ArcGIS Pro では、マップまたはマップ内の選択したレイヤーおよびテーブルを、Web レイヤーとして共有することができます。 スタンドアロン テーブルをホスト テーブルとして共有することもできます。 ArcGIS Pro から共有できる Web レイヤー タイプは、フィーチャ、タイル、ベクター タイル、マップ イメージ、イメージ、シーン、3D Tiles、標高の 8 つです。 フィーチャ、タイル、ベクター タイル、マップ イメージ、およびイメージ レイヤーでは、2D データが共有され、シーン、3D Tiles、および標高レイヤーでは 3D データが共有されます。 ホスト テーブルで属性データは共有され、以下のその他のレイヤー タイプとともに表示されます。
Web レイヤーを共有すると、サービスが Web レイヤーを介して公開されて提供されます。 レイヤー タイプおよびその構成方法に応じて、ArcGIS Server サービスまたはホスト サービスが公開されます。
ArcGIS Pro の Web レイヤーを共有するには、次のアカウントが必要です。
- ArcGIS 組織サイトに含まれ、コンテンツを作成、更新、および削除する権限を持つアカウント
- サーバーベースのレイヤーを公開する権限を持つアカウント (ArcGIS Server サービスを公開する場合)
- 対応するホスト レイヤーを公開する権限を持つアカウント (ホスト サービスを公開する場合)
ArcGIS Server サービスが公開されるときに、サービスを公開するフェデレーション サーバーを指定することができます。 ArcGIS Server サービスを公開するには、フェデレーション サーバーの管理 URL またはサービス URL を通じて、管理 API へのアクセスが可能でなくてはなりません。
Web レイヤーを共有する前に、GIS リソースを解析して、潜在的なパフォーマンス上の遅延やエラーを特定します。 詳細については、GIS リソースの分析をご参照ください。
共有プロセス中に、Web レイヤー データが統合されて、ローカル ドライブ上のステージング フォルダー内に作成されます。 デフォルトのステージング フォルダーを使用するか、共有およびダウンロード オプションで、別のフォルダーを選択することができます。
共有ジョブの処理中にそのまま ArcGIS Pro での作業を続けることができます。 ArcGIS Pro を閉じてもかまいません。 [ジョブ ステータス] ウィンドウで共有ジョブのステータスを監視できます。
Python とジオプロセシング ツールを使用して、Web レイヤーの共有を自動化することができます。
レイヤー タイプ
共有すべきレイヤー タイプを決定する際には、レイヤーの用途や、サーバーでソース データにアクセスできるかどうかを含め、さまざまな要因を考慮する必要があります。
レイヤー タイプ | 説明 |
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フィーチャの検索、視覚化、および編集に対応しています。 フィーチャ レイヤーは、ベースマップの上で、ベクター データを視覚化するのに適しています。 すべてのデータをコピーするフィーチャ レイヤーを ArcGIS Enterprise に共有する場合、サービスは、ホスティング サーバーに常に公開されます。 登録済みデータを参照するフィーチャ レイヤーを ArcGIS Enterprise に共有する場合、そのフィーチャ レイヤーは、マップ イメージ レイヤーに依存するレイヤーとして共有されます。 フィーチャ レイヤーは、フィーチャ サービスを公開します。 | |
事前に描画されたマップ画像またはタイルのコレクションを使用した、高速なマップ表示をサポートしています。 これらのタイルは、データがアップロードされた後にサーバー上に作成され、保存されます。 Web タイル レイヤーは、ベースマップに適しています。 マップ内のレイヤーからタイル レイヤーを ArcGIS Enterprise に共有する場合、サービスは、ホスティング サーバーに常に公開されます。 タイル キャッシュ データセットから共有する場合、そのサービスは、ポータルにフェデレートされている任意のアクセス可能なサーバーに公開することができます。 タイル レイヤーは、ホストされたキャッシュ マップ サービスを公開します。 | |
