トレーニング サンプル マネージャーの使用

Image Analyst ライセンスで利用できます。

Spatial Analyst のライセンスで利用可能。

教師付き画像分類では、ピクセルまたはオブジェクトを特定のクラスに割り当てるように、トレーニング サンプルを使用して分類器をトレーニングする必要があります。 分類スキーマによってクラス カテゴリが決定され、[トレーニング サンプル マネージャー] ウィンドウを使用してトレーニング サンプルを生成できます。 [トレーニング サンプル マネージャー] ウィンドウのツールを使用して、スキーマのクラス カテゴリごとにトレーニング サンプルを作成し、サンプルの数およびサイズに関する情報を提供し、分類モデルの精度の改善に役立てることができます。

[トレーニング サンプル マネージャー] は、[画像] タブの [画像分類] グループ内の [分類ツール] ドロップダウン メニューにあります。 [コンテンツ] ウィンドウで、分類するためのラスター データセットを選択して [画像] タブを表示し、2D マップで作業していることを確認します。 アクティブなマップが 3D シーンである場合、またはハイライト表示された画像がマルチバンド画像でない場合、[分類ツール] メニューは無効化されます。

注意:

[トレーニング サンプル マネージャー] は、分類ウィザードのワークフローでも表示され、下で説明されるのと同じように動作します。

分類スキーマの管理

[トレーニング サンプル マネージャー] ウィンドウを開くと、2011 年の National Land Cover Database (NLCD2011) からのデフォルトの分類スキーマを含んでいるスキーマ管理セクションが上部に表示されます。 自分の分類スキーマが NLCD2011 スキーマと大幅に異なっていなければ、個別のクラスをこのスキーマに追加するか、このスキーマから削除して、新しいスキーマとして保存できます。 いずれかのクラスを右クリックして、クラスを追加するか、名前、値、色、エイリアスなどのクラス プロパティを編集します。 既存のスキーマを読み込むか、スキーマ 新しいテンプレート を作成して保存することもできます。

注意:

トレーニング サンプルを収集する前にスキーマを編集します。 他のクラスのサンプルを収集した後に、クラスを編集した場合は、別のスケッチ ツールに一時的に切り替えて、クラスへの編集内容を保持します。

ツール関数
Point

ラスター内のピクセルまたはオブジェクトの上にポイントを描画して、トレーニング サンプルを作成します。

New Polygon

ラスター内のピクセルまたはオブジェクトの周囲にポリゴンを描画して、トレーニング サンプルを作成します。

New Circle

ラスター内のピクセルまたはオブジェクトの周囲に円形を描画して、トレーニング サンプルを作成します。

New Lasso Area

ラスター内のピクセルまたはオブジェクトの周囲にフリーハンドの図形を描画して、トレーニング サンプルを作成します。

ポリゴンによる選択

セグメント レイヤーからセグメントを選択して、トレーニング サンプルを作成します。 このオプションは、[コンテンツ] ウィンドウ内にセグメント レイヤーが存在する場合にのみ使用できます。 [コンテンツ] ウィンドウ内のセグメント レイヤーをハイライト表示させることによって、[セグメント ピッカー] をアクティブにし、[セグメント ピッカー] ドロップダウン リストからレイヤーを選択します。

新しいテンプレート

分類スキーマを作成します。 [新しいスキーマ] というタイトルを右クリックして、[新しいクラスの追加] をクリックし、クラス カテゴリの作成を開始します。

参照

分類スキーマのオプションを選択します。

  • 既存のスキーマを参照します。
  • スキーマを既存のトレーニング サンプル フィーチャクラスから生成します。
  • スキーマを既存の分類ラスターから生成します。
  • デフォルトの 2011 年の National Land Cover Database スキーマを使用します。

保存

変更をスキーマに保存します。

編集の保存

スキーマの新しいコピーを保存します。

追加

クラス カテゴリをスキーマに追加します。 まず、スキーマの名前を選択して、最高レベルの親クラスを作成します。 既存のクラスの名前を選択して、サブクラスを作成します。

選択アイテムの削除

選択したクラス カテゴリまたはサブクラス カテゴリをスキーマから削除します。

トレーニング サンプルの作成

トレーニング サンプルを作成するには、次の手順を実行します。

  1. [トレーニング サンプル マネージャー] ウィンドウの上部で、[分類スキーマ] ボタン 参照 を使用して、スキーマ マネージャーで使用する分類スキーマを読み込みます。 変更を行う場合は、クラス カテゴリを追加または削除します。 スキーマに対して行った変更を保存します。
  2. スキーマ マネージャーで、クラスのリストから、トレーニング サンプルを収集するクラスを選択します。
  3. スケッチ ツールの 1 つをクリックするか、セグメント ピッカーを使用して、トレーニング サンプルの収集を開始します。
    1. [セグメント ピッカー] を使用するには、セグメント化された画像が [コンテンツ] ウィンドウに読み込まれている必要があります。 ドロップダウン矢印をクリックして、トレーニング サンプルの収集元になるセグメント レイヤーを選択します。
    2. マップのセグメントをクリックして、そのセグメントをトレーニング サンプルとして追加します。
  4. スケッチ ツールを使用して、クラスを表す画像フィーチャをマップ内に描画します。 スキーマ内のクラスごとに、代表的な複数のトレーニング サンプルを収集します。
  5. ウィンドウの下部のセクションにあるツールを使用して、トレーニング サンプルの追加、削除、および整理を行います。 トレーニング サンプルに問題がなければ、[保存] ボタン 保存 をクリックして結果を保存します。

