設定済みのパラメーターのリストに基づいて、Web ツールを後で実行するか、繰り返し実行するようにスケジュールします。 ArcGIS Portal Directory から createTask 操作を使用することもできますが、Web ツールをスケジュールすることで、入力パラメーターのために JSON を提供したり、cron 式を理解したりする手間を省くことができます。 これにより、既存の Web ツールやジオプロセシング サービスを使用して、定期的なタスクを自動化することもできます。
ArcGIS Enterprise で Web ツールをスケジュールする際、ツールを ArcGIS Pro でローカルで実行するオプションを選択できます。 これにより、ローカル データセットへのアクセスが可能になるという利点があります。 ツールの実行をスケジュールし、ArcGIS Enterprise で管理させることもできます。 これにより、ツールはローカル コンピューターの利用可否に依存せずに実行されます。
ただし、ArcGIS Server を実行しているスタンドアロン サーバーでジオプロセシング サービスをスケジュールする場合、ArcGIS Pro で管理されるスケジュールのみを作成できます。
ArcGIS Pro で管理されるスケジュール
ArcGIS Pro 3.5 以降、アクセス権がある任意の ArcGIS Enterprise アカウント、またはアクセス権があるジオプロセシング サービス、あるいは ArcGIS Server を実行しているスタンドアロン サーバー上で Web ツールのスケジュールを設定できます。
もし ArcGIS Pro を搭載したコンピューターが利用できなくなったり、ディスク スペースが不足した場合、スケジュールされたツールは実行されません。
Web ツールまたはジオプロセシング サービスのスケジュールを設定するには、次の手順に従います。
- [カタログ] ウィンドウで、スケジュールしたい Web ツールまたはジオプロセシング サービスを参照します。
- タスクを開いてスケジュールを設定し、入力パラメーターの値を入力します。
- [実行] ボタン
の横にある分割メニューをクリックし、[スケジュール] オプション
を選択します。
[スケジュール] ボタンが無効になっている場合は、必須のパラメーターに有効な値が設定されていること、および入力パラメーターにエラーがないことを確認してください。
ポップアップ ウィンドウが表示されます。
- 必要に応じて、ポップアップ ウィンドウで [タスク名] の値を変更します。
- [頻度] オプションを選択: [1 回]、[分]、[時間]、[日]、[週]、または[月]。
指定した [頻度] オプションに応じて、異なる設定項目が利用可能になります。
- 追加の構成設定を設定します。
- [OK] ボタンをクリックします。
- 必要に応じて、提供されるリンクを使用して、スケジュールされたタスクを表示します。
作成したスケジュールを編集したり、一時停止したり、再開できます。 成功および失敗した実行の両方を含む、タスクのすべての実行のステータスとメッセージを表示することもできます。
[履歴] ウィンドウに表示される結果は静的な情報であり、スケジュール実行の結果を反映するものではありません。
ArcGIS Pro で Web ツールやジオプロセシング サービスを実行する場合とは異なり、タスク実行時にメモリ上またはデフォルトのジオデータベース内にあったフィーチャやラスターの出力は、過去のスケジュール実行結果を確認しようとした際に利用できなくなっている可能性があります。 そのため、出力フィーチャ サービスや出力イメージ サービスを持つ Web ツールを使用すると、結果にアクセスしやすくなります。
ArcGIS Enterprise で管理されるスケジュール
ArcGIS Pro 3.4 以降では、Web ツールが ArcGIS Enterprise 11.4 以降の場合、Web ツールの実行をスケジュールできます。
Web ツールをスケジュールするには、Web ツールの所有者、または ArcGIS Enterprise の管理者である必要があります。 出力フィーチャ サービスや出力イメージ サービスを生成する Web ツールなど、特定の Web ツールでは、アイテムの作成権限などの追加の権限が必要な場合があります。
Web ツールをスケジュールする前に、ArcGIS Enterprise にサイン インして Web ツールにアクセスし、スケジュールを設定します。 必須パラメーターはすべて、検証エラーなしで完了する必要があります。
同期ジオプロセシング サービスに基づく Web ツールや、スタンドアロン サーバー上にあるジオプロセシング サービスはスケジュールできませんが、ArcGIS Pro で管理されているツールはスケジュールできます。
スケジュールされた Web ツールを妨げずに、ArcGIS Pro を閉じるか、ArcGIS Pro が実行されているコンピューターをシャットダウンできます。 ただし、ArcGIS Enterprise が使用できなくなった場合、スケジュール設定されている Web ツールが影響を受けます。
Web ツールのスケジュールを設定するには、次の手順に従います。
- [カタログ] ウィンドウで、[ポータル] タブにあるスケジュールしたい Web ツールを参照します。
- タスクを開いてスケジュールを設定し、入力パラメーターの値を入力します。
- [実行] ボタン
の横にある分割メニューをクリックし、[ポータルのスケジュール設定] オプション
を選択します。
[ポータルのスケジュール設定] ボタンが無効になっている場合、Web ツールはスケジュールをサポートしていないか、必須の入力パラメーターが指定されていないことを意味します。
ポップアップ ウィンドウが表示されます。
- 必要に応じて、ポップアップ ウィンドウで [タスク名] の値を変更します。
- [頻度] オプションを選択: [1 回]、[分]、[時間]、[日]、[週]、または[月]。
指定した [頻度] オプションに応じて、異なる設定項目が利用可能になります。
- 追加の構成設定を設定します。
- [Web ツールのスケジュール] ボタンをクリックします。
- 必要に応じて、提供されるリンクを使用して、スケジュールされたタスクを表示します。
作成したタスクを一時停止したり、再開したりできます。 成功および失敗した実行の両方を含む、タスクのすべての実行を表示することもできます。
デフォルトでは、最大 30 件のタスクをスケジュールできます。 この制限値を 50 に上げるには、ArcGIS Enterprise 管理者に連絡してください。 管理者は 50 件以上のタスクをスケジュールすることはできません。
既存のタスクのパラメーターを変更したり、タスクを削除したり、その他のタスク管理オプションを使用するには、ArcGIS Portal Directory を使用し、updateTask などの必要な操作にアクセスします。
ツールのスケジュールに関する考慮事項
出力フィーチャ サービスまたは出力イメージ サービスを使用する Web ツールを複数回実行するようにスケジュールするには、入力パラメーターを設定する際に上書きオプションを有効にしてください。 そうしないと、スケジュールされたタスクが実行される前に毎回作成されるフィーチャ サービスまたはイメージ サービスを手動で削除しない限り、スケジュールは実行に失敗します。 既存のサービスのみ上書きすることができるため、スケジュールを作成して結果のフィーチャ サービスまたはイメージ サービスを上書きする前に、フィーチャ サービスまたはイメージ サービスを作成する必要があります。
スケジュールされたタスクの入力レイヤーを指定する際は、ディスク上のデータセットやポータル アイテムを参照してデータ ソースを選択してください。 データ ソースに関係なく、入力パラメーターの選択リストからレイヤーを選ばないようにしてください。 これにより、スケジュールされたタスクが実行される際に、指定された入力にアクセスでき、使用できるようになります。 そうでない場合、Web ツールやジオプロセシング サービスのデフォルト値が適用されることがあります。