ArcGIS Pro のワークフローを使用し、ArcGIS Workflow Manager またはタスクで、組織全体の作業を調整および管理できます。
Workflow Manager の仕事は、別の組織のロールを持っている可能性のある複数のユーザーによって完了できる一連の手続きを通じて、初めから終わりまで処理されていきます。 タスクでは、ArcGIS Pro の機能を使用した繰り返し可能な GIS プロセスを通じて 1 人のユーザーをガイドする、事前設定済みのステップのセットを作成できます。
Workflow Manager は、ジョブを使って人員の管理と調整を行います。 ジョブを完了するには、通常、複数のユーザーが関与し、数日から 1 週間ほどかかります。 タスク ツールは、ジオプロセシング ツールや編集などの機能を使用した繰り返し可能な GIS プロセスを行うために設計された ArcGIS Pro のタスクを使用します。 タスクを完了するには、通常、1 人のユーザーで数分から数時間を要します。
Workflow Manager は、GIS および非 GIS のビジネス プロセスをサポートするエンタープライズ ワークフロー システムです。 Workflow Manager 内のタスクを使用することもできますが、タスクは、使用にあたってエクステンション、エンタープライズ ジオデータベース、追加ライセンスは不要です。 タスクは、Workflow Manager と一緒にも別々にも品質確認のために使用することができます。
次の表は、これらのワークフロー ツール間の類似点と相違点をまとめたものです。
| ArcGIS Workflow Manager | タスク | |
|---|---|---|
ライセンス付与とソフトウェア要件 |
|
|
作業単位 | ジョブ | タスク |
作業を完了するにあたって関与するユーザー数 | すべての地理的な位置から操作する、異なるロールを持つ複数のユーザー | シングル ユーザー |
作業を完了するにあたって関与するアプリケーション数 | ArcGIS Pro、Web、モバイル アプリで完了した作業。 | 作業は ArcGIS Pro 内で完了できる。 |
作業期間 | 数日から数週間 | 数分から数時間 |
統合 | ArcGIS Workflow Manager でのステップには、場合によって ArcGIS Pro のタスクが含まれる。 | タスクには、場合によって ArcGIS Pro のコマンド、ジオプロセシング ツール、アドインなどが含まれる。 |
類似点 | ワークフローを通じてユーザーをガイドし、ベスト プラクティス、標準化、効率と品質の向上を促進する | |
シナリオ例
住所データを管理するために複数のチーム間の連携が必要な都市では、Workflow Manager を使用して、施設の設置、施設住所の追加、郵送先住所の照合などといったジョブの形で、業務を調整できます。
この都市では、タスク ステップを通じてそれらの作業のいずれかを完了するためにタスクを使用できます。 たとえば、施設設置ステップには、作業地域の特定、施設ポリゴンの作成、作成したフィーチャへの属性追加などが含まれます。
非推奨のワークフロー
ArcGIS Workflow Manager (Classic) はArcMap をサポートすることを目的に構築されたジオデータベース中心のシステムです。Workflow Manager (Classic) は ArcGIS Enterprise 11.5 および ArcGIS Pro 3.4 以降は廃止されます。 次のコンポーネントのサポートは終了しています。
- ArcGIS Workflow Manager (Classic) Desktop
- ArcGIS Workflow Manager (Classic) ArcGIS Pro エクステンション
- ArcGIS Workflow Manager (Classic) ArcMap エクステンション
- ArcGIS Workflow Manager (Classic) サーバー エクステンション
- ArcGIS Workflow Manager (Classic) Pro Admin
ArcGIS Pro で Workflow Manager (Classic) を使用している組織は、ArcGIS Pro 3.4 を引き続き使用するか、サーバーベースの ArcGIS Workflow Manager に移行する必要があります。