角形分割フィーチャの重心から三角形の重複しないメッシュを作成します。 各フィーチャは 1 個の三角形ノードです。エッジを共有しているノード同士は、互いに近傍と見なされます。
    ドロネー三角形分割の切詰め
  • 空間加重をファイルから取得フィーチャ間の空間リレーションシップは、空間加重マトリックス (.swm) ファイルで定義されます。
String
距離バンド
(オプション)

近傍を検索するために使用される、各フィーチャからの距離。 この距離内のすべてのフィーチャが近傍として含められます。

Linear Unit
近傍数
(オプション)

フィーチャの近傍に含まれる近傍数。

Long
空間加重マトリックス
(オプション)

フィーチャ間の空間リレーションシップを定義する空間加重マトリックスのパスとファイル名。

File
ローカル加重方式
(オプション)

ローカル統計を計算する際に近傍に適用される加重方式を指定します。

  • 加重なし近傍は加重されません。 これがデフォルトです。
  • バイスクエアバイスクエア カーネル方式を使用して近傍に加重を割り当てます。
  • ガウスガウス カーネル方式を使用して近傍に加重を割り当てます。
String
カーネル バンド幅
(オプション)

バイスクエアまたはガウスのローカル加重方式のバンド幅。 値を指定しなかった場合、処理の際に予測され、ジオプロセシング メッセージとして含まれます。

Linear Unit
率の乗数

率に乗算される定数値。 このパラメーターは、比率をスケーリングしたり、特定の人口単位あたりの率を報告したりするために使用されます。 たとえば、この値が 10,000 である場合、率は 10,000 人あたりの数として報告されます。

Long

派生した出力

ラベル説明データ タイプ
更新された入力テーブル

更新された入力テーブル。

Table View
出力レイヤー グループ

[入力テーブルまたはフィーチャ] パラメーターに対してフィーチャクラスが指定されている場合、[率フィールド] パラメーターで指定された各率に対応するレイヤーを持つグループ レイヤーが出力されます。

Group Layer

arcpy.stats.CalculateRates(in_table, rate_fields, {append_to_input}, {out_table}, {rate_method}, probability_distribution, {neighborhood_type}, {distance_band}, {number_of_neighbors}, {weights_matrix_file}, {local_weighting_scheme}, {kernel_bandwidth}, rate_multiplier)
名前説明データ タイプ
in_table

率を計算するためのカウント フィールドと母集団フィールドを含むテーブルまたはフィーチャ。

Table View
rate_fields
[[count_field, population_field],...]

率を計算するために使用されるカウント フィールドと母集団フィールド。

Value Table
append_to_input
(オプション)

フィールドを入力データセットに追加するか、出力テーブルまたはフィーチャクラスに保存するかを指定します。

  • APPENDフィールドは入力フィーチャに追加されます。 これにより、入力データが変更されます。
  • NO_APPENDフィールドを含む出力テーブルまたはフィーチャクラスが作成されます。 これがデフォルトです。
Boolean
out_table
(オプション)

率と、率の評価に役立つその他のフィールドを含む出力テーブルまたはフィーチャクラス。

Feature Class; Table
rate_method
(オプション)

率の計算に使用する方法を指定します。

  • CRUDE_RATE率は、カウント フィールドの値を母集団フィールドの値で除算することで計算されます。 これがデフォルトです。
  • GLOBAL_EMPIRICAL_BAYES率は、粗率とグローバル平均率の加重平均です。 重みは、フィーチャの母集団によって異なります。
  • LOCAL_EMPIRICAL_BAYES率は、フォーカル フィーチャの粗率とその近傍の加重平均率です。
  • LOCALLY_WEIGHTED_AVERAGE率は、各フィーチャとその近傍の、空間的加重平均率です。
  • LOCALLY_WEIGHTED_MEDIAN率は、各フィーチャとその近傍の、空間的加重中央値率です。
String
probability_distribution

カウント フィールドの確率分布を指定します。

  • POISSONカウント フィールドは、ポワソン分布に従うものとして想定されます。 これがデフォルトです。
  • BINOMIALカウント フィールドは二項分布に従うものとして想定されます。
String
neighborhood_type
(オプション)