事前に描画されたベクター タイルのコレクションを使用した、高速なマップ表示をサポートしています。 ベクター タイルは、ラスター データをサポートしていませんが、表示デバイスの解像度に合わせて調整し、さまざまな用途に応じて、スタイルを変更することができます。 登録済みデータを参照するベクター タイル レイヤーを (マップ内のレイヤーから) ArcGIS Enterprise に共有する場合、そのフィーチャ レイヤーは、マップ イメージ レイヤーおよび Web フィーチャ レイヤーに依存するレイヤーとして共有されます。 サービスは、ホスティング サーバーに常に公開されます。 ベクター タイル キャッシュ データセットから共有する場合、そのサービスは、ポータルにフェデレートされている任意のアクセス可能なサーバーに公開することができます。 ベクター タイル レイヤーは、ベクター タイル サービスを公開します。 | |
マップの視覚化とフィーチャの検索に対応しています。 マップ イメージ レイヤーは、サーバーによって、またはタイルから動的に描画することができます。 マップ イメージ レイヤーは、ArcGIS Enterprise にのみ共有できます。 マップ イメージ レイヤーは、ワークスペース内でフェデレーション サーバーに登録されているデータセットを参照できます。 マップ イメージ レイヤーを共有する場合、そのサービスは、アクセス許可のあるポータルにフェデレートされている任意のサーバーに公開されます。 追加レイヤーおよび追加機能を有効化できます。詳細については、追加レイヤーおよび追加機能をご参照ください。 マップ イメージ レイヤーは、動的なマップ サービスまたはキャッシュ マップ サービスを公開します。 | |
3D メッシュまたは 3D オブジェクト データの視覚化に対応しています。 3D Tiles レイヤーをシーンから ArcGIS Enterprise に共有する場合、サービスはホスティング サーバーに常に公開されます。 キャッシュ データセットから共有する場合、そのサービスは、ポータルにフェデレートされている任意のアクセス可能なサーバーに公開することができます。 3D Tiles レイヤーは、3D Tiles サービスを公開します。 | |
ポイント、3D オブジェクト、ビルディング、点群、3D メッシュ、ボクセル データの検索および視覚化に対応しています。 シーン レイヤーをシーンから ArcGIS Enterprise に共有する場合、シーン サービスは、ホスティング サーバーに常に公開されます。 シーン キャッシュ データセットから共有する場合、そのサービスは、ポータルにフェデレートされている任意のアクセス可能なサーバーに公開することができます。 3D オブジェクト、ビルディング、ポイント シーン レイヤーには、フィーチャ サービスを関連付けることができ、これによって、シーン レイヤーを編集できます。 シーン レイヤーは、キャッシュ シーン サービスを公開します。 | |
視覚化、メタデータ、計測、ベースマップまたは解析結果として、データを表示する画像処理に対応しています。 イメージ レイヤーは、ArcGIS Enterprise とフェデレートされているサーバーに共有できます。 イメージ レイヤーは、動的イメージ サービスまたはキャッシュ イメージ サービスを公開します。 | |
シーンの地表サーフェス内にある標高データ ソースの視覚化、メタデータ、計測、画像処理に対応しています。 標高レイヤーは、Web シーン レイヤーでカスタム標高サーフェス上に、3D コンテンツを表示するために使用されます。 ローカルにキャッシュされている標高レイヤーを ArcGIS Enterprise に共有する場合、サービスは、ホスティング サーバーに常に公開されます。 サーバーにキャッシュしたサービスは、ArcGIS Enterprise とフェデレートされているサーバーに公開できます。 標高レイヤーは、LERC 圧縮タイル スキーマを使用するキャッシュ イメージ サービスを公開します。 | |
テーブル属性の表示、フィルター、および編集をサポートしています。 ホスト テーブルは、フィーチャ サービスを公開します。 |
アクティブなポータルによって、共有できるレイヤー タイプが異なります。 一部のレイヤー タイプでは、アクティブなポータルや共有するデータのタイプに応じて、パッケージを作成して、アップロードする必要があります。
アクティブなポータルによって異なるレイヤー タイプ
アクティブなポータル | フィーチャ レイヤー | タイル レイヤー | ベクター タイル レイヤー | マップ イメージ レイヤー | シーン レイヤー—3D オブジェクト | シーン レイヤー—ポイント | シーン レイヤー—点群 | シーン レイヤー—ビルディング | シーン レイヤー—3D メッシュ | シーン レイヤー—ボクセル | 3D Tiles レイヤー | イメージ レイヤー | 標高レイヤー | ホスト テーブル |