トレーニング サンプルの管理

ウィンドウの下部のセクションで、クラスごとに収集したトレーニング サンプルが表示され、管理されます。 画像内の土地被覆クラスごとに、代表的な領域 (つまり、トレーニング サンプル) を収集します。 トレーニング サンプルは、位置情報 (ポリゴン) および関連する土地被覆クラスを含んでいます。 画像分類アルゴリズムは、フィーチャクラスとして保存されたトレーニング サンプルを使用して、画像全体の土地被覆クラスを識別します。

トレーニング サンプルを表示し、それらを追加したり、グループ化したり、削除することによって、管理できます。 トレーニング サンプルを選択すると、マップ上でそのサンプルが選択されます。 テーブル内のトレーニング サンプルをダブルクリックすると、マップ内のそのサンプルにズームします。

ツール関数
参照

既存のトレーニング サンプル フィーチャクラスを開きます。

保存

現在のトレーニング サンプル フィーチャクラスに対して行った編集内容を保存します。

編集の保存

現在のトレーニング サンプルを新しいフィーチャクラスとして保存します。

折りたたみ

複数のトレーニング サンプルを、単一のマルチパート トレーニング サンプルに集約します。 これは、クラス カテゴリごとにサンプルの合計数を表示し、クラスごとにサンプル サイズの分布を評価する場合、またはトレーニング サンプルの大きいグループを一度に削除する場合に、役立ちます。

分割

マルチパート トレーニング サンプルを、その中に含まれている個々のコンポーネント フィーチャに展開します。 各トレーニング サンプルはそれぞれ独自のポリゴンになります。

セクションの複製

表示中の多次元ラスター レイヤーのスライスに対して選択したレコードを複製します。 時間の経過とともにサンプル クラスが変化していない場合に、複数のタイム スライスのトレーニング サンプルを生成する際に便利です。

このツールは、サンプリングされているラスターが多次元ラスター レイヤーである場合にのみアクティブ化されます。

選択アイテムの削除

選択したトレーニング サンプルを削除します。

[トレーニング サンプル マネージャー] ウィンドウのこの部分にあるトレーニング サンプル テーブルに、サンプルの数および各クラスを表しているピクセルのパーセンテージがリスト表示されます。 トレーニング サンプルを収集するために [セグメント ピッカー] を使用した場合、サンプルの数は、クラスを定義するために選択したセグメントの数になります。 セグメントの数がサンプルの合計数を表すため、最尤法などの統計分類器を使用する場合、これを覚えておくことは重要です。 たとえば、クラスのトレーニング サンプルとして、8 つのセグメントが収集された場合、それは、信頼できる分類のための統計的に有意なサンプル数ではないことがあります。 しかし、同じトレーニング サンプルをピクセルとして収集した場合、トレーニング サンプルは、数百個または数千個のピクセルで表されることがあり、これは統計的に有意なサンプル数です。 ランダム ツリーや SVM (Support Vector Machine) などの、ノンパラメトリックな機械学習分類器を使用する場合、トレーニング サンプルの数およびパーセンテージはあまり重要ではありません。

サンプルの時間情報の収集

トレーニング サンプル マネージャーは、サンプリング中のラスターが多次元ラスターであるか、多次元モザイク データセットである場合に、各トレーニング サンプルの時間情報の収集をサポートします。 ラスター画像の時系列に対して [多次元情報] が構築されている場合、データセットの各スライスに対してトレーニング サンプルを収集できます。スライスの時間情報は、トレーニング サンプル属性で自動的に生成されます。

  1. [多次元] タブの [現在の表示スライス] グループで [StdTime] ドロップダウン メニューをクリックし、サンプルを収集するスライスを表示します。

    詳細については、「[多次元] タブ」をご参照ください。

  2. [トレーニング サンプル マネージャー] ウィンドウで、スキーマ マネージャーのクラスのリストから、トレーニング サンプルを収集するクラスを選択します。
  3. いずれかのスケッチ ツールをクリックして、クラスを表す画像フィーチャをマップ内に描画します。
  4. サンプルが多次元ラスター レイヤーに複数回にわたって出現する場合は、複数のタイム スライスに複製できます。
    1. テーブル内のサンプルを選択します。
    2. [現在の表示スライス] グループのコントロールを使用し、表示を新しいタイム スライスに切り替えます。
    3. トレーニング サンプル マネージャーの [現在の表示スライスで複製] ボタン セクションの複製 をクリックし、現在のスライスと一致する時間値を持つサンプルのコピーを作成します。

      同じクラスおよび同じ時間の複数のサンプルを単一のレコードにまとめ、まとめたレコードを複製して、すべてのトレーニング サンプルを新しいタイム スライスにコピーできます。

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