フィールド ビューの使用

フィールドは、テーブルに構造を提供するコンポーネントです。 テーブルはデータ モデルの基本構成要素であり、地理データの基盤を形成します。 テーブルは、建物の所有者、従業員、顧客情報などの情報の集まりです。 市街道路、建物、住所ポイントなどのマップ内のレイヤーは、これらのフィーチャのジオメトリおよび場所に関する情報を含むテーブルにすぎません。

表形式の情報は行と列から構成されます。 ArcGIS では、行はレコードと呼ばれ、列はフィールドと呼ばれます。 テーブルの各フィールドには、数字、日付、テキストなど、特定の種類のデータを格納することができます。 フィールドはマップ内の各レイヤーまたはスタンドアロン テーブルの属性情報を形成します。

以下の図は、Buildings レイヤーの属性テーブルを示しています。 テーブルの各行は Esri キャンパス上の建物を表し、すべての建物は共通のフィールドを共有しています。 この例では、各建物に名前、規模、アクセス タイプなどの共通のフィールドがあります。

Buildings レイヤーの属性テーブル

フィールド ビュー

ArcGIS Pro では、フィールド ビューのレイヤーまたはテーブルのフィールドを表示および管理できます。 これにより、テーブル内の一連のフィーチャまたはオブジェクトで共有される属性をモデリングできます。 フィールド ビューでは、フィールドおよびプロパティの編集、フィールドの削除、および新たなフィールドの作成が可能です。

以下は、Buildings レイヤーのフィールド ビューです。 フィールド ビューにはそのレイヤーのフィールドが表示され、これらのフィールドのプロパティを表示する列が存在します。

Buildings レイヤーのフィールド ビュー

フィールド ビューを開く方法の詳細

フィールド プロパティ

テーブルの各フィールドまたは列は、その内容およびデータの表示方法を記述したプロパティを持っています。 フィールド ビューでフィールド プロパティを表示したり、一部の場合では編集することができます。 フィールド ビューのこれらの設定によって、属性テーブル ウィンドウやポップアップ ウィンドウ、および [属性] ウィンドウでの編集時などに、ArcGIS Pro で属性をどのように表示するかが決まります。 データセットには、レイヤーとデータ ソースという 2 つのタイプのフィールド プロパティがあります。

データ ソースのフィールド プロパティ

フィールド ビューの現在のレイヤー ドロップダウン メニューで [データ ソース] を選択すると、次のフィールド プロパティが表示されます。

  • Field Name
  • Alias
  • Data Type
  • Allow NULL
  • Domain
  • Default
  • Precision
  • Scale
  • Length

注意:

  • 日付フィールドや数値フィールドなど、一部のフィールド タイプでは、[精度] プロパティの意味が異なります。 数値フィールドの場合、精度はフィールド内の最大桁数を表します。 日付フィールドの場合、精度はミリ秒値を記録するキャパシティを表します。 標準の日付フィールドは秒単位で時間を記録し、精度値 0 を表示します。 高精度に移行された日付フィールドはミリ秒単位で時間を記録し、精度値 1 を表示します。
  • ファイル ジオデータベース、モバイル ジオデータベース、メモリベースのワークスペースでは、フィールド ビューに精度とスケールのプロパティが表示されません。
  • 次の Python コマンドは、ファイル、モバイル、メモリベースのワークスペースのフィールドの精度表示に使用できます。

    import arcpy
    
    # For each field in the Buildings feature class, print
    # the field name, type, and precision.
    fields = arcpy.ListFields("c:/data/campus.gdb/Buildings")
    
    for field in fields:
        print(field.name, field.type, field.precision)

レイヤーのフィールド プロパティ

フィールド ビューの現在のレイヤー ドロップダウン メニューでレイヤーを選択すると、次の追加のレイヤー フィールド プロパティが表示されます。

注意:

これらのフィールド プロパティに対する変更はレイヤーに固有のもので、データ ソースには反映されません。

プロパティ説明設定手順

Visible

フィールドを表示または非表示にします。

[表示] 列で、チェックボックスを使用してフィールドの表示設定をオンまたはオフにします。 すべてのフィールドの表示設定をオン/オフにするには、列ヘッダーのチェックボックスを使用します。 1 つまたは多数の行が選択されている場合、チェックボックスをダブルクリックするか、Shift キーか Ctrl キーを押し下げたまま 1 回クリックすることで、選択されたすべての行の表示設定のオンとオフと切り替えることができます。

Read Only

フィールドを編集可能にするかどうかを決定します。

[読み取り専用] 列で、チェックボックスを使用してフィールドの編集設定のオンとオフを切り替えます。 すべてのフィールドの編集設定をオン/オフにするには、列ヘッダーのチェックボックスを使用します。 1 つまたは多数の列行が選択されている場合、チェックボックスをダブルクリックするか、Shift キーか Ctrl キーを押し下げたままクリックすることで、選択されたすべての行の編集設定のオンとオフと切り替えることができます。

Alias

フィールドの説明的な名前を設定します。

フィールド行の [エイリアス] 列をクリックして、フィールドのエイリアスを入力します。

Highlight

フィールドのハイライト表示を有効化して、フィールドを表示するときに強調する

フィールドの横にあるチェックボックスをオンにするか、またはオフにします。 すべてのフィールドを表示/非表示にするには、列ヘッダーのチェックボックスを使用します。

Number Format

数値と日付のフィールド タイプの表示形式を設定します。

[数値と日付のフィールド タイプの表示形式を決定] ボタンをクリックして [数値形式] ダイアログ ボックスを開きます。

これらの設定は、結合に追加されるフィールドにも適用されますが、結合フィールドを編集できるのは元のテーブルからアクセスされる場合に限られます。

注意:

レイヤー プロパティを利用できるのは、レイヤーからフィールド ビューが開かれている場合のみです。 フィールド ビューをデータ ソースから ([カタログ] ウィンドウから) 開いている場合、レイヤー プロパティは表示されません。 レイヤーからフィールド ビューを開いている場合は、フィールド ビューで [現在のレイヤー] ドロップダウン メニューを使用して、レイヤー プロパティ ビューからデータ ソース ビューに切り替えることができます。 データ ソース ビューには、フィールド クラス レベルのフィールド プロパティ (フィールドのエイリアスやフィールド名など) が表示されます。

フィールド ビューには、フィールドの作成、削除、および変更に関する多くのデータ モデリング ワークフローが存在します。

フィールドを作成および管理する方法の詳細