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ArcGIS Online | ||||||||||||||
ArcGIS Enterprise 11.4 以降 | ||||||||||||||
ArcGIS Enterprise 11.0 ~ 11.3 | ||||||||||||||
ArcGIS Enterprise 10.7 ~ 10.9.1 | ||||||||||||||
ArcGIS Enterprise 10.5 ~ 10.6.1 | ||||||||||||||
Portal for ArcGIS 10.4 および 10.4.1 | ||||||||||||||
Portal for ArcGIS 10.3.1 | ||||||||||||||
Portal for ArcGIS 10.3 以前 |
レイヤー タイプの選択
レイヤー タイプを選択するときには、以下の点を考慮します。
- レイヤーを編集ワークフローで使用する場合、フィーチャ レイヤーを選択します。
- データが定期的に変化し、編集ワークフローで使用されない場合、マップ イメージ レイヤーを選択します。
- データが半定期的に変化する場合は、マップ イメージ レイヤーを選択し、キャッシュ タイルを使用して、表示するように構成します。
- データが静的ベクター データであり、視覚化のためだけに使用される場合、ベクター タイル レイヤーを選択します。
- データが静的ラスター データであり、視覚化のためだけに使用される場合、タイル レイヤーを選択します。
- クライアント上でラスター データセットの視覚化を動的に変更する場合、イメージ レイヤーを共有します。
- オープン ソース形式が必要な場合、マップ イメージ レイヤーを選択し、関連する WMS レイヤーを含めます。
登録済みデータの参照またはすべてのデータのコピー
登録済みデータを参照する Web レイヤーを共有する場合、データは、フォルダー、データベース、クラウド ストアなど、ユーザーが管理する場所で参照されます。 Web レイヤーがデータを参照するには、データ ソースをサーバーに登録し、データが含まれる場所にアクセスできるようにする必要があります。 データ ソースの登録については、ArcGIS Server のデータ ソースおよび登録済みデータストアの管理をご参照ください。
すべてのデータをコピーする Web レイヤーを共有する場合、データがソースからサーバーにコピーされるか、キャッシュを含むパッケージがポータルにアップロードされます。 Web レイヤー データがコピーされると、ユーザーが管理する場所では参照されず、ArcGIS によって管理されます。
レイヤー ID の割り当て
ArcGIS Pro では、複数のレイヤー (およびスタンドアロン テーブル) を含むマップを Web レイヤーまたはサービスとして共有することができます。 Web フィーチャ レイヤー、マップ イメージ レイヤー、Web タイル レイヤー、またはマップ サービスを共有すると、マップ内のレイヤーが、サービス サブレイヤーになります。 各サブレイヤーは、Web マップまたはアプリケーションで操作または参照できる、一意の数値 ID で識別されます。 たとえば、URL (https://<service-url>/<layerID>) で、サービス サブレイヤーを参照できます。
ベスト プラクティスとして、後から Web レイヤーまたはサービスを上書きする場合は、公開前にレイヤー ID を手動で割り当ててください。 そうしないと、Web レイヤーまたはサービスが上書きされる際に、サービス サブレイヤー ID が変わる可能性があり、サービス サブレイヤーを参照している Web アプリケーションが切断されます。
Web レイヤーのメタデータ
マップ全体、一部のレイヤー、グループ レイヤー、または単一のレイヤーを Web レイヤーとして、ArcGIS Pro から共有できます。 Web レイヤーも、Web レイヤーによって公開されるサービスのサブレイヤーも、メタデータを保存できます。 選択された Web レイヤーの種類によって、メタデータを保存できるのが Web レイヤーだけなのか、または Web レイヤーとサブレイヤーの両方なのかが決まります。
Web レイヤーの共有を自動化
ArcPy 関数と公開ツールセット内のジオプロセシング ツールを組み合わせて使用すると、Python で、Web レイヤーの共有と更新を自動化することができます。