Web シーン レイヤーの共有

ArcGIS Pro では、アクティブなポータルでアイテムとして保存される Web シーン レイヤーを作成して共有できます。 3D シーンの Web シーン レイヤーとして 3D ポイントマルチパッチ3D オブジェクト フィーチャ (バージョン 2)ビルディングLAS データセット、およびボクセル データを共有できます。

ArcGIS Pro で共有できる 6 つのシーン レイヤー タイプを以下に示します。

Web シーン レイヤーは、シーン レイヤー パッケージ (.slpk) または関連付けられたフィーチャ レイヤーから公開できます。 データはポップアップを通じて操作でき、レイヤーのシンボルを変更できます。 フィーチャ レイヤーと関連付けられた Web シーン レイヤーにはシンボルに使用される豊富な統計情報があるため、現在のビューにないフィーチャを検索およびクエリすることができ、編集ワークフローをサポートします。 Web シーン レイヤーの使用方法に関する詳細は、「シーン レイヤーとは」をご参照ください。

Web シーン レイヤーを共有するには、ホスト シーン レイヤーを公開できる権限が必要です。 すべてのデータをコピーする関連付けられたフィーチャ レイヤーがある Web シーン レイヤーを ArcGIS Online または ArcGIS Enterprise に共有する場合、さらにホスト フィーチャ レイヤーを公開する権限が必要です。 登録済みデータを参照する Web シーン レイヤーを ArcGIS Enterprise に共有する場合、サーバーベースのレイヤーを公開する権限が必要です。

Web シーン レイヤーは、シーンの投影法で公開されます。 Web シーン レイヤーを既存の Web シーンで利用する場合、シーンの投影法が正しいことを確認してください。 公開対象の 3D フィーチャ レイヤーを作成する際のその他のガイドラインは、「操作レイヤー」をご参照ください。

Web シーン レイヤーは、視覚化のためのキャッシュ作成が完了した後でしか表示できません。 [ジョブ ステータス] ウィンドウでキャッシュ ステータスを確認できます。

デフォルト構成を使用した Web シーン レイヤーの共有

このワークフローでは、デフォルト設定を使用して Web シーン レイヤーを共有する方法について説明します。 デフォルト構成を変更する方法については、「Web シーン レイヤーの構成」をご参照ください。

  1. 3D シーンを開きます。
  2. [コンテンツ] ウィンドウの [3D レイヤー] カテゴリからマルチパッチ、3D オブジェクト フィーチャ、ビルディング、ポイント、LAS データセットの各レイヤー、ボクセル レイヤー、またはシーン レイヤー パッケージを選択します。 選択したレイヤーを右クリックし、[共有] メニューをポイントして、[Web レイヤーとして共有] Web レイヤーとして共有 をクリックします。

    [Web レイヤーとして共有] ウィンドウが表示されます。

    注意:

    ボクセル レイヤーはグローバル シーンではサポートされていません。

  3. Web レイヤーの名前を入力します。
  4. 必要に応じ、[サマリー] フィールドと [タグ] フィールドを完成させます。

    サマリーとタグは、ArcGIS Enterprise 10.9 以前のポータルで共有する場合は必須です。

    最大 128 個のタグを入力できます。

  5. アクティブなポータルが ArcGIS Online の場合、必要に応じて [フィーチャ] チェックボックスをオンにして関連付けられたフィーチャ レイヤーを Web シーン レイヤーに含めます。

    Web シーン レイヤーがオンラインでキャッシュされます。

    アクティブなポータルが ArcGIS Enterprise ポータルで、Web シーン レイヤーから登録済みデータ ソースを参照する場合は、[登録済みデータを参照][シーン] をクリックします。 登録済みデータを参照する際に、マップ イメージ レイヤーとフィーチャ レイヤーが自動的に追加されます。

    代わりに [すべてのデータをコピー][シーン] をクリックすると、レイヤーがローカルでキャッシュされ、シーン レイヤー パッケージが作成されてポータルに共有されます。 Web シーン レイヤーがシーン レイヤー パッケージから公開されます。

    注意:

    Web シーン レイヤーをシーン レイヤー パッケージから ArcGIS Online に公開する場合、.slpk ファイルは、100 GB を超えていると、組織のアイテムとして追加されません。

    必要に応じて、[フィーチャ] チェックボックスをオンにして、関連付けられたフィーチャ レイヤーを含めます。 Web シーン レイヤーがサーバーでキャッシュされます。

    注意:

    これらのデータ オプションは、LAS データセットまたはボクセル レイヤーを共有する場合は使用できません。 シーン レイヤー パッケージはローカルに作成されてアップロードされます。

  6. [場所] で、[フォルダー] メニューを使用して、Web レイヤーを保存するポータル コンテンツのフォルダーを選択します。 必要に応じて、フォルダーを作成します。

    デフォルトでは、Web レイヤーはポータル コンテンツのルート レベルに格納されます。

    ヒント:

