ArcGIS Pro の [データベース プロパティ] ダイアログ ボックスを使用すると、接続しているデータベース、ジオデータベース、クラウド データ ウェアハウス、または Open Geospatial Consortium (OGC) GeoPackage ファイルに関する情報を見つけることができます。 プロジェクト内の次のプロパティにアクセスできます。
- エンタープライズ ジオデータベース、データベース、クラウド データ ウェアハウスが含まれるデータベース コネクション
- ファイル ジオデータベース
- モバイル ジオデータベース
- SQLite データベース ファイルおよび OGC GeoPackage ファイル
これらのプロパティを開くには、[カタログ] ウィンドウでファイルまたは接続を右クリックして、[プロパティ] をクリックします。
ダイアログ ボックスに表示されるプロパティは、各データ ソースによって異なります。 以降のセクションでは、それらの相違点について説明します。
すべてに適用可能なプロパティ
次のプロパティは前述のすべてのデータ ソースに適用されます。
Name
このプロパティは、接続しているデータベースのディレクトリ パスを表示します。 このパスは、ファイル ジオデータベース、SQLite データベース、または GeoPackage が格納されている場所です。 エンタープライズ ジオデータベースおよびデータベースの場合、これはデータベース コネクション ファイル (.sde) の場所です。
タイプ
どのタイプのファイルまたは接続を使用しているか不明の場合は、[データベース プロパティ] ダイアログ ボックスの [タイプ] プロパティを使用して、ユーザーがファイル ジオデータベース、SQLite データベース (GeoPackage ファイルを含む)、モバイル ジオデータベース、特定のデータベース管理システム、または特定のクラウド データ ウェアハウスのどれに接続しているのか確認します。 データベース管理システムのジオデータベース機能が有効化されている場合、Type プロパティもそれを示します。
詳細については、ジオデータベースのタイプおよびデータベースと ArcGIS に関する説明をご参照ください。
ジオデータベースに固有のプロパティ
ジオデータベースに接続している場合、[データベース プロパティ] ダイアログ ボックスは、ジオデータベースが分散データ ワークフローに含まれているレプリカかどうかを示します。
ジオデータベース レプリケーションは、ArcGIS を通じて提供されるデータ分散方法です。この方法では、異なるジオデータベースにデータを分散したり、各ジオデータベースのデータに対して行われた変更を同期したりすることができます。 詳細については、「ジオデータベース レプリケーションの基礎」をご参照ください。
エンタープライズ ジオデータベースに固有のプロパティ
エンタープライズ ジオデータベースに接続すると、[データベース プロパティ] ダイアログ ボックスに次のセクションで説明するプロパティが表示されます。 ジオデータベース管理者として接続した場合、このダイアログ ボックスからその他の機能が利用できます。
接続
ジオデータベース管理者は、[ジオデータベースは接続を受け付けています] オプションをオフにして、ジオデータベースへの接続を新規に作成できないように設定できます。 既存の接続はアクティブのままですが、新しい接続は作成できません。
注意:
ジオデータベース管理者は、このプロパティの設定にかかわらず、常にジオデータベースに接続できます。
ジオデータベースの圧縮、アップグレード、完全バックアップの作成など、メンテナンス操作を実行する場合は、事前にエンタープライズ ジオデータベースに対する新たな接続を禁止しておきます。
ジオデータベースへの既存の接続を表示するには、[接続ユーザーとロックを表示] ボタンをクリックします。 これによって [ジオデータベース管理] ダイアログ ボックスが開き、接続されているユーザーとそれらの接続プロパティを表示できるとともに、ロックを管理できます。
[ジオデータベース管理] ダイアログ ボックスの [ロック] タブをクリックすると、各ユーザーが保持しているジオデータベース ロックが表示されます。
ジオデータベース管理者として接続している場合は、[ジオデータベース管理] ダイアログ ボックスからユーザーの接続を解除してジオデータベース ロックを管理できます。
アップグレード ステータス
ジオデータベースをアップグレードすることで、最新バージョンの ArcGIS で提供される機能が使用できるようになります。 ジオデータベースに接続している ArcGIS Pro クライアント バージョンからジオデータベースをアップグレードできるかどうかを確認するには、[データベース プロパティ] ダイアログ ボックスの [アップグレード ステータス] プロパティを使用します。
アップグレードするには、ジオデータベース管理者としてジオデータベースに接続する必要があります。
アップグレードする前に、次の点を確認してください。
- アップグレードするバージョンで、必要としている機能またはバグの修正が利用できること。
- 現在のバージョンを保持するため、組織内の誰もアップグレードしたジオデータベースを必要としていないこと。 たとえば、ジオデータベースの新しいバージョンにはまだ対応していないサードパーティのアプリまたはプラグインを部門が使用しているにもかかわらず、ジオデータベースをアップグレードすると、そのアプリが使用できなくなります。
- 使用しているデータベースのバージョンがアップグレードするジオデータベースのバージョンでサポートされていること。
- データベースの完全バックアップがあり、誰もそれに接続していないこと。
ジオデータベース バージョン履歴
エンタープライズ ジオデータベースを作成またはアップグレードすると、日付と関連するジオデータベース バージョンがジオデータベース内に保存されます。 この情報は、[データベース プロパティ] ダイアログ ボックスの [ジオデータベース バージョン履歴] セクションに表示されます。
この情報にアクセスするには、ジオデータベース管理者としてジオデータベースに接続する必要があります。
この情報は ArcGIS Pro 3.1 および ArcGIS Server 11.1 以降で利用可能なため、これらのリリースより前のバージョンと日付は [ジオデータベース バージョン履歴] テーブルに表示されません。
エンタープライズ ライセンスの有効期限
エンタープライズ ジオデータベースは、ArcGIS Server キーコード ファイルを使用して、ArcGIS Enterprise を通じてライセンスを付与されます。 エンタープライズ ジオデータベースに格納されているライセンスの有効期限日を確認するには、[データベース プロパティ] ダイアログ ボックスで [エンタープライズ ライセンスの有効期限] プロパティを確認します。
ジオデータベース管理者として接続している場合、有効期限が切れる前にライセンスを更新できます。
ライセンスを更新するには、[ライセンスの更新] ボタンをクリックし、新しい ArcGIS Server キーコード ファイルを参照して、[開く] をクリックします。
ヒント:
キーコード ファイルは、ArcGIS Server のインストールを認証するときに作成されます。 このファイルは、ArcGIS Server コンピューターからコピーして、ArcGIS Pro コンピューターからアクセスできるディレクトリに配置する必要がある場合があります。
編集情報の記録のレルム
ジオデータベース管理者は、編集情報の記録フィールドに記録されたユーザー名に追加されるジオデータベースのレルムを設定できます。 詳細については、「編集情報の記録の概要」をご参照ください。