各フィーチャの近傍の特定に使用する方法を指定します。

  • DISTANCE_BAND距離閾値を使用して近傍を特定します。 フォーカル フィーチャの距離閾値内にあるフィーチャはすべて近傍と見なされます。 入力にポイント フィーチャまたはライン フィーチャが含まれる場合、これがデフォルトになります。
    固定距離
  • CONTIGUITY_EDGES_ONLYエッジを共有しているか、フィーチャとオーバーラップするポリゴン フィーチャがそのフィーチャの近傍になります。
    隣接エッジのみ
  • CONTIGUITY_EDGES_CORNERSあるフィーチャとオーバーラップしているか、エッジを共有しているか、頂点を共有しているフィーチャがそのフィーチャの近傍になります。 入力にポリゴン フィーチャが含まれる場合、これがデフォルトになります。
    隣接エッジ コーナー
  • K_NEAREST_NEIGHBORSすべてのフィーチャに同じ近傍数 k を割り当てます。 フィーチャに最も近い k 個のフィーチャがその近傍になります。
    K 近傍
  • DELAUNAY_TRIANGULATIONフィーチャの重心から三角形の重複しないメッシュを作成します。 各フィーチャは 1 個の三角形ノードです。エッジを共有しているノード同士は、互いに近傍と見なされます。
    ドロネー三角形分割の切詰め
  • GET_SPATIAL_WEIGHTS_FROM_FILEフィーチャ間の空間リレーションシップは、空間加重マトリックス (.swm) ファイルで定義されます。
String
distance_band
(オプション)

近傍を検索するために使用される、各フィーチャからの距離。 この距離内のすべてのフィーチャが近傍として含められます。

Linear Unit
number_of_neighbors
(オプション)

フィーチャの近傍に含まれる近傍数。

Long
weights_matrix_file
(オプション)

フィーチャ間の空間リレーションシップを定義する空間加重マトリックスのパスとファイル名。

File
local_weighting_scheme
(オプション)

ローカル統計を計算する際に近傍に適用される加重方式を指定します。

  • UNWEIGHTED近傍は加重されません。 これがデフォルトです。
  • BISQUAREバイスクエア カーネル方式を使用して近傍に加重を割り当てます。
  • GAUSSIANガウス カーネル方式を使用して近傍に加重を割り当てます。
String
kernel_bandwidth
(オプション)

バイスクエアまたはガウスのローカル加重方式のバンド幅。 値を指定しなかった場合、処理の際に予測され、ジオプロセシング メッセージとして含まれます。

Linear Unit
rate_multiplier

率に乗算される定数値。 このパラメーターは、比率をスケーリングしたり、特定の人口単位あたりの率を報告したりするために使用されます。 たとえば、この値が 10,000 である場合、率は 10,000 人あたりの数として報告されます。

Long

派生した出力

名前説明データ タイプ
updated_table

更新された入力テーブル。

Table View
output_layer_group

in_table パラメーターに対してフィーチャクラスが指定されている場合、rate_fields パラメーターで指定された各率に対応するレイヤーを持つグループ レイヤーが出力されます。

Group Layer

コードのサンプル

CalculateRates の例 1 (Python ウィンドウ)

次の Python スクリプトは、CalculateRates 関数の使用方法を示しています。

import arcpy
in_features = r"C:\Health.gdb\cancer_deaths"
out_features = r"C:\Health.gdb\cancer_rate"
rate_fields = "deaths_2024 population_2024; deaths_2023 population_2023"
rate_method = "Global Empirical Bayes"
distribution = "Poisson"
scaling_factor = 100000

arcpy.stats.CalculateRates(
    in_features, rate_fields, "NO_APPEND", out_features, rate_method,
    distribution, None, None, None, None, None, None, scaling_factor)
CalculateRates の例 2 (スタンドアロン スクリプト)

次の Python スクリプトは、CalculateRates 関数の使用方法を示しています。

import arcpy

arcpy.env.workspace = r"C:\Health.gdb"

in_features = "cancer_deaths"
out_features = "cancer_rate"
rate_fields = "deaths_2024 population_2024; deaths_2023 population_2023"
rate_method = "RAW_RATE"
scaling_factor = 100000

arcpy.stats.CalculateRates(
    in_features, rate_fields,"NO_APPEND", out_features, rate_method, None, 
    None, None, None, None, None, None, scaling_factor)

ライセンス情報

  • Basic: Yes
  • Standard: Yes
  • Advanced: Yes

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