    [参照] ボタン 参照 をクリックし、ポータル コンテンツのフォルダーを参照します。 テキスト ボックスにフォルダー名を入力することもできます。

  7. 登録済みデータを参照する Web シーン レイヤーを共有する場合、[サーバーおよびフォルダー] ドロップダウン メニューを使用してマップ イメージ レイヤーと、関連付けられたフィーチャ レイヤーをホスティング サーバーに公開するフォルダーを指定します。 フォルダーが存在しない場合は、任意のフォルダー名を入力します。
  8. [共有] の下で、Web レイヤーを共有する方法を指定します。
    • [すべての人に公開] - コンテンツが一般公開されます。 誰もがコンテンツにアクセスして表示することができます。
    • [組織] - コンテンツを組織内のすべての認証済みユーザーと共有します。 このオプションは、組織アカウントでサイン インした場合に使用できます。
    • [グループ] - 所属するグループのメンバーとコンテンツを共有します。

    共有レベルをアイテムの所有者に設定するには、すべてのオプションをオフにしておきます。

  9. 必要に応じて、[コンテンツ] タブをクリックして、フォルダー、新しい Web レイヤーかレイヤー、サブレイヤーと割り当てられている ID (あれば) を表示します。

    [マップ プロパティ] ダイアログ ボックスで [Web レイヤーを共有できるよう一意の数値 ID の割り当てを許可] オプションを有効化した場合、関連するマップ イメージ レイヤーかフィーチャ レイヤー (含まれている場合) の各サブレイヤーに割り当てられている ID が表示されます。 サブレイヤーが 1 つしかない Web シーン レイヤーの ID は表示されず、常に 0 に設定されます。

    ID を変更するには、レイヤーまたはテーブルの横の番号をクリックします。 [レイヤー プロパティ] または [スタンドアロン テーブル プロパティ] ダイアログ ボックスの [一般] タブの [レイヤー ID] または [テーブル ID] テキスト ボックスにカスタム整数 ID を入力します。 詳細については、「レイヤー ID の割り当て」をご参照ください。

  10. [共有の完了][分析] 潜在的なパフォーマンスのボトルネックまたはエラーの識別 をクリックして潜在的な問題がないか確認します。

    エラーと警告は [メッセージ] タブにリストされます。 メッセージを右クリックしてヘルプ トピックを開くか、ソフトウェアで処置を行います。 GIS リソースを共有するには、エラー エラー を解決する必要があります。 警告 警告 の解決は推奨されますが、必須ではありません。

    GIS リソースの解析の詳細

  11. 注意:

    フィーチャ レイヤーと関連付けられた Web シーン レイヤーを共有するとき、両方のレイヤーに対して解析ツールの警告が発行されます。

  12. エラーを解決し、必要に応じて警告を修正したら、[公開] 公開 をクリックして、Web レイヤーを共有します。
  13. Web レイヤーが正常に公開されたら、ウィンドウの下部にある [Web レイヤーの管理] リンクをクリックし、ポータル内の Web レイヤーにアクセスします。

    Web レイヤーがオンラインまたはサーバー上でキャッシュされる場合、キャッシュ生成の進行中に Web レイヤーが表示されない可能性があります。 [ジョブ] ジョブ ステータス ウィンドウを開く をクリックして、[ジョブ ステータス] ウィンドウにキャッシュ ステータスを表示します。

古いポータルで共有する際の考慮事項

Web シーン レイヤーは ArcGIS OnlineArcGIS Enterprise、および Portal for ArcGIS 10.3.1 以降で共有できますが、共有するバージョンによっては一部の機能がサポートされません。 古いバージョンで共有する場合の制限を以下に示します。

ArcGIS Enterprise 11.0 以前

  • 圧縮テクスチャを作成するオプションは利用できません。
  • 3D オブジェクト フィーチャ レイヤーの共有はサポートされていません。

ArcGIS Enterprise 10.9.1 以前

  • ボクセル レイヤーを Web シーン レイヤーとして共有することはサポートされていません。

ArcGIS Enterprise 10.7.1 以前

  • 編集情報の記録の保存を行えません。

ArcGIS Enterprise 10.6.1 以前

  • ビルディング レイヤーを Web シーン レイヤーとして共有することはサポートされていません。

ArcGIS Enterprise 10.6 以前

  • 登録済みデータを参照する場合、レイヤーはエンタープライズ ジオデータベースから取得する必要があります。

ArcGIS Enterprise 10.5.1 以前

  • マルチパッチ データを共有するとき、編集操作は利用できません。
  • データ オプションは利用できません。すべてのデータがコピーされます。

ArcGIS Enterprise 10.5 および Portal for ArcGIS 10.4.1 以前

  • ローカルにキャッシュするオプションは利用できません。

Portal for ArcGIS 10.3.1

  • 3D ポイント レイヤーを Web シーン レイヤーとして共有することはサポートされていません。
  • Web シーン レイヤーはローカル シーンから共有できません。

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